
こんにちは。
先週末は今年2回目の海外遠征に行ってきました。
行き先は韓国ソウル!
今回も道中やレース後もたくさんネタになるようなドタバタがありましたが、まずはレースの中身を報告させていただこうと思います。
今回のレースは前回のtowerrunning協会とは別のもう一つのワールドシリーズである、「バーティカルワールドサーキット」(VWC)の開幕戦です。
全部で9戦行われ、成績が良かった5戦のポイントで順位を争うシステムとなっています。
今回のソウル大会「Lotte World Tower International Sky Run」は登る距離500m、階段数2917段、ゴールの階はなんと123階です!!!
こんな長いレース経験したことがなく未知の領域に足を踏み入れることになりどのようなレースプランでいくかいまいちイメージが付きませんでした。

そんなぼんやりとした不安を抱えながらだったせいもあり、心なしかいつもより準備の時間が取れなかったように感じどことなく落ち着かない感じでスタートラインに並びました。
今回のスタートはエリートクラス12人が一斉にスタートするマススタート方式です。
スタート最前列にはいつも通りピーターとマークというVWCの2大巨頭がいてものすごい圧迫感でした。

スタート直後は150mほど平たんな場所を走りますが、ここは控えめのペースで走り一番手ピーター、二番手マークの後ろに着いて前のペースに合わせるというコバンザメ作戦でいくことにしました。
何しろ500mのれーすなんて初めての事で、先月末の名古屋の倍以上の距離を登るので自分のペースにイマイチ自信がもてなかったのでコバンザメ作戦を選びました。
すると思った以上に二人はハイペースで登り、5,6階あたりからはもうピーターは視界から消えていき始めました。
と、同時に後ろからはベルギーのオマールが差を詰めて来ました。これはいつもの事なのであまり気にしなかったのですが、10階を過ぎたあたりで猛然と内側から前に出てきました。
普通は外側から抜いていくものなのですが、ここはあまり気にせず外によけて先に行ってもらうことにしました。後でもう一度抜き返す際に外側から抜くのも大変ですが、身体がぶつかり合うのは体力を激しく消耗するので得策ではないんです。
こういうポジション争いが激しいのがマススタートの特徴です。
さて、そこからは2番手のマークも視界から消えて一つ前を行くオマールを追う展開になりました。20階を超えたあたりからすでに疲労を感じ始め手すりを両手で綱引きのように引き寄せて登ることが増えてきました。というか、まだ100階もあるのか…という絶望感が半端なかったです(-_-;)
それでもひたすら登って40階に到達するあたりでようやくオマールを抜き3位に浮上しました。後でオマールに聞いたところもうその時点で足がおかしくなっていたそうです。やはり前半のオーバーペースは禁物なんですね。
しかしそこからがとにかく長かったです。オマールを引き離して前に出たはずがマークが全く見えませんし、足音も聞こえず気配もまったくなしでした(>_<)
60階に到達・・・。普通のレースならここで終わってもおかしくありませんが、今回はまだ半分です。疲労感はすでにピークに達して息も苦しくなってきました。過呼吸気味にならないように懸命に息を吹き出して整えますが、足はますます重くなります。このあたりが精神的には一番きつい場面でした。
80階に到達・・・。だいたい20階ごとに一度階段から離れ平地をぐるっとターンする箇所があるのですが、そこを通過する際のターンでバランスが保てなくなるほど疲弊してきました( ;∀;)
階段をのぼるペースも1段飛ばしながらも左右にバランスが崩れて上へのスピードが明らかに落ちていました。しかも完全一人旅状態で前を追う気力がいまいち湧いてきません。後ろに抜かれないようにと意識が完全に守りにはいってしまっていました。
100階到達・・・。これだけ登ってもまだゴールじゃないんです。どれだけ自分を苦しめるんだろう?ともはや笑っちゃう状況に。110階を過ぎてラストスパートをかけなくてはいけない状況でもペースは上がらず。踊り場でくるくる回りまくるため気持ちも悪くなって手すりを掴んでいないと倒れそうです。それでもあまりのスローペースに心肺機能は若干回復して余裕はあるのですが、足が言うことを聞いてくれず、残念な状況なまま123階のゴールに倒れこみました。

もう一歩も動けませ~ん(-_-;)

・・・とここで文字制限が来てしまったのでレースの反省点を次回に掲載します!
渡辺良治






