活動報告では、釜石ローカルベンチャーコミュニティ( http://opencitykamaishi.jp/ )で、地域資源を生かした事業創出に挑戦する6人の若者を紹介していきます!
今回は、漁業の6次産業化に取り組む古賀郁美さんです。出身は東京、大学も北海道で釜石には縁もゆかりもなかった古賀さん。しかし水産学を学んでいたため、土壌が豊かな三陸沿岸での生活に憧れがあったとのこと。郷土芸能のサークルに所属していたこともあり、大学卒業後は郷土芸能の宝庫といわれている岩手に移り住んだといいます。
水産物の商品開発に2年間携わる過程で「三陸の水産品をより有効に活用したい」という気持ちが芽生えた古賀さん。仕事では自社加工の製品を全国に発送していましたが、規模が大きい分、三陸の水産物を扱える量が限られていたからです。
「まちづくりにも関わる中で、釜石が好きになりました。小規模で良いので、地元の水産物の価値を地域の人にもっと知ってもらえるような事業を始めたいと思ったのがきっかけでした」(古賀さん)
6次産業化の強みは、原料の仕入れから販売まで一貫して可能なことです。水揚げされても安く売られたり、加工に適さないため洋上で捨てられてしまう水産資源に付加価値をつけて販売することを目指します。変わった魚と出会えることも海の魅力の1つ。古賀さんは「釜石であがる魚の中では、カナガシラが見た目も可愛くて味も美味しいのでお気に入りです。一見するとさばき方が難しいカジカや変わった形のマトウダイなど、魅力的な魚をもっと知ってもらいたい」と笑顔で語ります。
「作った商品は釜石市内だけでなく、三陸の水産物をお店に出したいと思っている個人経営の居酒屋さんなどにも展開していきたいです。寺子屋プロジェクトでは、魚や魚食に興味のある人、魚好きな人と出会えたらいいなと思っています」(古賀さん)