『きみトリ』の原稿執筆、書籍化にあたって、編集の労を担ってくださっている八田吏(はった・つかさ)さんから、応援のメッセージをいただきました。
仲間であり友人である八田さん=つかさっちんが、学びのシェア会に参加したりメンバーの原稿を読んだりする中で、このプロジェクトの意義をどんな風に感じているのか。
それをあらためて言葉にしてもらったことは、メンバーの思いを読者の方につなぐ、とても確かな“橋”になると感じました。つかさっちん、ありがとう!
安心して渡ることのできる”橋”である八田さんの応援メッセージ、ぜひお読みください。
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『きみがつくる きみがみつける 社会のトリセツ』の出版に向けて、編集として関わらせていただいています。
わたしには今、10代に入ったばかりの子どもがいて、また、中学校の教師として10年近く10代の人たちと関わってきた経験があります。「10代の若者に伝えたいことがある」という執筆メンバーの思いにはとても共感する一方で、「でも実際に伝えるのって難しいんだよなあ」という思いもあります。
「だいたいさー、大人の言うことって長いしくどいしもう知ってる話ばかりでつまんないんだよね。」
そんな声に長年さらされてきたけれど、今、ゲラチェックの段階に入った原稿を読んでいると、少なくとも「知ってる話ばかりでつまらない」はないだろうなあ、と思ってます。(「長い」はちょっとあるかも。でも、どこから読んでも、拾い読みでも全然構わないつくりになってますのでご安心を!)
思春期の話、結婚の話、お酒の話、性的同意の話。どれも、わたしは息子とも生徒とも話したことがありません。そういった「家庭で教わるもの」と「学校で教わるもの」との間で長年取りこぼされてきたテーマを多く扱っているところに、このプロジェクトのいちばんの価値があると思っています。
扱うテーマは網羅的ではありません。たとえば「スポーツのトリセツはないのかな?」とか、「勉強のトリセツは?」とか、足りないと思うものがあるかもしれません。でも、欲しいトリセツに気付いたら自分でつくっていける、という可能性も、このプロジェクトの中にはちゃんと含まれています。
プロジェクトが成立したら、まず10代の息子やその友人たちに読んでほしいな、と思ってます。親の勧めた本なんていちばん読みたくない年齢ではあるだろうけれど、本棚の隅っこに差し込んでおいたら、ちゃんと見つけて読み出してくれるはず。それだけの強さをもった本を、今つくっているところです。
そんな少し先の未来を想像しつつ、プロジェクトの成立を応援しています!
『きみトリ』プロジェクト・編集担当:八田吏(はった・つかさ)