2021/01/26 12:14

こんにちは。
NPO法人Reジョブ大阪の代表理事、言語聴覚士の西村紀子です。

連日、温かいご支援ありがとうございます。もうすぐストレッチゴールの75万円に達する勢いで、改めて皆さんのお気持ちの分も頑張らねば!と思って気を引き締めています。

このプロジェクトのきっかけは、鈴木大介さんと、私の雑談です。鈴木さんが「退院したあとので生活で、こんな大変なことがあるなんて、入院しているときにまったく聞いてなかったよ」とか「こんなリハがあるなんて知らなかった。もっと早く気づいておけば、退院したあと楽だったのに」などと、色々なことを話すんですね。

その中で「えー、それ、病院でやってないの?」と驚くものもありましたが、「それはちょっと、病院では気がつかないよなー」っていうこともたくさんあったんです。

私は、言語聴覚士です。それなりに勉強はしていましたし、勉強会などにも参加して、復職や在宅生活に関する困りごとや支援の方法など、色んな人の話を聞いていたんですが、今までは、軽度の人について、ここまで知ることはなかったんですね。

研究会などでは、「リハビリを頑張って、こうなりました」という発表が多いです。学会や論文もそうです。こういう人を、どのくらいリハ職の方が関わって、どれだけ改善したかとか、改善はなかなか難しかったけれども、例えば職場調整をしたとか、新しい職場を探したなど、そういった発表がほとんどです。多くは、支援が必要だなと、病院できがついてもらえるレベルの方々。

ところが鈴木大介さんのように、退院した後に、自力で何とか頑張って、お仕事を続けられたという人については、もちろん医療者は知らないんですよね。ましてや、鈴木さんは文筆家。本を書いているような人が(それも、本の質も高く、受賞などもされていますしね)、こんな些細なことでも困り事があったということを、私は全く知らなかったのです。

私は、患者さんが入院中に「この人は退院したあとに、こんな問題があるんじゃないか」ということが、想像つく方でした。「それは西村先生の妄想じゃない?」とか「思い込みじゃない?」とか「心配し過ぎじゃない?」などとよく言われたましたが、「いやいや心配し過ぎでってことは、絶対にない」って思うぐらい、結構想像を広げていたはずなんですけども、それでもここまでのことは気がつきませんでした。

これでは医療における、軽度の人の診断見逃しっていうのは、削減できないと改めて実感したんです。なので、軽度の人が、自宅に帰った時にどれほど困るのかということを医療職の方に知ってほしいと考えました。そもそも、病院の人も、別に軽視しているわけじゃないんですね。目の前の患者さんのことを、何とかしたいと思ってるんですけれども、この患者さんが、退院後、何に困るのかということを知らなければ、そもそも支援なんてできないですよね。なので、多くの医療職に知ってほしい。これがまず第一の目標です。

また、医療職への周知が急に広まるわけはないですよね。おまけに既に自宅に戻って、困ってる人もたくさんいますし、今もって、発症して病院に入院している、または通院だけど終わっているという人もいるかもしれません。軽度だったら「そのまま帰りなさい」っていうこともあるので、そういう人が「未診断」のまま帰る、そう今も、未診断の方がたくさんいると思うんです。そうした人たちが、医療側が変わっていくのを待つというのは、もうやってられない話。それだったら、サイトを作って、頭を怪我したり病気をした人が「あれ?今までの自分とちょっと違う」と思った時に、「これはどういうことなの?」と思って、ご自分で学べるような、情報サイトを作れたらいいと思いました。

ちなみに、病院職員の方を持つわけではないですが、障害のことを説明しても、当事者さんが忘れてしまうということも多々あります。なので、書面で渡すようにしていましたし、その方法を他の方にもお勧めしているんですが、その書面をなくされることも多々あります。他にもたくさんたくさん書類がありますからね。だからこそ、困った時に検索できるサイトを作りたいと思ったのです。

未診断のまま過ごしている人達は、本当に大変な思いをしています。医療の改革を待っている場合ではないと思って、サイトだけでなく、冊子も作ろうと思いました。冊子に関しては、病院に置いてほしいと思っているんです。なぜなら医療職の方は、今、新型コロナウィルス感染拡大の影響で、非常に忙しいですよね。そんな中で、患者さんに丁寧に説明する資料を作るというのは、かなり難しい話だと思うんです。

毎月、色々な当事者の声が載った冊子を作りますので、それを病院に置いておき、入院している、または通院している患者さんや、家族さんが手に取っていただいて、ご自分で障害について学ぶきっかけにしていただきたいと思っています。

なので、医療職の方、是非この冊子やオンラインアカデミーのリターンを購入していただきたいと思います。

オンラインアカデミーについて、少し内容をお伝えしますね。こちらは、様々な当事者、そして、長年支援に関わってきた人をインタビューして、その情報をどんどん載せていきます。公開のサイトや、冊子には、鈴木大介さんがインタビューした内容を記事にまとめたものだけを掲載します。それは、インタビューを受けた方を守るためでもあります。残念なことですが、すべてオープンにすると、心ない反応で傷つけることになるかもしれないからです。しかし、オンラインアカデミーは、本人の了承を得た範囲での、生のデータなどを大量に掲載していきたいと思っています。また、長年支援をしている方の、セミナー動画も載せます。さらに、毎月、私と鈴木さんが、高次脳機能障害や脳についての本を読み込んだ解説動画もあります! そして、セミナーや、読書会への割引参加権もあります。さらには、医療従事者に対して、必要であれば月1回のオンラインの相談会なども開催します。これは、本当は通常月々1,980円で会員になっていただくものなのですが、今回のクラウドファンディングでは、1年間1万円で提供しております。このリターンを選択していただけると、情報もたくさんありますし、一緒に学べる仲間も増えると思います!ぜひ、ぜひ、メンバーになってください。支援者だけでなく、もちろん、「他の人はどうしてるんだろう」というようなことを詳しく知りたい家族さんも、もちろん当事者の方も大歓迎です!!


今回のクラウドファンディングでは、かなり金額もお得になっているのが、オンラインアカデミーです!みんなで回し読みできる冊子もお勧め!

是非これらのリターンを購入していただけたらと思います。