ユーザーは、動画や音声などデジタル合成によって作られた情報を、タブレット(将来はARグラス)を通して現実の世界で体験しますが、シニア世代のデジタルに対する拒否反応を削減するため、まずは馴染みのあるゲーム(運動)などからデジタルに置き換え、従来の体験を拡張し、自宅でも楽しめるコンテンツを作ります。
たとえば、「ボーリング」や「神経衰弱」、運動会でもやったことがある「大玉転がし」などが考えられますが、これらのエンタメ要素を拡張するのです。ビルほどの高さのあるピンを倒すボーリングや無数の野鳥を部屋中に飛ばすことで、バードウォッチングと神経衰弱を掛け合わしたりするなど、おもしろくて楽しい体験がいくつも実現できます。
これは主に屋内での利用を目的にしたものですが、屋外の利用を想定したコンテンツも作れます。普段の散歩ももっと楽しいものにできるのです。たとえば、自分の好きな有名人と一緒に散歩することができたり、歩行訓練をする際には、○○メートル歩けたらお孫さんが応援してくれるなど、アイデアは数えきれません。
さらには、コンテンツをGPS機能とあわせることで、その場所でしか味わえない体験を作ることもできます。「ポケモンGO」などをイメージしていただけると分かりやすいと思いますが、このような新たな価値を付加することができるのもARの魅力なのです。