*最後のエピソード*
7月も後半になったころ、体力がかなり落ちていました。外来の日、点滴を受けながらうとうとしていたとき、「なんだかすごい風景をみたので後で話すからね」、ぼそっと言いました。
帰宅したら、「11っていう数字が見えたの」と。
詳しく聞くと、人が円のように集まっているところの真ん中から大きく11と書かれたカードが現れたと。
「私、11月までしか生きられないのかな……」、そういうあつよさんに、「1や11ってとてもパワフルな数字らしいよ」と以前チラッと聞いた話を言ったら「そうなのね」と少しホッとしたようでした。
友人に伝えたら、やはり11はとてもパワフルな数字で、天使がすぐそばで守っているというメッセージだということを教えてくれました。
あるサイトによると「11はあなたが人々に光をもたらし、インスピレーションを与えるガイドとなり、人々のスピリチュアルな意識を高める存在になるよう後押ししてくれます」
その夜、あつよさんは救急搬送されました。
そして、数日後、意識がまだかすかに残る中、病室で神父様に「病者の塗油の秘跡」をしていただき、その夜に神様のもとに旅立ったのでした。
別れは辛いものの、私たち家族は、みごとなあつよさんに大きな拍手を送りました。
不思議な話ですが、あつよさんらしいエピソードなので記します。