10月だったかな、AくんとBくんがじゃれあい、最初は笑いがあったけどだんだんエスカレートして取っ組み合いのけんかになったことがあります。他のスタッフがいつものように止めに入りそうになったけど、私が最初から見ていたので、大きなケガにつながらないようにだけ気を付けながら、そのまま最後まで見守りました。二人がお互いのことをもっと知りたくてケンカになったように思えたから。
けっこう派手な取っ組み合い。たたいたり、足で蹴ったり。だんだん息が荒くなり、息が上がってきて。普通だったら「もうやめなさい」と誰かが止めてくれるのかもしれないけど、今日はだれも止めてくれない。だんだん、もうやめたいけど決着がつかなくてやめられないという感じになってきた。
グーパンチまで飛び出して、あと少しで、相手が泣いてくれたらこのケンカが終わるのに、相手も強くてなかなか泣いてくれない。だからって自分から降参もできないし…。
やっとのことでAくんが泣いたので、ここまでかなと思って間に入ったら、今度はAくんが泣きながらBくんに悪口を言い始めました。まだ終われないの? という感じのBくん、Bくんも泣きながら悪口を言い合い…。同時に号泣して、長いケンカが終わりました。
そして後日、AくんとBくんがまたじゃれあい始めて、このままだともしかしてまたケンカに?と思った時、AくんがサッとBくんの見えないところに移動、Bくんもそれを知ってか知らずか、深追いせずに距離を取りました。あの、2人の大ゲンカの日以来、私はAくんとBくんの本気のケンカを見たことがありません。
「〇〇した○くんが悪い」とか「先に手を出したからごめんね、でしょ」とかって第三者がジャッジするのではない世界。こども同士が何よりも、ケンカのおさめ方を習得していっているように思います。