みなさま、明けましておめでとうございます。
NPO法人Reジョブ大阪の松嶋です。今日から仕事始めの人も多いかと思いますが、年末年始、いかがお過ごしでしたでしょうか。
私事ですが、久しぶりに息子が帰ってきたので、ご馳走の連続。すっかり胃が参ってしまったので、七草を待たずにお粥にしようかと思っている次第です(笑)
さて、年末年始にも関わらず、このプロジェクトには多くの支援が寄せられました。お歳暮やお年玉より有難かったです。感謝いたします<(_ _)>
それだけ、このプロジェクトの社会的な意義に賛同してくださっている方が多いということだと思います。中には1,000円のリターンに10倍の支援金をしてくださった方もいらっしゃいます。本当に感謝いたします。<(_ _)>
年も明けましたし、ここらでもう一度、何をするプロジェクトなのかを簡単に説明したいと思います。
これは、たいていの福祉団体やNPOではしていることです。でもこのプロジェクトでは次の大きな特徴があります。
1 言語聴覚士が取材をすることにより、リハビリの立場からも解決方法が見いだせる。
2 ライターが取材をすることにより、一般の人にも彼らの困りごとが伝わりやすくなる。
3 リハビリテーション医や精神科医、臨床心理士にもコメントをいただくことにより、医学的にしっかりしたものになる。
これも、例えばYouTube上では散見されます。でもこのプロジェクトでは次の大きな特徴があります。
1 小冊子を作る段階で行ったインタビューなので、上記3つの特徴により、しっかりした取材動画となる。
2 そのサイトを使い、定期的にオンライン勉強会を開き、理解を深められる。
3 当事者や医療職・支援職が相互に交流できるコミュニティに育つ可能性を目指せる
そして、上記の2つのしたいことをすることにより、私たちが持っている、もっと先の目標に近づけるのです。
1 多様な環境・職種にある当事者の経験知・実践知を積み上げること
2 医療やリハビリといった専門職の知見とフィルターを通して発信するプラットフォームに作り上げること
3 医療や福祉、当事者やご家族に届くようにする。ゆくゆくは企業や社会にまで働きかけを広げていくこと。
高次脳機能障害のある方は、それぞれが、それぞれの所属する当事者会などで、ご自身の経験をお話することが多いと思いますが、それらをきちんと集積していくことが大事だと感じています。なぜなら、ひとりひとりの困りごとは、それぞれ細かい点は違えども、何かしらの共通点があったり、人の解決策を見てかなりのヒントになったりするからです。当事者会の場所にいた人だけでなく、ネットにつながっている人皆にヒントとなる元が届くよう、集めていきます。
私は様々な当事者会に出るたびに「あ、それはね、こう工夫したよ」というノウハウがその場だけで共有されることに、もったいなさを感じてきました。また、それらの工夫は、高次脳機能障害者だけに有益な情報なのではなく、支援者、介護者、はたまた普通の人にまで役に立つことがあるのです。
例えば、高次脳機能障害者にとっては、複雑な音声情報をカットして、混乱やパニックを防ぐ効果のある「耳栓」。
私も、そのことは当事者の方から伺って知ってはいたのですが、AirPodsを買い、ノイズキャンセリング機能を試すまで、真の価値に気が付きませんでした。
「そうか!こういうことだったのか!」と気づき、今では、音声情報が多すぎる東京都内の駅構内を歩くとき、カフェで静かに考え事をしたい時に使っています。
特に駅構内の歩きやすさは2倍くらいになりました。もともと私は方向音痴なのですが(笑)、情報が多すぎて、余計に混乱するんです。耳から音が入らなくなると、目だけでしっかり確認できるようになりました。何より気が疲れなくなったのです。
もちろん、障害がある方の苦しさに比べたら、本当に申し訳ないほど、私の混乱は軽い物なのかもしれませんが、こういう情報を、当事者の方が入院中に知っていたら、退院後がぐっと楽になるのではないでしょうか。
高次脳機能障害で困ったら、ここを見ればいい!というサイトにしたい。
公的機関では相談にのったり、医療機関や家族会を紹介してくれたりするサイトはあります。公的機関では、そういう大きな相談にはのれても、個別となると難しい。環境や職種が違うと、困りごとも少しずつ違ってきます。職場の理解も必要となると、公的機関ではさらに難しいというところもあります。
もちろん、最初からすべてがそろっているサイトは作れません。
皆さんのお力が必要です。どうぞ、このプロジェクトを立ち上げるところからの仲間になってください!
NPO法人Reジョブ大阪
松嶋有香