リゼロが生まれるきっかけのひとつは、福祉農園で大量廃棄されていたローゼルの種を有効活用することにあります。
タイでは、ローゼルの種をスパイスやお茶にしていたという歴史的な背景を踏まえ、デカフェにブレンドすることでその機能性と風味を活かすことが求められていたのです。
私たちの開発には、愛知県津市でローゼルを育てるベジタリ菜と、名古屋で老舗の焙煎屋BeansBitouが共同することで実現しました。
一番最初のきっかけをつくったのは、ベジタリ菜の代表である杉山尚美さんが、タイの福祉農園が運営するローゼル農園を見にいった2017年に遡ります。
ローゼルのガクから取り出された種
自身も福祉農園を運営される杉山さんは、その農園の広大さと日の光を浴びてすくすくと育つローゼルの収穫量に圧倒されたと話します。
タイの福祉農園は、赤く色づいたガクやホウをハーブとして欧米などに輸出し、施設の運営費用に当てられているそうです。
これだけたくさんのローゼルを育てていると、その分、採れる種の量もたくさん。
しかし、翌年の分の種取りを終えると、大量の余った種は焼却処分されてしまうそうです。
種取りした後に放置しておくと虫が湧くために焼却処分されるとのこと
タイの歴史的な食と農の関係にヒントを得た杉山さんは、さっそくフライパンを握ります。
簡易な焙煎をしてつくったお茶のようなコーヒーのようなものにインスピレーションを受け、帰国して相談をしたのがBeansBitouの尾藤雅士さんでした。
廃棄される寸前だったローゼルの種を商品に、新しい挑戦が始まります。
尾藤さんによる焙煎でのさまざまな工夫は次回のレポートにて!
焙煎や抽出に時間を掛け、どのようにデカフェ×ローゼルシードブレンドに成功したのか。
どうぞご期待下さい!