2014/07/07 20:09
タンデム自転車(2人以上の座席とペダルを装備した自転車)とその特徴
前に乗る人を「パイロット」、後ろに乗る人を「ストーカ(Stoker:英)」と呼びます。
ストーカは、忍び寄るストーカ(Stalker)とは違い、機関車に石炭をくべる人(Stoker)を意味します。「パイロット」はハンドル操作とブレーキ操作を担当し、「ストーカ」は後ろで一緒にペダルを漕いで、しんどさを半分に楽しさを倍増させるのが役目です。タンデム自転車は「パイロット」と「ストーカ」が二人三脚で一緒に楽しむ大人のスポーツです。
<タンデム自転車の特徴>
・ホイールベースが長く、小回り(回転半径)が効きにくく内輪差に注意し走行する。
・重量が重く(走行慣性が大きい)、ブレーキの効果が弱い。
・速度が出る(前面抵抗・摩擦抵抗は一人分で踏力は大きい)。
・ケイデンス(回転数)は2人が同じであるため少ない方(弱者)の回転数になる。
タンデム自転車、乗車にあたって
※ パ イ ロ ッ ト の 心 得
・サドルの高さは、両つま先が地面に着く程度とする。
・自己紹介をするなど安心感をもってもらい、信頼感を得られるようしましょう。
・リュックやウエストバックは、ストーカの顔前になるため使用しないように。
※ ス ト ー カ の 心 得
・パイロットの指示に従い、むやみに身体を傾けたりしないようにしましょう。
・後席のハンドルは動きません。ハンドルを動かそうとしたり、自分の判断で体重移動をするとバランスが崩れます。
・前後のペダルは連動していますので別々にこぐことはできません。足がペダルからはずれたらすぐにパイロットに言ってください。また、自転車に乗っている途中でも気になることはすべてパイロットに伝え、お互いにコミュニケーションを取りながら楽しく風を切って走りましょう。ストーカもまた自己責任で一緒に楽しみましょう。
※ 乗 車 に あ た っ て 全 般 的 な 注 意
・慣れるまでは、ストーカのペースでのペダリング(回転数)で、ギア比も低めの設定で、慣れてきたら操縦可能な範囲で楽しく乗車しましょう。
・ズボンの裾、靴の紐を処理しておきましょう。自分の意思でペダルを止められないので、チェーンに絡まると厄介です。
・会話ですが、パイロットの声はストーカに届きにくいので、顔を横に向けるなどはっきりと話すようにしましょう。ストーカの声はパイロットに届きやすいです。
※ 発 進 に あ た っ て (乗る時はパイロットが先に乗ります)
・自転車に跨った状態で、両手と尻(サドルの先端を尻で支える)の三点で自転車を垂直に保持し、両足で立ちブレーキを掛けてしっかり保持しましょう。自転車を垂直に保っていれば、安定のための力は不要です。
・発進の仕方については、事前に双方で合意しておき、声をかけて発進します。
※ 乗 車 中 の 心 得
・加速、減速、コーナリング、蛇行の際に事前に道路状況の説明をするなど行為を声で伝え、2人の息を合わせることが肝心です。急に足を止めると、同乗者がずっこけます。
・景色や回りの様子などを伝え、臨場感や親近感をもってもらうようにしましょう。
・コーナリングは、傾きかけた自転車を立て直せず転倒する危険が大きいため、低速であっても小回りは厳禁です。
・カーブをする時は可能な限りペダルは左右同じ高さで止めて、直線に入ってから回します。回転させているとペダルの低い位置でペダルが路面と接触することがあります。また、急カーブを切ると前側のハンドルが障害物に接触しなくても、ストーカ側のハンドルが内輪差で接触することがあります。
※ 停 車 の 心 得 (まず、ストーカに止まることを伝えます)
一人乗りの自転車と違い前転することはないので、前ブレーキもしっかり使い、ペダルを上下の位置で停止して、上側の足から地面に降ろし、両足を付いてしっかり自転車を支えます。ストーカは乗車姿勢そのままで 次のスタートに備えてペダルの位置をセットし、待つようにします。
※ 下 車 時 の 心 得 (停車時の要領で止まり、自転車を保持します)
降りる時はストーカが先に自転車から離れます。
以上
(2012年8月)





