新型こけしの制作環境を守りたい、ブランディングしたミアウペッケが誕生しました。

新型こけし発祥の地である白石市には最盛期には業者が50軒あり300人以上の職人がいたのですが、新型こけしを専門に制作する工房は、今年の夏についに1軒だけになりました。新型こけしの制作環境を守るためブランディングに挑戦して、新しい発想で開発した猫型こけし「ミアウペッケ」をデビューさせます。

現在の支援総額

267,900

53%

目標金額は500,000円

支援者数

20

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2021/11/30に募集を開始し、 20人の支援により 267,900円の資金を集め、 2022/01/26に募集を終了しました

新型こけしの制作環境を守りたい、ブランディングしたミアウペッケが誕生しました。

現在の支援総額

267,900

53%達成

終了

目標金額500,000

支援者数20

このプロジェクトは、2021/11/30に募集を開始し、 20人の支援により 267,900円の資金を集め、 2022/01/26に募集を終了しました

新型こけし発祥の地である白石市には最盛期には業者が50軒あり300人以上の職人がいたのですが、新型こけしを専門に制作する工房は、今年の夏についに1軒だけになりました。新型こけしの制作環境を守るためブランディングに挑戦して、新しい発想で開発した猫型こけし「ミアウペッケ」をデビューさせます。

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新型こけし の付いた活動報告

久々のご報告となります。 表題の写真は自宅から望む蔵王山です。今年は残雪が描く「種まき坊主」を長く見ることができました。この活動報告では、クラウドファンディングで蒔いた種から見事に実りましたプレミアムの作品をお伝えします。はじめに 蔵王山に雪が降るころから製作に取り組み始めたのですが、すべて完成するまでに、こけしの材料となるミズキの花が咲き誇る過ごしやすい季節へと移り変わってしまいました。とても長い期間を要しましたが、これらの猫ちゃんたちのおかげで実力をあげることができました。そして、大きな自信を得ました。世界に誇れるブランドになれるようにさらに修錬を重ねてまいります。依頼者の皆様には完成が遅れますよと幾度もご連絡したにもかかわらず、いつも心温まる激励のメッセージを賜りました。感謝の言葉しかありません。この報告では少しばかりとなりますが、主に工夫したところを皆さまにお伝えしたいと思います。左から、エアロさん、ちりおんちゃん、ルイちゃん、リッキーちゃん、猫又どの、です。製作した5体のプレミアム猫ちゃんたち どの猫種であるのか、飼い主さまがわからない猫ちゃんたちが多い状況ではありましたが、届いた写真を参考にして美しい猫たちが載っている図鑑から、「ラガマフィン」「アメリカンワイヤーヘア」「ベンガル」「シャルトリュー&オシキャット」が似ていると思われました。それでも図鑑には決して載らない特別な猫がいて、それは「歌川国芳の猫又」です。いずれの猫ちゃんも、それぞれにチャレンジした工夫どころがあります。ご覧願います。神奈川県の「エアロさん」 : 選んだ猫種はラガマフィン とくによく見て欲しいのは、その美しい胸元です。 この猫さんには、見た瞬間からその毛並みを木目でなんとか表現させたいものだと、そう強く思わせる美しさがありました。毛並みは淡いグレーと白の2色に分かれています。見た目の色そのままにÜOILを単純に塗り重ねてしまうと、自然な木目がすっかり隠れてしまいます。そのため描彩によって表出させる方法を選びました。この写真でその出来栄えを感じてもらうのはなかなか難しいと思いますが、ÜOILによる深みのあるツヤが出たベースの上にグレーの毛並みをあしらうことで、木目素地を活かした美しい毛並みがつくれました。功工人と話をしながらそのときのインスピレーションで決めていったので、次に同じ表現ができるかどうかはわかりません。 ÜOILのベース色を決めるまでに試作を繰り返し行いました。納得する色を決めることが難しく、おもわずもチャレンジングな作品となりました。ベース色がようやく決まり、最後に顔にお化粧をして依頼者さまのもとへ届けるまでに、なんと4か月もかけてしまいました。しかしながらここで学び取った技法は、今後の制作に必ずや大きく活かせると確信できるものでした。エアロさんは、美猫への挑戦を決意させてくれた貴重な猫ちゃんです。神奈川県の「ちりおんちゃん」 : 選んだ猫種はアメリカンワイヤーヘア エアロさんと同じ依頼者さまから注文をいただきもう一体作りました。「愛でスポット」は、後ろ頭にあるハチワレ模様です。 ÜOILによる色の境目の描き方には、かなり苦労しました。なぜならÜOILの塗色の仕方は、布でこすりつけながら拭くのを基本としていますが、色が拡がってしまうため境目ではこれができません。染料であれば染み込んでいくのを勘案して描き、これがアクリル塗料であれば苦労なく色分けして描けます。ÜOILを重ね塗りすることで色分けも可能ですが、木目模様の味をなんとしても生かしたいと、ここは粘ってこだわり続け、功工人にÜOILの特別な使い方を見つけてもらいました。天然素材の質感を保つためにはじっくりと時間をかけて色を載せる必要がありました。さらにはÜOILを塗布する前のロクロでの素地の磨きぐあいにも、とても気を使うようになりました。 このようにして作り上げた愛でスポットは他にもありますが、それは依頼者さまとだけの秘密にしておきたいと思います。(やはりこれまた再現できるか分らないから、言い訳をしているだけです)エアロさんは、ちりおんちゃんと一緒に、功工人のこけしの傍にいます。▶ 戴いたメッセージをご紹介『 エアロさんとちりおんこけし毎日眺めて過ごしています。そろそろエアロさんに会いに行けそうなので、そのときはエアロさんにもこけしを見せたいと思います 』愛知県の「ルイちゃん」 : 選んだ猫種はベンガル野生猫の紋様を受け継いでいる猫であることが一目でわかりました。 ベースの色はサクラともっとも相性がよいカントリーオレンジを選びました。胴体は黒赤2色使いでローズロゼッタ柄のバウプリントとストライプを組み合わせ、背中側は黒1色のスポテッド柄にしました。体の紋様のほうはスムーズに描けたのですが、苦心したのが顔でした。はじめは何が違うのかさえわからずに、思いついた感覚のままに目の位置をほんのわずか1ミリもない程度左右にずらしつつ、いくつか描き分けてみたのです。そうしたら、納得のいくお顔にたどり着きました。お鼻に特徴があったので目とのバランスが特に大事にする必要があったのだと、出来上がってみて気づいたのでした。 納得した描彩図を功工人に渡して描いてもらったのですが、それでも立体になると微妙に違うため修正をしてもらいました。小さなこけしはわずかな寸法違いが気になるという好事例に思わず遭遇することができました。自信をもって納得いく下絵を描くこつが掴めたことから、記憶に強く残る作品となりました。 一方で悔しい思いをした作品にもなりました。綺麗な目の黄色はÜOILでは発色よく描くことができません。ÜOILの新色を試したりもしましたがどうやっても無理でした。なので、発色が欲しいところにはアクリル塗料を使う決断をしました。ÜOILだけで色を付けるのをあきらめ、ほんの一部分にだけ使うと決め納得をしました。そう決意させてくれた記念の作品でもあります。 支援者さまから感謝の言葉と共に送っていただいたツーショット写真です。ÜOILの亜麻仁油のあまい香りを楽しんでいる様子に思えます。サクラの綺麗な木目模様から、こだわりの自然ゆらいの天然らしさを感じとって戴けると嬉しいです。▶ 戴いたメッセージをご紹介『 ルイこけしは、家族みんなが目につくテレビ台の上に飾ってあります。主人も「可愛さもあり、こけしならではの味もあり、置いてあるだけで存在感があるね〜」と言っていました! 子どもたちもとっても喜びました! わたしは、後ろ姿も気に入っていますので、時々後ろも向かせて眺めています。(笑)』香川県の「リッキーちゃん」 : 選んだ猫種はシャルトリュー&オシキャット どっかへ行っちゃった猫ちゃんなので、送られてきた写真はこの2枚だけでした。 これまでの作品をもとにして、作り慣れたサバトラで仕上げてしまうには迷いが生じました。毛の色と長さ、そして紋様あたりから猫種を絞り込んでいきました。その結果として、フランスの代表的な猫の「シャルトリー」とアメリカの「オシキャット」を参考にすることにしました。最後の決め手は、丸いお顔です。すっきりと通った鼻筋と愛嬌のある丸い口元。この可愛らしさにすっかりやられました。 短めの足が写真に写っていたので、これも描き加えることにしました。功さんと美穂さんのこけしを参考にしてできた一品であります。 写真2枚でどうなるのか、やはり不安はありました。でもこのときは何故か出来そうな気がしていました。東北からほど遠い四国からのご依頼です。支援者の中でもっとも遠方であることからも力が入りました。写真には写っていないところの胸からお腹周りは想像で描くしかありません。描き直しを覚悟して依頼者さまに図案を送ったところ、一発で了解を頂けてほっとしました。 胸はハート型、襟まわりも前側を白くして、おなかは四つ葉をイメージしています。このコントラストは、リッキーちゃんの表情から読み取った模様なのです。これ以上あまりいじくらずに単純化した図案にしたことが良かったのかもしれません。とても喜んでもらえました。 送っていただいた写真と同じ角度から見るのが好きです。愛でスポットが絞られて作り易かったのかもしれませんが、相性がよかったのだと思います。ご縁を戴いた依頼者さまと、その切っ掛けを作ってくれたリッキーちゃんに感謝です。▶ 戴いたメッセージをご紹介『 非常に気に入っており、毎日ベッドに置いて、眺めて穏やかに眠らせていただいています! 良い夢ばかりで、悪い夢は見なくなりました♬ とてもありがたいことです♬ 』宮城県のコモノヤさんのご希望 : 「歌川国芳の猫又どの」 この依頼があるまでは、江戸時代の錦絵に猫たちが描かれていることを、まったく知りませんでした。知ってからは気になる、きになる。とても気になりますねぇ。(五十三次之内 岡崎の場 : 歌舞伎怪談物「梅初春五十三駅」の役者絵より) こけし人形には手も足もありません。どうしよう。なんじゃこりゃ? しっぽはもしかして2本あるのかいな? そもそも三毛猫でいいの? 目も口も鼻も怖いなあ、いやいや愛嬌なのかな? 幸いにも依頼者に直接会って話せる関係にありましたので、相談をしながら作りすすめることができました。 日本人としてのアイデンティティを感じることができるアートな作品に携われたことに感謝です。菱形の細い目が素敵でしょ? 油をなめてるいる口がなまめかしいでしょ? 踊ってる手足はひょうきんでしょ? 江戸時代にあっては、しっぽの長い猫は怖い動物の象徴とされているようでしたので、これはこれでいい感じでしょ? 依頼者さまからはカワイイ猫を「ともかく怖くして」との無茶振りでしたが、見事に挑戦してみせたと自負しています。これで大和絵のデフォルメと単純化に快感を得てしまいました。要望があればシリーズ化を検討していきたいと思っています。あくまでも功工人の協力があってのことですが、誰かこの欲求を叶えてください!▶ 戴いたメッセージをご紹介『 我が家の猫又殿は、皆様に「芸術品だ!」と高い評価をいただいています。本当に作っていただいてよかったです。どうもありがとうございました 』さらに、カラフルモダンとネオフォルムを制作 これらの作品はゆこけし研究所のオリジナルデザインで制作した猫形こけし人形です。依頼者さまと相談のうえプレミアムに代えて制作しました。 左の2体はカラフルモダンの「チャトラ」と「キジトラ」 右の2体はネオフォルムの「サバトラ」と「三毛」 三毛以外はすでにデザイン図が出来ていました。依頼者さまからリクエストのあった三毛猫は種類が多く、とくに指定された写真もなく迷いに迷ってしまいました。ですがテレビ取材を受けてたときにふっと思い付き、描彩図を描くことができました。なので、とても良い思い出となりました。(宮城テレビ「OHバンデス」の放送より;描彩図を描いている様子) この体験から思いがけない表現に辿りつけることを知りました。そこに至る間においては、さらにもっとこうしたい、こうすれば良かったかな、そんな創作の楽しいひと時を過ごせましたので、自分ながら出来たお顔はとてもカワイイと思ってしまいます。 コロナ感染が収まり宮城県の観光名所である松島や蔵王に多くの観光客が来るようになると功工人は手が空かなくなるでしょう。なので、自分でも描彩ができるようになりたいと思う今日この頃です。今後の方針としては、ネオフォルムでしかできなかった作品をÜOILの使い方をさらに追及していって、カラフルモダンに統一していきたいと思っています。すでにその糸口は掴んでいます。手始めに木目を生かしたツヤのある綺麗な黒猫や白猫をデビューさせるつもりです。オンラインストアにて発表していきます。最後に知ってもらいたいこと「工人の優しさはこけしに現れている」 テレビ取材のインタビューに「普段のこけしをつくることではなかなかそういうことはしない」と言いながらも目元は笑っているように見えました。誠にありがたい限りです。ここに新型こけし工人ならではの人柄がにじみ出ているように思います。新たな担い手が現れることを願って微力ながら引き続き広報・周知に努めて参ります。(宮城テレビ「OHバンデス」の放送より;佐々木こけし工房でのインタビューの様子)功工人が修作した新型こけしの「ハチワレクロ」、ならびに「ちいさなエアロさん」。いずれも非売品なので、ここだけに限ってお披露目です。2022年6月8日 和風細雨によって世界が平和になることを願いつつ


期間は残すところ1日となってしまいました。プレミアムの支援者は5名となりました。想いを込めて「たったひとつのとっておき」の猫の似顔絵こけしをお届したいと思います。佐々木こけし工房の新型こけしの魅力を今一度紹介して期間中の活動報告を締めたいと思います。メイン画像に「ジェンダーレス」の現代用語を入れたのは、こけしの制作は昔から男性女性区別なく作ってきた様子があったように思えたからです。はじめに写真左側の茶色になったこけしは、別の工人の作品です。いつどこから我が家に来たのか思い出せないのです。調べてみたところ「鉄園型こけし」であることがわかりました。昭和16年ごろから八城鉄園工人が制作したこけしは、新型・旧型の区別がされる以前の時代のこけしであったため「鉄園型」と言われ、独自の位置づけがされたようです。写真は2代目鉄園と称した浜津千代子工人の作品で、八城鉄園工人の作品を受け継いで制作したのだそうです。このこけしを見ていると伝統の描彩から離れて独自の描彩を施したところから新型こけしが息吹き始め、あわせて自由な形が生まれてきたのではないかと思われるのです。今回は美穂作家のこけし人形を紹介します。木地師にロクロ挽きをしてもらい描彩をするのは「工人」でなく「作家」と称するほうがふわわしいのかもしれない、との美穂さんのこころ配りある発言を受けて、ここではあえて「美穂作家」との表現をしてみました。1.美穂セレクション 散もよう形は伝統的なこけしの形です。頭が大きくて胴が長いこけしです。木地は夫の功工人が挽いて、それにオリジナルの描彩をします。美穂作家らしい個性を生み出すまでの苦労を教えてもらうことがありました。こけしの制作を始める前に書道の経験を持ってはいたけれども、筆の扱い方は別もの。まして手本をもとに文字を書くのではなくて、自由に絵柄を描くセンスが必要となるため、絵心があまりないため厳しかったと仰ってしました。ロクロを使って描く独特の模様がロクロ線です。このこけしでは、ピンク色でリズムよく当ピッチで描かれています。後ろ側を見た方がより分かりやすいです。一周回ってもずれることなく、どこから始まっているのかも見てとることすら出来ないぐらい精巧に描かれています。(絵付体験をされた方は頷いて戴けていることと思います。)さらなるうえに、このろくろ線はグラデーションのように幅を少しずつ変えていってます。胴体中心の線から数えて上に7本、下に7本、鏡を置いたかのようです。そこに今となっては得意とする桜の花びらたちを丹念に散らして魅せてくれます。顔の表情はこれも今となっては得意とする「ぼかし」の色付けにより柔和さを感じさせてくれるのであります。もっとも桜が綺麗な頃を思い出させてくれます。2.美穂セレクション コスモスこのこけしでは秋を映し出します。そのために選んだ花がコスモス。この季節を象徴する花を探してコスモスがもっとも相応しいから決めたのだそうです。コスモスの花をたくさん見て欲しいと思って胴体を太めにして描くことを思いついたとか。つぼみも含め10本のコスモスの花からはもっとたくさんのコスモスが咲いているように感じ取れます。平面ではなくて立体に描いたからこそのマジックなのかもしれません。だって、その証拠に後ろ側にはまったく描かれてはいないのです。少し横を向けるとその先にもコスモスが咲いていそうな表情。頭の中までコスモスでいっぱいのようです。さいごに新しいこけしを創作していく過程を経験していく中で、工人達からは数々の貴重な想いを教えてもらいました。こけしについては若輩者なので失礼な物言いをしたことがあったにも拘わらず、いつも優しく接してくれます。興味を持たれたら勇気をもって工房を訪れて工人と触れ合うことをお勧めします。このプロジェクトはAll-In方式です。目標金額に関わらず、2022/01/26 23:59:59を過ぎましたらすぐにリターン品の準備に入ります。こけしの耳かきが出来上ってきました。かわいいこけしたちが届く日を楽しみにしてお待ち戴けると幸いです。


似顔絵こけしミアウペッケ・プレミアムの魅力をもっと分かってもらえるように、工夫したところをお伝えしたいと思います。なお、写真はご主人様のご了解を得て載せてます。【 似顔絵こけし 】 ご主人様から写真を送ってもらって、はじめに下絵(ラフなモノクロの絵)デザインをします。猫ちゃんのどこから見るかというと、やはりお顔です。目の位置と形、瞳の形と虹彩の様子から目力をつかみ取って、ミアウペッケの「見あう」に相応しくなるように丁寧に鉛筆で写しとっていきます。猫ちゃんたちがご主人様を見つめている様子はどの子も似ているのかなと思えました。 次に写し取るのは、鼻、口、ひげ、目頭、頬と額の模様です。デフォルメするより写実するように取り組んでいる部分です。それでも単純化していくとさらに似てしまいます。そして和やかな顔立ちにしてあげたいとの功工人の思いがあるためでしょう、描彩されるとどの子も笑顔になっています。 ・・・この続きは、モデル猫ちゃんの写真と、似顔絵こけしミアウペッケ・プレミアムをお見せしながら、工夫をこらしたところをお伝えします。最後までお読みくださいますようお願い申し上げます。天空の「こてつちゃん」【 ご主人様の愛でスポット 】   丸模様、長いしっぽ、おおきい耳【 特徴 】  ・大きな目と小さい口、耳はやや大きめ  ・目の虹彩はハシバミからミドリへ  ・額の模様:|AΛ| 、頬の模様:3本線(下が長い)、後頭部の模様:5本線  ・体の模様:「王」+「◎」+「二」を筆使いで強調  ・背中:三本線(中央長め)と上半身が「北」  ・しっぽ:直線的に下がって先は斜め下へ長く(縞模様4本) 教えて戴いた性格と送って戴いた貴重な幾つかの写真を基に、想像を膨らましてデザインしていきます。こてつちゃんのご主人さまが選んだ写真は特にお気に入りのもののように感じられました。「おぼちゃま」らしい上品なたたずまいに挑戦してみました。周囲に目配せしているような眼差し、口元は小さめ、を意識して下絵を描いてみました。これを確認してもらいながら『目の色はハシバミ色からミドリ色へ』『首回りの白色は口周りから胴体へ』などの特徴を具体的に教えてもらいました。下絵を描彩図へ仕上げるのにとても助かりました。 写真だけではとらえきれない色彩の変化や模様があることを学びました。目は深い透明感があり、体毛は綺麗なシルバーです。描彩前のまだこの段階では、ÜOILなら艶があるので上手く行きそうな気がしていました。 腕には「王」の紋様を、同体には「二重丸(中は黒丸)」の紋様を、足には太く跳ねた感じのある綺麗な紋様、さらには背中側の紋様までも、それぞれに特徴があるのでデザインすることにさほど迷いはありませんでした。しっぽも元気な縞々模様が素敵でした。功工人のオリジナルデザインを反映できる模様だったので嬉しかったところです。 苦心することになったのはここから。透明感ある瞳の描き方です。ÜOILの黄色と緑色と青色をどのように選択するか、色を混ぜるのか、下地に白色を塗ればよいのか、いろいろと思い悩みました。それともいっそアクリルのような別の塗料を使ってしまおうかとも考えたほどです。 描彩図では色鉛筆を使います。重ね塗りが可能ですし何度も書き直せるので雰囲気を寄せることができます。これをÜOILを使って透明感ある感じになるように功工人にチャレンジしてもらいました。 瞳はÜOILを一色一色重ね塗りしていきます。油性塗料なので乾くまでに時間が必要であることから仕上がるまでに数日かかることも。特に黄色はとても薄くて実物に近づけることはあきらめなくてはなりませんでした。重ね塗りするまえに試しにマニュキュアで描いてみたら光りすぎて、まったく不自然で似合いませんでした。手間を惜しまず重ねていくしかなさそうです。研究を続けていきます。(後日談)実はちょうどその頃、功工人の愛猫のあむちゃん、その左目が白濁する病気に罹りました。幸い動物病院で治療して徐々に回復していきました。先日工房を訪問したら目がすっかりよくなってしました。珍しく近寄ってきてくれて、はじめてお顔をじっくりみることが出来ました。とてもきれいな目の色なのでしょう。本物を観察することの大事さが改めて身に沁みる出来事でした。だけれども、猫ちゃんはいつも自由だから、すぐどっかへ行っちゃうので難しい、くくく。出来上がったミアウペッケをいまは天空で自由に遊ぶこてつちゃんが気に入ってくれると嬉しいです。地元の「宮男ちゃん」【 ご主人様の愛でスポット 】 たとえラフスケッチであっても絵に描いてもらうと分かりやすいです。功工人の想いを知ることができました。【 特徴 】  ・おとなしく真っ直ぐ前を見ているその目がハンサム  ・口元はビビりで小さめ  ・体の模様:毛並みは細い、中央には点々の模様  ・背中側:頭5本、胴は3本線(中央が太目)  ・しっぽ:矢羽根模様(功工人のオリジナルデザインがある) ミュージカルキャッツが大好きなご主人さま。ミアウペッケの由来を聞いて大変気に入ってくださいました。宮男ちゃんの名前の由来は鳴き声と宮城県生まれだからなのだそうです。ギターの練習をしていると、なぜかいつも同じタイミングで「みぁお」と鳴いてくれるサービスもしてくれるとか。 『愛でスポット』があるとの表現で教えてくれたのが宮男ちゃんのご主人さまです。背中のボツボツ模様は絵で教えてもらうまでは読み取れませんでした。そのままの写実ではなく、こけしらしく単純化しました。しっぽは、この写真を見た瞬間に功工人が以前に試して描いたことのある矢羽根模様を思い出しました。ここは想像するまでもなくデザインすることが出来ました。ミアウペッケには性格まで表現したいと思っているので、甘えたいといってるしぐさを背中としっぽから感じ取ってもらえたら嬉しいです。 こんなツーショットを見せてもらったら、作者としてはこのうえなく幸せな気分になります。1品を末永く大事に扱って(かまって?)くれるものと思います。これからも皆さまのねこへの深い慈愛を想像してミアウペッケを作っていきます。 こけしはデフォルメと単純化の作品です。一見するとかわいい。でもそれだけではない奥深いものが感じられます。詩人でフランス文学者の堀口大学は「こけしは なんでかわいゝか おもうおもいを いわぬから」と詠いました。この記念碑が置いてある白石市のホワイトキューブは、全日本こけしコンクールの会場です。来年の開催に向けてポスター制作が進められています。3年ぶりに必ずや開催されることを願うばかりです。・・・スペシャルなミアウペッケを出典するつもりです。


ミアウペッケの魅力をもっと分かってもらいたくて、これまでの制作経緯と、モデル猫ちゃんと並べた写真を載せます。どこまで似ているのか楽しみながら較べてみてください。なお、写真はご主人様のご了解を得て載せてます。【 制作経緯 】 前回のクラウドファンディングでご支援戴いた皆さまにアンケートを配り、回答の声のなかで希望が多かったのが「似顔絵こけし」でした。 猫を飼ったことがなかったので、まずは特徴を捉える感性を持てるようになりたい。そう思って工房を訪れた折に近寄ってくれた工人の猫ちゃんと触れ合ったり、妻の実家にいる猫たちのわがままな様子を思い出したりしてみました。さらには、モデル猫ちゃんの写真を毎日のように眺めていたらその甲斐あってか、いたずらにペンを走らせていたのが、ある日ぴたっとこれと思える線が見えてきました。ここまでに半年近くかかりました。 開催したサロンでモニターとなる猫ちゃんの提供に協力してもらいました。そしてようやくご主人様たちとメール交換が始まり、まずは写真をもとに下絵を描きました。こけしとはデフォルメと単純化された人形なので、造形に頼らず功工人の腕の良さを見越して描彩に専念しようと思っていました。ですが、細身の子や太っちょさんならデフォルメできそうだと思い体型を増やすことにしました。劇団四季キャッツのキャラクターをオマージュして図面を描き、工人に渡してろくろ加工してもらいました。その想像以上の出来栄えにテンションが上がったのを覚えています。 ・・・この続きは、モデル猫ちゃんとの写真の後に書いてあります。数々の工夫をこらしたところをお読みくださいますようお願い申し上げます。それでは、モデル猫ちゃんの写真と似顔絵こけしミアウペッケ・プレミアムを見較べてみてください。トップは「あおばちゃん」【 ご主人様の愛でスポット 】ぶち柄の湿った鼻かなーと思いました。朝4時に叩き起こしに来るときも鼻でつんつんしてきます(その後爪)【 性格と特徴 】 ・天真爛漫でキリッと上目使い、鼻と口はやや下側(鼻が長い) ・目は色は黄色(ハシバミ色からカラシ色に近い渋めの黄色) チャシロの色分けにチャレンジした最初のミアウペッケ・プレミアムです。体毛の雰囲気を木目模様が演出してくれています。白いところに木目模様はありませんが、これは試行した結果です。このほうが木目を残すより本物に近い感じに仕上がったのです。筆の刷毛目がその代わりを演じてくれています。あおばちゃんが思わずつんつんするほど似てる? 功工人の経験と技の賜物です。 性格と体型から決めたスタイリッシュな「細身」の体型は、キャッツのビクトリアお嬢様譲りです。オリジナルのチャトラでは模様を和風赤で描きましたが、この子はそこまでの強い色見の差はなかったのでベースと同じオレンジ色を重ねました。お顔は、ハチワレの模様はもちろんのこと、目力とお鼻のところのぶち柄の特徴はご主人様と相談しながら描きました。 いずれも丁寧に功工人が試作を重ねてきた結果できた作品です。次は同じチャシロの「アルちゃん」  【 ご主人様の愛でスポット 】頭のてっぺんから後ろにかけて【 性格と特徴 】 ・丸い瞳、鼻はハート模様、目は色は薄いイエロー、左目の目元にほくろ ・額の模様:7本の縞、頬の模様:上は長く揺れる、口元:短くて水平に 体毛の描き方は同じチャシロのあおばちゃんと一緒です。けれども難しかったのが愛でスポットの「頭のてっぺんから後ろにかけて」だと功工人が言ってました。なぜなのか詳しく説明してみたいと思います。木材を輪切りにした断面の木目と側面となる板目では、水が通る導管の向きがかわり塗料の染み込み方が違うためです。このために頭のてっぺんは色が濃くなります。ここにご主人様が愛でている模様を同じオレンジ色で重ね塗りします。なので、濃さで描き分けるのが難しくなってしまったのです。改良されたÜOILができてよかったと思えたところでした。ご主人様から愛でスポットを教えてもらわなければきっと描彩図にも描かないでいたところでした。このあとミアウペッケすべてに手を加えました。同じチャシロでも、ハチワレの模様と首回りから胴にかけての白色の回り込み方に違いがありますので、できるだけ正確に色付けしてもらいました。しっぽもさみしがり屋さんの感じにできたかなと思っていたら、雨の日にご主人様を待つアルちゃんの写真がSNSにアップされていました。アルちゃんは窓辺が好きなんですね。このほかにも「#ミアウペッケ」で検索してみてください。本日はチャシロの2体(ひき?にん?)をご紹介させていただきました。【 制作経緯(続き) 】 体型が揃ったところで、モノラルで描いた下絵に色を載せて描彩図に仕上げました。そして専用塗料ÜOILのカラーとサクラにするかミズキにするかを選びました。しかしながら悩んだのが目の色です。黄色は単純な黄色ではなくて透明感のあるハシバミ色から緑へ変化していたり、虹彩に青い部分がみえたりします。さらに虹彩のなかの光る白い丸をどこに描けばよいのか試行錯誤しました。いざ色を載せようとしても絵に描いたようには色がのらず苦心しました。眠り猫なら楽でよかったかも。ですがミアウペッケならではの見つめ合うこけしにするためのチャレンジをまだまだ続けていきます。 チャシロ・サバシロを木目模様を綺麗に出しながら色分けして描くためにはどうしたらよいのか。その技法を見つけ出すのにはとても苦労しました。しかも本猫を思い起こせる曲線模様にしたくて、工人任せにしないでいろいろと試し描きをしてみたのです。これならいいかもと思えた頃にちょうど色むらを少なくしたÜOILの改良版ができると聞いて、これを功工人に渡し後を託しました。この経験から、三毛猫・さび猫・黒猫・白猫にチャレンジする素地はできたと思っています。だれか注文してくださることを願っているところです。 そうそう、もうひとつ大事なことをお伝えします。耳だけは佐々木こけし工房がずっと作り続けてきた形を踏襲しています。なぜなら縁起がいいのです。招き猫をはじめこれまで佐々木ファミリーが作ってきたこけしを象徴する部分です。そして、このこけしを持つことで運気が上がっていると感じられたからです。「まめ柴」と「まんまる猫」にも、その耳がついています。人気あるのは当然かもしれません。限定数を超えたら追加したいと思います。次回ではサバシロとサバトラのモデル猫ちゃんたちをお見せしたいと思います。見較べてみた感想のコメントをください、よろしくお願いします。


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