----- はじめに・ご挨拶 -----
はじめまして。「山中ラーメンどんぶりプロジェクト」にご興味を持っていただき、ありがとうございます。
わたしたちのプロジェクトは、長年「漆器」をあつかう仕事をしてきた4人のメンバーが集まって始まりました。(くわしくはプロフィールをご覧ください)
このプロジェクトは、石川県の加賀市からお届けします。
加賀市は「山中漆器」という伝統工芸で有名な漆器の産地です。伝統的な漆器作りにとどまらず、昭和30年代からはプラスチック(合成樹脂)の素地にウレタン塗装を施した合成(近代)漆器の生産にいち早く取り組んでおり、今回のプロジェクトはこの合成漆器での挑戦です。
<加賀市を流れる大聖寺川の渓谷 >
今回このプロジェクトを立ち上げ理由を少しお話します。
コロナ禍で家で食事をする機会が増えたという方は多いのではないでしょうか?
毎日となるとだんだんと飽きも出てきてしまいます。そこで、使う食器で変化をつけて、すこしでも楽しい食事時間となるためのお手伝いができないだろうか、という意見がでました。
わたしたちの扱う漆器では「汁椀」が”おうちで使う”食器としては 一番一般的なアイテムです。ほかには「お皿」や「鉢」もあります。どんなアイテムがいいだろうと話し合ううちに、「漆器でラーメンどんぶりって無いよね?」という意見がでました。
<たとえば、こんな器があります>
「漆器でラーメンどんぶり」・・・ありそうでなかったんです。
ラーメン、いいじゃない。おうちで誰もが手軽に作れるし、最近の袋麺はお店顔負けのおいしいものも多いし、アレンジレシピもたくさんあるから、たくさんの人がきっと家で食べているね。そんな話も出ました。
合成漆器の利点は、木製の漆器に比べるとおさえた価格で販売できること。また陶磁器に比べて軽くて、割れにくいということ。どんぶりは比較的大きな食器ですから、ちょっと重いんですね。重いとなると、運んだり洗う時に力がいりますし、しまう時にも注意が必要。だんだん使わなくなってしまう・・・そんな時もあります。
その点、合成漆器なら軽いので洗いやすいですし、割れにくいから(絶対に割れないとは残念ながら言えませんが・・・)それほど気を使わずに扱うことができます。
これは、みんなが求めているアイテムなのではないか?と一気に盛り上がりました。
メンバー全員がラーメン好きだということもあり、企画会議は盛り上がったのですが、コロナの影響で実際の商品開発は順調には進みませんでした。
でも、ここで止まらず、新しいことに挑戦していこう、前を向いていこうよ、という思いをひとつにし、「クラウドファンディング」にも初めて挑戦することになりました。
<ラーメンを食べながら話し合ったことも・・・>
商品開発にあたって2つの点を基本のコンセプトとしました。
1.つかいやすい形であり、かつ、ちゃんとラーメンどんぶりの形であること。
2.山中漆器の特色を出すこと。
「1」については、たいへんラーメンに詳しいメンバーの意見を参考に、いろいろな陶磁器のどんぶりを使ったりラーメン店のどんぶりを見てまわりました。その結果、一番オーソドックスな形が持ちやすく、収納に際しても積み重ねやすいということになりました。
持ちやすい理由は「大きさ」だけではありません。「軽さ」も理由のひとつです。
このラーメンどんぶりの重量は「約270g」。一般的な陶磁器のどんぶりと比べると、約半分の重さなんです。ちなみに270gというと、280mlのペットボトル飲料(ホットの飲み物に使われるような小さいサイズ)よりも軽いことになります。
(※重量はリターンの種類によって若干異なります)
「2」については、伝統的な技法である「蒔絵(まきえ)」と「箔工芸」、合成漆器でよく使われる「シルクスクリーン印刷」を使った、魅力的な加飾をすることにしました。(詳しくはリターンのところでご説明します)
そして、出来上がったのがこのリターンの「山中ラーメンどんぶり」です。
----- プロダクトのご紹介 -----
リターン1
基本の山中ラーメンどんぶり
3,000円
※ 送料無料・消費税込
※ CAMPFIRE特別価格
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これぞ思い描く、「THE・ラーメンどんぶり」です。
やはり一番最初に作りたいと思ったのはこの基本のラーメンどんぶりでした。
それを実現するにあたり、職人さん達にはいろいろと新しい技法を考えてもらいました。試行錯誤の連続、本当に 苦労していただきました。
まず、外側の赤い塗りは通常使用する刷毛などではこの「味」が出ないのです。いろんな方法を試して、ベストな技法でこの塗り仕上げにたどりつきました。
もちろん、ひとつひとつ、手作業で仕上げています。そのため、独特の表情のある「塗りむら」はひとつひとつ違っています。
たとえばこんな感じです。
だいぶ違いますよね?
どうぞ商品の特性としてご理解ください。リターンとしてお手元に届くのは、世界でただひとつの、あなただけのラーメンどんぶりです。
さて、次に大変だったのは内側の模様です。
実は、ふつうの技法では、この内側に絵をつけるのは無理だったのです。
これは「シルクスクリーン印刷」(わたしたちは通称、スクリーン、と呼んでいます)の技法を使っているのですが、「シルクスクリーン印刷」 は通常、平らな部分にシルクで出来た版を置いて色を刷っていきます。
ですが、どんぶりの内側は平らではありません。今回のプロジェクトでは、どうしても内側に雷紋などの模様を入れたかったので、職人さんにお願いして、何とか平らではない曲面に印刷する方法を考えていただきました。
そして内側のライン。これは手描きなんです!
こうして誕生した「基本の山中ラーメンどんぶり」です。きっと”おうちラーメン”をより楽しくしてくれますよ。
電子レンジや家庭用の食器洗浄機を使うことができます。(くわしくはリターン商品の説明をお読みください)
撮影協力:たくちゃん(金沢市片町2丁目29-2)
リターン2
山中ラーメンどんぶり3点セット
5,000円
※ 送料無料・消費税込
※ CAMPFIRE特別価格
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基本の山中ラーメンどんぶりにレンゲとお皿をつけたセットです。
受け皿があると、もうまさに「お店」ラーメン、という雰囲気がでますよね。
レンゲはちょっと長めで、しっかりと持てる形です。
受け皿は、もちろんお皿として使っていただけますから、チャーハンを盛り付けてもいいですし、つけ麺の時はお皿に麺を盛ったりしても。
ラーメンどんぶりと受け皿は電子レンジで使うことができます。(くわしくはリターン商品の説明をお読みください)
撮影協力:たくちゃん(金沢市片町2丁目29-2)
リターン3
蒔絵 山中ラーメンどんぶり「波と富士」
8,000円
※ 送料無料・消費税込
※ CAMPFIRE特別価格
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基本の山中ラーメンどんぶりと形は同一です。塗りを黒に変え、山中漆器の伝統技術である、「手描き蒔絵」の手法で「波と富士」を描いています。
ひとつひとつ、職人さんが丁寧に描いています。
細かい波のしぶき、ひとつひとつも手描きです。
職人さんの筆の勢いが感じられるような仕上がりです。
蒔絵のラーメンどんぶりは、電子レンジ・食洗機の使用は不可です。どうぞご理解ください。
リターン4
蒔絵 山中ラーメンどんぶり「鳳凰」
8,000円
※ 送料無料・消費税込
※ CAMPFIRE特別価格
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基本の山中ラーメンどんぶりと形は同一です。塗りを黒に変え、山中漆器の伝統技術である、「手描き蒔絵」の手法で「鳳凰」を描いています。
ひとつひとつ、職人さんが丁寧に描いています。
鳳凰は吉祥紋としておめでたい柄です。また、ラーメンどんぶりに描かれていることも多いです。蒔絵になると雰囲気が違って、厳かな空気が漂うようですね。
尾羽根には箔を散らしていて豪華な雰囲気。
画像でわかるでしょうか?よく見ると、羽根はグラデーションになっているんです。これが「蒔絵」の技法によるものなんです。
そして、細かい羽根も繊細な筆づかいで描かれていきます。
トンコツラーメンを盛り付けてみました。内側の黒がラーメンをより美味しく見せてくれます。
撮影協力:たくちゃん(金沢市片町2丁目29-2)
蒔絵のラーメンどんぶりは、電子レンジ・食洗機の使用は不可です。どうぞご理解ください。
リターン5
蒔絵 山中ラーメンどんぶり「風神雷神」
8,000円
※ 送料無料・消費税込
※ CAMPFIRE特別価格
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鳳凰ときたら、次は龍?とも考えましたが、ちょっと中華に寄り過ぎでは?という意見もあり、同じ水をつかさどる神様として、「風神雷神」をひとつのどんぶりに描きました。
ひとつのどんぶりの、裏表に配置されています。とっても大胆な絵柄で、迫力のある仕上がりになりました。手描きならではの仕上がりです。
ちょっと注目してほしいのは、こちらです。
風神様の勢いある動きを感じさせる、霞のような、雲のような、細かい金色の粉。これも「蒔絵」の技法なのです。もちろん雷神様も。
この雲を描くのも、ひとつひとつ手作業で行っていきますから、すべて違ったものになります。どうかご了承ください。器との、一期一会の出会いを味わって頂けたら幸いです。
蒔絵のラーメンどんぶりは、電子レンジ・食洗機の使用は不可です。どうぞご理解ください。
リターン6
箔工芸 山中ラーメンどんぶり
10,000円
※ 送料無料・消費税込
※ CAMPFIRE特別価格
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山中でもうひとつ特色のある技法に「箔工芸」があります。
高級感と繊細さをあわせもつ、魅力的な漆器です。(下は箔工芸の菓子器の画像です)
箔工芸もぜひラーメンどんぶりに使いたい、として完成したのがこちらです。
全面に箔を貼っています!(箔を貼った上からもう一度塗装をしています)
箔の独特なシワが優しくやわらかい雰囲気を出しているからでしょうか、 一瞬、派手に思われるかもしれませんが、実際に手にとってみると、落ち着いた華やかさという感じを受けます。
箔は手作業でひとつひとつ貼っています。
箔は、ほんの少しの静電気でも手や道具に張り付いてしまうため、手袋はかかせません。また、箔をつかむのは静電気のおきにくい竹製のトングです。
金色の器って料理にはどうなんだろう?と思われるかもしれませんが、内側は黒なので大丈夫。実際に味噌ラーメンを盛り付けてみました。いかがでしょうか?
撮影協力:たくちゃん(金沢市片町2丁目29-2)
箔工芸のラーメンどんぶりは、電子レンジ・食洗機の使用は不可です。どうぞご理解ください。
----- よくあるご質問 -----
Q.電子レンジには使えますか?
A.「基本の山中ラーメンどんぶり」はご使用いただけます。蒔絵・箔工芸のラーメンどんぶりは使用できません。
Q.食器洗浄機には使えますか?
A.「基本の山中ラーメンどんぶり」はご使用いただけます。蒔絵・箔工芸のラーメンどんぶりは使用できません。 また、「基本の山中ラーメンどんぶり」 も業務用の食器洗浄機でのご使用はおやめ下さい。
Q.手洗いの場合はどのようにしたらよいですか?
A.ご家庭用の食器用中性洗剤を、やわらかいスポンジや布などにつけて洗ってください。金属のタワシやクレンザーは使用しないでください。
Q.いつごろリターンの商品は届きますか?
A.2021年2月下旬を予定しています。
その他、何かご不明な点などありましたら、お気軽にお問い合わせください。
どうぞよろしくお願いいたします。
----- 最後に -----
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
このプロジェクトで集めた資金は、これからの「ものづくり」に生かしてまいります。
まだまだラーメンどんぶりのバリエーションも増やしたいですし、新しい技法・技術も開発していきたいのです。サンプルひとつ作るのにも時間や手間がかかりますが、みなさんに応援していただくことによって、より多くのチャレンジができるのです。
そして、わたしたちは資金というかたちだけでなく、「がんばってるといいことある」と勇気づけられます。それはこれからも新しいことにチャレンジする、前に進む力になります。
わたしたちメンバーは4人ですが、4人だけでこのプロジェクトが進んでいったわけではありません。たくさんの職人さんたちや会社のスタッフ、そのほかいろんな方のプロフェッショナルな仕事がなければここまで出来ませんでした。
わたしたちはその方たちの代表として、ちょっとだけ顔を出させてもらって、みなさんとやりとりをさせていただいているのです。
だから、みなさんと一緒に、わたしたちも、山中漆器にたずさわるひとたちも、ともに成長していければこんなにうれしいことはありません。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。
「ありがとうございます!!」
※ 本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見る赤い衝撃?!
2021/01/06 13:46赤い衝撃、と聞いて、おっ?と思ったあなたはフィフティーオーバー!?衝撃、ほどではありませんが、今回はこの、赤の塗りの秘密をちょっとご紹介します。上の画像を見てもらえるとわかると思いますが、この「基本のラーメンどんぶり」 は塗りの感じがひとつひとつ違うのです。味のあるこの塗りはどのように作られているのでしょうか?「基本のラーメンどんぶり」の制作過程の一部をご覧ください。こんなふうに、逆さにして「ロクロ」の上に乗せて塗っているのです。アップで見てみましょう。ロクロを片手でゆっくりまわしながら、 上の方から、塗っていきます。下の方まできましたね。こんな風に、片手でロクロをくるくるとまわしながら・・・微調整もしていきます。そして出来上がり。このあと、別の職人さんの手によって、内側の絵付けをしていきます。(その作業工程も、別の機会にご紹介していきたいと思います)私たちの「山中ラーメンどんぶり」は、素地づくり・外塗り・内絵と、作業工程によって別々の職人さんの手で作られていきます。いろんな人の手作業によって完成するラーメンどんぶり。そんな制作過程も想像しながら、ラーメンどんぶりひとつひとつの個性を感じてほしいと思います。 もっと見る
「支援」ということ
2021/01/03 16:24こんにちは。山中ラーメンどんぶりプロジェクトの矢島です。 このプロジェクトも残すところあと1週間あまり。ラストスパートです。これまでご支援いただいた方に感謝するとともに、その方たちのためにもなんとか成功させたいと強く強く思っています。多くのご支援をうけるなかで、私自身、ハッとさせられたことがありました。そのことについて少し書かせていただきます。(その支援者様の了解をいただいています)その方は複数のリターンを選ばれたのですが、ご自身が使うのではなく、プレゼントをされるとのことでした。そのプレゼントを贈るのは、その方が応援されているロックバンドのメンバーへでした。そのバンドは、昨年、コロナの影響で全国をまわる予定だったライブがすべて中止。現在は活動停止のような状況なのだそうです。そんなバンドを少しでも勇気づけようと、ラーメン好きなメンバーたちのために、今回、私たちのプロジェクトのラーメンどんぶりを贈ることにしたそうです。そのお話をメールでうかがって、本当にうれしく思いました。私たちを支援していただくとともに、リターンの商品で誰かを勇気づけるお手伝いをすることができるなんて、とても光栄なことだと。と同時に、「支援」ということについても考えさせられました。「支援」というと何かおおげさな感じを受けてしまうのですが、誰かを思うこと・気遣うことを形にする、ということでいいのではないだろうか、と考えてみました。コロナの影響でいろいろな状況が変化し、しんどい思いをしている方は少なくないです。直接声をかけて気遣うことが出来ない。もどかしい。そんな時に、この支援者様は「思い」を「形」に変えて贈るのだなぁと、しみじみと感じました。いろいろな支援の仕方があります。いろいろな考え方もあります。そのどれもが、誰かを思うことからスタートすることは間違いないでしょう。私たちを思ってくださっている方の気持ちを感謝とともに受け止め、このプロジェクトを最後まで走りきっていきたいと、あらためて強く思います。どうぞ最後まで、よろしくお願いいたします。 もっと見る
2021年 年の初めに
2021/01/02 17:25あけましておめでとうございます。山中ラーメンどんぶりプロジェクトの矢島です。2021年がスタートしました。みなさまはどんなお正月をお過ごしでしょうか?例年とは違ったお正月を過ごしている方も多いかと思います。親しい方と一緒に過ごすことが出来なかったり、行きたい場所へ行くことができなかったりと、制約のある年末年始ではありますが、その中でも少しでも楽しみやリラックスできることを探していきたいですね。楽しいことやリラックスできること、私にとって、手っ取り早く楽しめるのはおいしいものを食べることです。お節やお餅をおいしくいただいていますが、今日はこんなラーメンを作りましたよ。「えびそば一幻」さんの”えびしお”を「基本のラーメンどんぶり」に盛り付けてみました。塩なのに、このスープの色!海老の旨みをたっぷり感じるおいしいスープで大満足です。こんな風に、少しでも楽しみを見つけて、そのことに感謝しながら、今年一年を過ごしていきたいと思っています。みなさまにも、ひとつでも多くの楽しみや幸せが訪れますように。あらためまして、今年もよろしくお願いいたします。 もっと見る
漆器のラーメン丼というのは面白いですね。自分が使っているのは陶器ばかりなので興味あります。電子レンジで使えるのはいいですね。
漆器でラーメンどんぶりを作るという発想は面白いと思う。ただ支援額の面から中々賛同する人は少ないみたいで残念。軽さと技術だけではなく、他にも漆器だからこその強調出来る事を紹介し、金額に見合う物である事を伝えた方がよいと思う。