2015/05/09 12:02
みなさんこんにちは!
非営利活動団体とびらの大向克明です。
今日は、NPO活動等をしていて陥りがちな、
再現と実現の勘違いについて、語らせていただきます。
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今回のコミュニティーハウス設立にあたり、非常に気を付けていることがあって、
それが今回のプロジェクトが、
とびらの理想の再現で終わらないようにするということです。
では再現と実現はどう違うのか?
それは、自己満足で終わるか、
継続的に価値を提供できるかの違いです。
例えば仮に、
「子どもたちと地域に高齢者が語り合うことで、
お互いの価値観に触れ、尊重し合えるようになる地域づくり」
という考えを理想として、
手段として学校の授業で、教育プログラムを構成したとします。
この理想のために、
学校と地域の人が手を取り合って、プログラムを企画し、
その地域に住む高齢者の方を学校の体育館に招き、
生徒にも自主性を持たせ、意識を上げるために
事前に調査をし、参加を希望する生徒だけを集め、
交流パーティーなるものを開きます。
そして後日、手紙を送りあったり、
「様々の世代の人が集まって暮らす地域」について
作文を書いてもらったりすることでフィードバックをします。
こんな教育プログラム、いかがでしょうか?
客観的に見ても、凄い素敵なプログラムだと思います。
しかし、これではまだ、理想の再現でしかないのです。
なぜ再現でしかないのか?
それは実績と感情しか残らないからです。
その教育プログラムを行うことで、
確かに地域の高齢者と子どもの距離は縮まり、
道端であったら挨拶を交わすようになり、
思い出には残るでしょう。
でも、次の動きは生まれない。
定期的に子どもたちと高齢者が集まるには至らない。
つまり、
「理想の地域が実現されたときに、起きること」を、再現したにすぎないのです。
いい思い出を与えることはできても、
自分たちが満足して終わることができても、
再現だけではそこから先に進まないのです。
では、再現で終わらずに、実現をするためにどうすればよいのか。
答えは一つ。
企画の対象に、喜怒哀楽の感情や満足感だけでなく、
必要性の共感をしてもらうことです。
例えば、我々のコミュニティーハウスなら、
訪れた人、知った人たちに
「楽しい空間だな~」
「こんな場所、うちの地域にもあったらいいのに~」
「また来たいな~」
だけで終わってもらうつもりはありません。
オーディエンス、参加者として満足してもらうのではなく、
必要性を共感してもらい、共に歩む同志を求めます。
「この空間があれば、日本は変わる。是非一緒に協力させてほしい」
「うちの地域にも作りたい。ノウハウを教えてくれ」
「場所とか準備するから、うちの近くでも開いてくれないか?」
と、思ってもらえるよう、アプローチをします。
するとどうなるか?
次の動きのきっかけが生まれます。
大向克明のなかでは、
コミュニティーハウスを建てるということは、
目的ではなく、理想実現の手段です。
つまり、コミュニティーハウスを実現した功績者として名を残すことに、ほとんど興味はありません。
あくまで、子ども達のため、今の自分にできる最大の手段が、コミュニティーハウスだと。
このコミュニティーハウスを設立することで、
居場所のある世界について、多くの共感者を生み、
全国的に、子どもの居場所作りに興味を持つ人が増え、
結果的に子どもの居場所が確保される。
これによって、大向の理想は、実現される。
ここまでが大向のゴールなのです。
だから、理想の再現だけで、終わるつもりはない。と。
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いかがでしょうか?
今日も相変わらず、偉そうに語ってしまいました。笑
それでも、ひとりでも多くの方に、共感していただければと思って、また語らせていただきます。
ではでは、
またの投稿をお楽しみに!