宮神輿の修復はどのように行われているのか?
台東区東上野にある宮惣(株式会社種谷製作所)様の現場に行かせていただきました。
今回は、宮神輿の修復について代表取締役の種谷吉雄様にお伺いした内容をご紹介します。
■神輿の修復について
――今はどのような状態ですか。
いまは神輿の屋根、本体、牛車。大きく3つにわかれており、修復の済んだ部品を組み上げています。
――部品点数が膨大になりそうですが間違えたりしないのですか?
たとえばこの写真のように、どの位置のどの部品がわかるように一点ごとに記号を記して管理しています。
――どのように修復するのですか。
解体して部品単位にした後、漆塗り、彫刻、彫金、飾り物の修復や製作など、いくつかの修復工程を行っています。
――全ての工程を行う職人がこちらにいらっしゃるのですか。
例えば漆塗りは繊細な環境での作業となるので、職人のいる工房にお願いしています。
――修復の工程ごとに神輿を移動させて作業しているのですね。
はい、各地に職人がいるので、工程に合わせて持って行って作業をしてもらいます。
――それだと修復には時間がかかりそうですね。
はい。全体として1年ほどかかります。いま、ようやく各部品の修復作業が終わり組み上げの最終段階になっています。
種谷さんからのお話は続きます。
次回は江戸神田宮惣について、そして修復している麻布氷川神社の宮神輿についてお話しいただきます。