お米を買うとき、何を見て選んでいますか?
初めまして!中里ライスセンターの中里竜也と申します。
茨城県笠間市で、農薬を使わずにお米を栽培しています。
突然ですが、皆さんは普段お米を買うときに、何を見て選んでいますか?
私が作っているのは、「シングルオリジン」のお米です。
私が作っているのは、「農園単位」よりも細かい、「圃場単位」でトレーサビリティのとれたお米です。中里ライスセンターで販売しているお米は、穫れた田んぼの番地まで特定することができます。
シングルオリジンにこだわる理由
私がシングルオリジンにこだわる理由は、安心・安全なお米を責任をもってお届けしたいからです。
スーパーでは、○○産コシヒカリのように、産地名でお米が売られており、「単一原料米」と書かれています。しかし、その多くは、地域は同じでも、作っている人も作り方もバラバラなお米が混ざった状態で販売しています。「特別栽培米」や「有機栽培」など、様々な表記があるものも、複数の圃場で育ったものが一緒に収穫されるため、そのお米が育った田んぼの環境まで知ることはできません。
効率性を考えると、一緒に収穫したほうがまとめて管理でき、品質も安定します。しかし、農家としては、いくらこだわってお米を作っても買取価格は一律で、何より作ったお米に責任を持つことができません。
個人で販売している米農家もいますが、多くは複数の田んぼでとれたお米を一緒に収穫しています。同じ農家が作ったお米でも、場所によって、土質や水が違っていたり、病害虫が発生しやすかったり、それぞれ個性があります。中には、自分では農薬を使っていなくても、農薬が土の中に残っていたり、周りの田んぼから飛散したりしている可能性もあります。お米を一緒にしてしまうと、もし異常が発生したときに、その原因がどの田んぼにあるかわかりません。
私は、農薬を使わずに作ったお米責任を持ってお届けするため、田んぼごとにお米を分けて収穫、出荷しています。もちろん味も妥協することなく、お米の粒の大きさは1.85mm以上、商品によってはさらに大きい2.00mm以上に厳選し、炊きムラのない、食味値80点以上の味の良いお米を生産しています。(一般米は1.70mm)
目指すのは「顔」の見える米作りを超えた「田んぼ」の見える米作りです。
今回のプロジェクトの目的
私は、食の安全を考えて、田んぼごとに選べるシングルオリジンのお米を当たり前にしたいと思っています。しかし、今の販売方法では、手に取った人にシングルオリジンのお米であることやその良さを伝えきれていません。今回のプロジェクトを通じて、シングルオリジンのお米をたくさんに人に知ってもらい、その良さを実感していただけるような新たな商品としてリニューアルしたいと思っています。
今のパッケージは10年以上前に自分で作成しているもので、自分の子供にも安心して食べさせられるお米をという思いから、自分の子供の写真をパッケージにしました。月日がたって娘も大人になり、食の安心の重要性がさらに増していることから、より時代に合わせた伝わりやすいパッケージやチラシを作成したいと思います。
パッケージのデザインは、笠間市の元地域おこし協力隊で市内でカフェ「まちのベンチ」を運営する河又さんにご協力いただけることになりました。すでにいくつかラフ案をいただいており、これから本格的に詰めていくところです。
リターンについて
今回のリターンには、シングルオリジンの新米、そして米粉をご用意します。
お米は、通常の基準サイズの1.85mmと、さらに大きい2mmの2種類をご用意しました。粒立ちがはっきりしたお米です。お米のおいしさを示す食味値は80点以上です。
また、米粉はメッシュの目の細かさによって2種類のものをご用意。目が細かいものはシチューなどのとろみ付けやてんぷら粉として、さらさらとしたものは小麦粉のようにお使いいただけます。
どちらも、アミロース値が低く、美味しさを感じやすい農薬不使用の高品質なお米(特別栽培米)です。
最後に
私は自分の子供が小さかった時に農薬がかかって腫れてしまった自分の手を見て、子供たちに安心して食べさせられるお米を作らなければだめだと思い、農薬を使用しない栽培に切り替えました。そして、本当に安心できるお米を追求するうちに、このシングルオリジンという方法に至りました。
今回のクラウドファンディングは、新型コロナウイルスの影響で飲食店向けの販売が落ち込む中での大きなチャレンジです。1枚の田んぼから、全国の子供たちに笑顔をお届けできるよう、これからも美味しいお米作りに取り組んでいきます!
最新の活動報告
もっと見る茨城県の笠間でつくる旨くて安全なお米を、一人でも多くの方に食べていただきたい!
2021/03/18 20:52今まで拡散・支援をいただきありがとうございます。年明けから始まったクラウドファンディングも残すところあと一日になりました。今まで多くの方に拡散・支援のご協力を頂き、ここまで来ることが出来たことに心から感謝申し上げます。最終日前夜に思うこと私の想いはただただ、子どもたちに安全で美味しいお米を食べて欲しいという一心で、シングルオリジンの農法にたどり着きました。今までも中里ライスセンターでのこだわった米づくりとその裏側にある想いに共感頂いた方からリピート・ご愛顧をいただいており、 多少の自信につながっているところです。今回のクラウドファンディングを通じて、自分が歩んできた道を振り返り、土づくりから種まき・田植え・乾燥・パッケージングまでの生産プロセスを説明させていただきましたが、あらためて言葉にすることで中里米のストーリーを語ることが出来て良かったですし、ご飯を食べるときに少しでも思い出してお米を噛みしめていただければ本望だと思います(米∇米)/分かりやすいように目次をつけてみましたので、お時間のある時にご覧いただき、共感頂いた方にはぜひ今回のプロジェクトにてリターンをご購入いただければ幸いです。中里ライスセンターのこだわりの米づくりについて第1話 『中里ライスセンターの米づくりについて』 https://camp-fire.jp/projects/323626/activities/243952#第2話 『種まき~田植えから考え直してみたエコファーマーの農業』 https://camp-fire.jp/projects/323626/activities/243970#第3話 『特別に栽培したお米~減農薬だけじゃなくて肥料にもこだわる栽培方法~』 https://camp-fire.jp/projects/323626/activities/244535#第4話 『シングルオリジンの秘訣は乾燥工程にあり!』 https://camp-fire.jp/projects/323626/activities/244545# 第5話 『美味しんぼが教えてくれたお米のサイズを選別する意味』 https://camp-fire.jp/projects/323626/activities/244781#第6話 『持続可能な農業のためにできること』 https://camp-fire.jp/projects/323626/activities/244806#第7話 『環境保全型農業って?中里ライスセンターは土にもこだわりまくってます』 https://camp-fire.jp/projects/323626/activities/247945#第8話 『牛が食べる飼料米から減農薬でこだわってます~良い牛糞堆肥のために~』 https://camp-fire.jp/projects/323626/activities/248512#中里ライスセンターの想いをつないでいくために。笠間では秋になると多くの栗が採れます。新米と合わせて栗ご飯を炊いた時の香りは得も言われぬ幸福感に包まれます。生産地を辿ることができる生産工程にこだわる。そのことはこれからも大事にしていきますので、安全安心な中里ライスセンターのお米を一人でも多くの方に食べて頂ければ嬉しいです。皆さんからのご支援が、中里流の農法を一緒に守り、育てていくことにつながりますので、最後まで拡散・支援のご協力をよろしくお願いいたします。 もっと見る
第8話
2021/03/07 15:23土作りから稲刈りまで、プロとしての行程ができてきました。次にやるのは、そう!肥料ですね。稲刈り後の切り藁や環境保全で緑肥の有機物を土に鋤きこむだけでは足りない分をどうしよう。緑肥の種類で勉強した牧草、相談した同級生の牛屋さん、有機肥料、そうだ!牛糞堆肥があるじゃないか!田んぼに入れる量や環境保全やってるから時期など相談したがら導入決定。そうしたら気になるのは原材料だよね。え?気にならない?牛のフンだけじゃないよ?おがくずとかもみ殻とか混ざってるんだよ?エサだって影響あるじゃない?多分。ならうちのこだわりのもみ殻を使ってもらおう。おっと、エサは作れないかな?どうせ田んぼは生産調整で作付面積の約半分は主食米以外のものを転作しないといけないしね。知ってました?昔の減反政策、田んぼあれば全部米を作っていいわけではないんですよ?需要と供給のバランスですね。って事で水田活用の転作事業の飼料用に着目。飼料コメは籾や玄米での出荷だから今と変わらない設備で出来そうだが、同じ乾燥機や籾摺り機で主食用と飼料用をやるには掃除や管理が大変そう。飼料稲は専用機で収穫してタイトル画像のようにラップで巻いてサイレージ、醗酵させ牛の飼料に。いいですねー、牛のエサ!願ったり叶ったり。早速牛屋に相談。しかも飼料もやっぱり減農薬で栽培のおまけ付き。牛も減農薬の方が食べてくれるかな?堆肥も原材料ってか原食料?からしっかりトレース。ここまで来ると完全に余計なところばかりやってる気が?そもそもそれがこだわりってやつだよね(笑)次回へ続く もっと見る
第7話
2021/03/05 14:20環境保全型農業とは、色々と種類があるのですが、当ライスセンターでは、冬季に緑肥を撒いて、春に鋤きこむカバークロップをしていきます。緑肥とは、作物を育て、土にそのまますき込むことで肥料分になったり、有機物として土壌改良に役立つ草の肥料のことです。緑肥作物は牧草でお馴染みのイタリアンライグラス。イネ科の植物です。種まきは9月〜11月、3月〜5月で、稲刈り前に撒いたり、稲刈り後に撒いたり、秋起こし後(稲刈り後に耕してから)に撒いたりしています。10月頃から芽が出て、伸び始め、霜が降ると一度枯れますが、春先に暖かくなるとまた伸び始めます。4月頃から、緑肥作物がしっかり伸び、穂が出始める頃に、そのまま田んぼに鋤き込んでいきます。それで5月から田植えって草が残らないかって?大丈夫!土中の微生物たちが元気いっぱいなので鋤き込んでから約2〜3週間で分解が進み、そのあと代掻き、田植えする頃には気にならないくらいきれいになります。狙いとしては、有機物の鋤き込みによる土壌改良。土中の微生物が活発になりいい土になります。また、今までに溜まった余計な化成肥料分なども消費、分解してもらい自然な土になるように。小さな生き物たちも住処やエサの確保など、田んぼだけでなく、地域としての自然環境を整える様にと考えています。害虫ばかり見て、殺虫剤を振りまわし、雑草が生えると田んぼが汚いって除草剤かけ回って、大事な益虫や小動物たち、また、豊かな緑を失くして立派な田舎と言えるのでしょうか?野山を切り拓き自然を壊して営む農業じゃなく、ちゃんと自然を営む農業じゃないとね。次回へ続く もっと見る
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