今回の「町の本屋」の取り組みは、
「こどもの居場所になるように」という思いもあったからこそ、
小さいこどもを3人抱えている時期にはじめました。
私の場合、こどものことを意識しない本屋だったら、彼らが成長した後に始めればいい。という考えがあります。
今、こども達に「家」ではない、親が決めた「ハコ」(=塾や学童)でもない場所で子供自ら「見つけた居場所」と思える空間を作りたい。
その思いと「町に本屋がないこと」が重なった上でのスタートでした。
だからこそ、奥の和室はお金を持ち歩かない子でもたくさん読めるように、少しくらい汚れてもいいように、と図書スペース兼展示にしました。
こども食堂のような本屋さんを
今、「こども食堂」の一部には、町の飲食店が日替わりで、こども達に200円ほどで提供するという取り組みがあります。
大人は、通常価格です。(最低1品注文という形)
こういった取り組みが、「本屋」という形であってもいいんじゃないか。
こどもたちは、たっぷり、ありったけの本を読んでいいですよ。
ここで勉強してもいいですよ。
そして大人の皆さんには、できれば私達と一緒に、この場所を支えてくれませんか。
入り口で利用料をいただくことはありません。
本屋として入って頂き、ないな、と思ったら出て行って頂いていいんです。
もし、
ここでゆっくり読みたいな。
ここでゆっくりPCで仕事したいな。
そういうときに、利用料300円いただければおくつろぎいただけます。
コワーキングスペースじゃないから、こどもたちは騒ぐかもしれません。
許容範囲を超えたら、私達が注意しますがちょっとのおしゃべりくらいは、見守って頂けたら。
こども食堂が、町全体でこどもたちを支えているように。
そんな「町の本屋」を目指していきたい。
利用料は新刊購入時の本屋の利益率をもとに
利用料を設定する時、なんとなく、で設定したくはないな、と思いました。
設定するには、軸が必要だ。その軸を考えた時、やはりここは本屋だから、
本屋の本来の利益に準じたい。
そう思い、利用料を新刊を購入した時の本屋の利益率にしました。
必ずしも300円というわけではないですし、これより低い場合もありますが、ここでの基準は300円とします。
だから、利用料を上回る本を買えば、返金します。
本屋の目的は、人と本との出会いを提供することですから。
そんなわけで
子供達は無料です。
展示観覧者も無料です。
和室を何らかの形で「利用」するときだけ、利用料をいただきます。
こどもたちに「心の栄養」をたっぷり吸収してほしい。
あたらしい「町の本屋」の取り組み、応援して頂けると嬉しいです。