2017/08/20 00:43

年間100石の本格焼酎

皆さん、こんにちは!!本日のご紹介は「藤本本店」さんです。宮崎県北に位置する諸塚村にある酒蔵さんです。明治24年創業で、年間100石(約1万本)を生産する県内でも最も小さい酒蔵さんの一つです。元々は麹屋をしていて、それで山で働く人の為に焼酎を作り始めたのがきっかけだそうです。今も昔から変わらず大量生産ではなく、杜氏が一人で作れる量しか仕込めないために年間生産数は今がマックスなのだそうです。

何を隠そう、弊社本店の厨房スタッフ・西田君も諸塚村出身!!そして何と!!杜氏である藤本さんと知り合いです!!(笑)

普段なかなか取材NGの貴重な写真もバシバシ撮らせていただけたので、この場でご紹介させていただきます!!

製麹室

焼酎作りの肝とも言える「製麹」。味を決定つける重要な工程の一つです。製麹室には、その土地ならではの菌や杜氏が育てた過去の菌が住み着いていています。その為、製麹室の中には部外者は入れたくないとのことでしたが、今回は特別に見せて頂きました!!

機械に頼らず、人の手で温度管理をします。自然の中で醗酵を促すために、杜氏の経験がすべての加減を決めます。熟練の経験と勘があってこその製麹なのだと分かりました!!

蒸留

蒸留は研究を重ね、麦独特の香ばしい風味をしっかり出すことに成功しました。藤本本店の焼酎は麦焼酎。減圧焼酎が主流になりつつある現在の麦焼酎業界の中で、昔ながらの常圧蒸留で焼酎を作っています。驚くほど飲みやすい焼酎ですが、麦のしっかりとした香りからの鼻から抜ける甘い穀物の香りがたまりません。ロックやストレートだと力強さを感じれますし、お湯割りにすると甘みも引き立ちます。

また、蒸留は少量で行う方がしっかりと焼酎に味と香りが乗るそうです。大量生産はできませんが一滴一滴にしっかりと味を刻んでいる。そんな印象を受けました。

廃業を覚悟した「水」

藤本本店が使用している水は、実は新しく掘ったもので、現杜氏の藤本さんの代から使用している水になります。以前は村の生活で使用していた共同用水をしていたそうです。ある年に水が足りなくなり、蔵で使う水が確保できなくなったそうです。

「蔵の前を掘ってみよう。それで水が出なければ廃業しよう。」

覚悟を決めて掘ってみたところ、味のまろやかな軟水が湧いたそうです。今ではあの危機があったことに感謝していると言います。

焼酎作りに欠かせない「水」。手付かずの山々が長い年月をかけて濾過した水は、杜氏の求める最高の焼酎作りに欠かせません。

当店スタッフ西田がおすすめ致します!!(笑)

当店厨房スタッフの西田君は、大大大の焼酎大好きであります。当店自慢の「宮崎焼酎飲み放題コース」にてお客様のご要望に応じて焼酎のご提案もできます。宮崎の焼酎は芋焼酎だけではありません。県北は雑穀(麦、とうもろこし、そば、米)を使った焼酎文化があります。もちろん彼の出身地である諸塚村の焼酎「藤の露」もおすすめさせて頂きます。調理師である彼に聞けば、飲んでいる焼酎にあった料理のご案内までしっかり出来ます!!

ご来店の際には、是非、藤の露と共に西田君にも会いに来てくださいね!!