2020/09/07 17:48

こんにちは!
TORICOTORの「ぼを」でございます。

さて、今回は私自身がノーマークだった「現代音楽」について、少しだけ触れてみようと思います。「現代音楽」…。イメージとしては「無調」「無拍子」「不協和音」「ノイズ」「多重録音」などを多用した音楽の事かなあ…と。デリダ的に言えば「音楽の脱構築化」といった体でしょうか。

Wikipediaを紐解きますと、こう書かれています。

――西洋クラシック音楽の流れであり20世紀後半から現在に至る音楽を指す。(中略)その定義も非常に曖昧・抽象的であり、他の時代の西洋音楽史の区分のように、様式によって区分されたものではない。現代音楽は調性をはじめとする従来の音楽様式を否定・更新した先鋭的な音楽を指すことが多い。最も顕著な特徴は無調への傾倒と不協和音の多用である。なお、現代音楽という用語自体が、「現代の音楽」全体の中で特権的であり、エリート的であるとする批判もなされている。

う~ん。あまりにもイメージ通り。でも皆さん、現代音楽ってどういう所で耳にしますか? ジョン・ケージは確かに代表者の一人なのかもしれませんが。。。



私は、ぱっと思いつくのはモダンバレエ(コンテンポラリー)の曲です。例えば、こういうやつとかですね。




あとは、土方巽や白虎舎とかに代表される「暗黒舞踊」でしょうか。「玉砂利姫」くらいは見た記憶がありますね。



はたまた、ノイズミュージックなんかも。



カールマイヤーなんかは個人的にすごく好きですね。






現代音楽と言った時に、特徴の一つとして語られるのが、音楽の進行が「水平」ではなく「垂直」である、という事のようです。水平である、とはつまり、曲自体にコンテクストが存在しており、アリア形式とかソナタ形式とか色々な形式はありつつも、曲としてまとまった構成をなしている物で、POPsなんかでも大抵は水平音楽に入ると思います。翻って「垂直」とは、「突然立ち上がる音」「文脈を無視して不意に現れる音」といった事を指すようです。

現代音楽を語る時に、名曲として語られる「ノヴェンバー・ステップス」は、尺八を多用した楽曲ですが、まさにこの尺八という楽器は「垂直な音」を出す事ができる楽器として捉えられているようです。



この曲のスコアを見ると、ちゃんと「8分の4拍子」といった拍子が設定されていますが、尺八のソロパートには音階はあっても音価がなかったり(ただの●が記載)、カデンツが図形で示されていたりして、詳細な演奏法については「口伝」だったそうです。


我々の言葉でいう「プログレ」は、こういった現代音楽の一種、または流れを汲んでいる物なのかもしれませんが、より理解がしやすく、曲として成立が難しくない「変拍子」や「微分音」は、現代の音楽シーンのパラダイムをシフトし得る可能性を秘めているかもしれませんね。

どなたか現代音楽に詳しいかたがいらっしゃったら、是非、お勧めの曲を紹介して頂きたいですね。




不協和音と言えばこれ。お耳なおしに、ピチカートファイブでもお聴きください。