コロナ禍でオンライン診療の規制緩和がなされ、初診でのオンライン診療も可能となりました。しかし、このオンライン診療は全くと言っていいほど普及していません。受診する側にも、診察する側にも課題があり普及を妨げています。
このオンライン診療の普及を妨げている原因は大きく分けて5つあります。
①オンラインであるため診察に不安がある。(診察時の情報不足)
②オンライン診療料の安価さ。(対面診療の方が儲かる)
③患者(高齢者)がオンライン通話を使用できない。(ITリテラシーの壁)
④診察に時間がかかる(診断のための情報が問診に限定されるため)
⑤不測事態時の対応が困難(不手際があれば、オンライン診療をした医師が責任を取る)
要は、診察する医師のメリットが少なく責任は重いため誰もやりたがらないのです。
今回、紹介するMR技術はARとVRの良いとこ取りをした複合現実と言われる技術です。
このMR技術を活用したオンライン診療の実証実験も都市部では始まっています。
今までは2次元でのオンライン診療でしたが、このような技術を活用すると3次元でのオンライン診療が可能です。現在は都市部での開発が進められていますが、僻地にこそ必要です。
なぜなら、医師が不足いるからです。
Vol.6の記事でも触れましたが、地方に行けば行くほど医師は不足しています。
医療機関がなく、不安を抱えている地区は1080地区あり当該人口は23万5000人以上です。
この課題を解決する一つとしてオンライン診療は有効です。
上記に示した、5つの課題をクリアできることができれば、今後の診療形態はオンライン診療が普通になります。
慢性疾患の定期受診や、軽い風邪症状での受診はすべてオンラインになります。
より重篤な疾患や手術が必要な患者だけが病院に行くようになる時代が来ます。
オンライン診療否定派の医師も多いですが、それは現状の課題が多いからです。
しかし、私たちはD to Pだけのオンライン診療では不十分ですが、D to P with Nの方法であれば①③⑤の課題は解決すると思っています。
オンライン診療と訪問看護の親和性は高く僻地医療の新しい体制が整うかもしれません。
3次元での診察が可能であり、かつ、その場に看護師が入ればより正確な情報を医師へ提供できます。
もう少し先の話しをすると、かかりつけ医ではなくかかりつけ看護師が必要になると考えています。
D to P with Nをベースとしたオンライン診療は現時点でのオンライン診療の課題をある程度解決できます。
もちろん、弊社ではそのようなサービスも開発中です。
僻地にこそテクノロジーは必要なのです!
※D=医師(Doctor)P=患者(Patient)N=看護師(Nurse)
引用サイト⇓
https://medicaldx-jp.com/treatment/66