FAAVOという地域のプロジェクトを支援するためのクラウドファウンディングでサポーターを募っています。ぜひ応援者になってほしい!ちょっと長いですが、私の想いも綴ってみました。 「瀬戸内サーカスファクトリー」は、「現代サーカス」ができる条件をゼロからこの地におこそうとしています。私は四国移住後に、この地で舞台芸術に関わる仕事をしていこうと思っていたとき田中さんと出会い、彼女の国際的にもトップレベルの人材をこの地に呼び、滞在制作というこれまたゼロから「その土地、その人、その文化」と交わりながら作品をつくっていく過程に参加し、このプロジェクトに賛同しました。 地方では体操や、バレエ、武道などもトレーニングの場としてはとても盛んで成果をあげている方たちもたくさんいます。ただ、彼女彼ら、指導者がたも表現を創っていく場・色んなジャンルと融合して舞台作品を創り発表する場はなかなかないのではないでしょうか。「現代サーカス」は身体表現のジャンルや美術なども垣根がなく、あらゆる可能性をもった舞台芸術です。そこへ、田中さんという国際的にトップレベルの指導者や演出家を呼べる人がこの地にはいるのです。彼女彼ら、指導者がたもオーディションを受け、この地から一流の舞台を作れる可能性があるのです。 どうして香川なのか、や、「現代サーカス」への想いはFAAVOのインタビューをぜひ読んでみてください。今回はまず、器具を作るための資金を募っていますが、それは、これからの「瀬戸内サーカスファクトリー」としての第1歩にすぎないです。 アーティスト育成ももちろんですが、それだけではなく、私たちは、観客にもなれるし、舞台当日にお客さんを招き入れるスタッフにもなれる。サーカス器具を設置するクルーにも、衣装や美術をてつだうアシスタントからだって参加できる。誰もがこのわくわくする「現代サーカスの生まれるところ」を創る一員でいられる!! 創造する力って、人間の根源的な欲求だと思うのです。この地で、生活して、創造して、すばらしいものを観てうわぁっ!って心を震わして、笑顔で日々を重ねていく。そんな未来をたくさんの方と共有したいです。
昨日からパリで始まった国際サーカスミーティング「フレッシュ・サーカス」。そして… ついに、ラウンドテーブル本番!小さい会議室で行うことを予想していたら、ひえーっっていうくらい大きな劇場ではないですか!前日に会場見て青ざめ… むちゃくちゃ緊張したし、昨日コーディネーターのヴァネッサとミーティングしたときは、彼女の聞きたいこととかみ合わなくて、めちゃボロ、凹んじゃったけど… 何度も何度も、言いたいことを書き直して なんとか終わりました! 瀬戸内サーカスファクトリーの活動を中心に、日本の現代サーカスの状況やこれからの展望など…いちおう、伝えたいことの70%くらいは言ったかも。 嬉しかったのは、いろんな人がそのあとに声をかけてくれたこと。 イタリアのフェスティバル「ミラビリア」のディレクターのファブリツィオに呼び止められ、「君はいますごく急いでるんだろうけど、どうしても今、話さなければならない!」と。 カフェで話をきくと、イタリアの状況と日本の状況はすごく似ているという。私の話を聞いて、どうしても話したくなったのだと。 イタリアでも、たった2年くらい前までは現代サーカスはまったく芽が出なかった。そのときと、日本の今はすごく似ている。だけど、あと少し、待つんだ。必ず、芽は出るから、と。 「僕らは宿命を背負ったんだよ。君や、僕はね。これはもう、決まってるんだ、だって、これ以外の生き方はできないんだから」 現代サーカス、という宿命を背負って、そのために生きることを決めた人は、世界で何人か知っている。不思議なことだけど、そのために人生をささげることを決めた人が世界にもいて、私たちは深いところで糸でつながっている、まるで修道士みたいに。思い込みでもなんでもいい。私たちは、やはりやめないと思う。 「ミラビリア」は、イタリアでは珍しい、現代サーカス専門のフェスティバル。とりわけ、ディレクターの現代サーカスにかける情熱があってこそで、このディレクターには絶対に会うべきだ、とサーカスの友人から言われたばかりだった。 語ること、ひとたび口から零れ落ちたとたん、あとは追いようがなく、いつも怖い。でも、語ることは必要なんだ。 4/15 田中未知子 in パリ
これから一緒に仕事する、フランス南西部、リュジーヌの宿泊施設に泊まっています。 私たちがイメージする、創作施設はこんなの!! 最大級にでっかいけどσ^_^;… 総合体育館なみにでかいアトリエをうろちょろしていると、奥の方に金属製の装置を作る人々が! 大きな装置があまりにも滑らかに動くので、自分を抑えられず、ふらーっと近寄り、「写真撮ってもいいですか」と声をかけると、手を止めてくれた。 それを良いことに質問ぜめにしてしまった。 彼らはやっぱり、ラ・マシンの人々だった! ナントとここ、トゥルヌフィユの「リュジーヌ」を拠点にしてるけど、リュジーヌで会ったのは初めて! 主宰のドラロジエール氏はここにいないけど、製作アーティスト&職人の方に話を聴けるの、嬉しい! 「日本で現代サーカスや大道芸を専門にしていろんなプロジェクトをやってますが、いつか、日本の造形作家たちと、ラ・マシーンのみなさんの共同プロジェクトを企画してみたいんです。きょ、興味ありますか?そういうの?」 自分は興味あるよ!って、二人とも言ってくれた。 巨大マシーンを滑らかに、すごい荷重を感じさせずに動かす、驚愕の装置たちと、日本のアーティストが共同制作する日も遠くない、はず! あとは、主宰に会わなくちゃ、だね! 4/8 田中未知子 in フランス
オルリー空港。 これからトゥールーズ。 連絡やりとりは本当にゆったりで胃がキリキリ。とりあえず昨日、リュジーヌに泊まれることがはっきりして、ようやく一息。 しかし、現地アポがどこまで詰められてるのか〜 あまりイライラしても良いことは何もないので、郷に入っては郷に従え。 カンパニーバロでヴェルの初日となる明日は、間違いなく沢山のプロが集結する。 昨日はパリのオールレミュールでも、これ以上ないくらい、御偉方が勢ぞろい。 新しい理事長から、日本特派員の肩書きを継続して良いし、書面が必要なら用意すると言ってもらったのもつかの間、ショッキングなニュースに仰天するし…いやはや。 色々ありますなあ。 しかし、私たちは私たち。 我が道を信じて進みましょう! 4/6 田中未知子 in フランス
訪ねてきました!いっぱい、聞いてきました! 最近の数十年は、サーカス器具の制作に情熱を燃やし、 「使う人が陥りやすいミスを見越した安全性まで追求する」ものづくり…なぜ、そこまで安全にこだわるのか?なぜ、そこまでの可能性を考え付くのか? エルニーとリリ。おしどり夫妻は、いまから60年近く前に、人々の想像を超える、目も眩む技を次々に披露し続けたサーカス一族、伝説の「Diable Blanc」の継承者でした。 現在も「The Walk」という、アメリカツインタワーの間をワイヤーで渡ったフィリップ・プチが有名ですが、まさにその映画に登場するフィリップの師匠こそ、今回、私が会ったリリのお父さんです。 フィリップ・プチがノートルダムの鐘楼の間を綱渡りするより遥か前、Diable Blancは別の聖堂で同じことをやっていました。エルニー自身、高さ30メートルの棒の上でショウをやったり、10メートル以上の綱の上を、命綱なしで、自転車の上にまた自転車、トライアングルという技をやったり… まさに、生きるサーカスの証しのような人々のアトリエでした。 私たちはまず、このアトリエで作られ、フランス国立サーカス学校でも使用されている空中芸トラス(写真)を購入することにし、このトラスから学び、日本での器具制作の第一歩にすることにしました。日本で考えつく、あらゆる種類の沢山の会社とコンタクトをとり話をした結果、この進め方が、今後パートナーシップを組むだろう日本の会社や職人さんにとって、最も受け入れられやすく、スムーズだとわかったからです。 この器具が日本についた段階で、フランスの専門家が組み立て、まず、地元の設営部隊に細かな説明と研修をしてもらいます。設営部隊の育成の始まりです。 同時に、器具制作に携わる可能性のある会社の方にも見に来てもらいます。 第二段階では、ぜひエルニーに日本に来てほしい。昨日、エネルギッシュすぎる彼の説明を4時間聞きながら、器具制作について学ぶには彼をおいて他にないと思い始めていました。 フランスのサーカス関係者に言えば、一様に「うーん、彼は高いだろう!」という。もっと安く頼め人はいくらでもいるよ、と。 わかるけど、もちろんまだ、他の可能性を閉じることはないけれど、一番心を動かされたのは、どこまでも、考えても考えても足りないほど、アーティストと観客の、ひいてはサーカス自体のためを思う心。 私たちが購入するトラスは6箇所固定です。なぜか? 普通の4箇所固定では、一本ワイヤーがやられたら、ひとたまりなく崩れます。 設営にしても同じ。横方向のワイヤーを利用して持ち上げることで、安全性、安定性が格段にあがります。万が一、ビスを止め忘れても崩れ落ちないディテールなど。 まさに、使うひとのことを寝ても起きても、考えている。 情熱。それ以上に、訴えるものがあるでしょうか? 伝説の「Diable Blanc」、そして制作技術の飽くなき探求者、エルニー。 日本に来てくれるんだろうか?と口に出す前にエルニーは大きな声で言いました。 「一つだけ、絶対的な条件がある。妻と一緒じゃなきゃ、どこにも行かない。ノン、ノン、それだけは、譲ることは考えられないね!」 もちろん、来る時は、一緒に来てもらいたいですよ。 若いころ、綱の上のエルニーの自転車を、後ろから押し出す役だったという、リリ。 サーカスは、やっぱり、あらゆることにストーリーがあるんだな。 エルニーと田中未知子





