生地(きじ)って、一言で言ってもいろんな生地があります。
今回のプロジェクトではすべて性質の違う5種類の生地を使います。
この生地は、京都の丹後(たんご)と滋賀の長浜(ながはま)から来ました。
極端に言うなら
丹後っ子は「光によって、ちがった表情を見せる」
長浜っ子は「なめらかな、すべすべお肌」
どちらも、質感を楽しむ大人の生地(きじ)です。
まずは光を味方につけてる丹後ちりめん
ちりめんは縮緬と書きます。
読んで字の如く、縮ませているんですよ。
さて何で縮むのでしょう?
横糸には1メートルで3000回撚って(よって)ある糸を使います。
撚る(よる)って、ねじねじっとヒネっていくことです。
3000回もねじねじすると強撚糸(きょうねんし)と呼ばれます。
右向きのねじねじが2本
左向きのねじねじが2本
撚糸の並べ方は色々。
その並べ方や本数を工夫して色んなシボをつくります。
一越(ひとこし)や三越(みこし)というのはその並べ方のことです。
このシボに光が入って色んな表情を見せてくれるというわけです。
おっと忘れてはいけない、精錬(せいれん)という過程を経て
絹の繊維の周りのセリシンというタンパク質を溶かします。
この工程を経て、縮んだ生地はフィブロインというたんぱく質だけが残った状態です。
それによって、生地が縮んでしぼが立ち、絹独特の艶(ツヤ)がでます。
このプロジェクトを始める前は
「はまちりめんのかわり一ひとこし」って何?呪文?って思ってました。
正解は「浜ちりめん、変わり一越」でした。
さてお楽しみの「なめらかな、すべすべお肌」の長浜生まれのこの子の登場です。
加賀友禅はこの浜ちりめんの変わり一越が絶対的に多いです。
それは手書きの筆で繊細な柄を書くために、キャンパスのようになめらかな生地が必要だったからです。
シボがすくないのは、右と左のねじねじ撚糸(ねんし)をかわりばんこに並べてからです。
こんな感じ
画像が荒くて申し訳ないです。
是非金沢来て、心結にきて
触って、着て、違いを感じてほしいです。
丹後も長浜の方、みなさん私に一生懸命教えてくださってありがとうございました。
初めてのレポートでした。越田晴香クラファン挑戦中
「着物の良さ、金沢の良さを伝えて、加賀友禅を着に金沢に来てくれる方増やそう」月間中