Check our Terms and Privacy Policy.

「日本でいちばんソーシャルグッドがうまれる学校」を創りたい!

キャンプファイヤー 寄付型のバッヂ

東京学芸大学附属国際中等教育学校の特徴のひとつは、生徒のソーシャルアクション(社会貢献活動)です!私たちは、様々な課題解決に楽しんで取り組める生徒の育成が、これからの社会にとって必要不可欠だと思っています。みなさまの応援をもとに、課題解決に取り組みやすい環境づくりと、そのメソッドの共有を実現します。

現在の支援総額

1,124,000

112%

目標金額は1,000,000円

支援者数

82

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2020/12/25に募集を開始し、 82人の支援により 1,124,000円の資金を集め、 2021/02/27に募集を終了しました

このプロジェクトを見た人はこちらもチェックしています

キャンプファイヤー 寄付型のバッヂ

「日本でいちばんソーシャルグッドがうまれる学校」を創りたい!

現在の支援総額

1,124,000

112%達成

終了

目標金額1,000,000

支援者数82

このプロジェクトは、2020/12/25に募集を開始し、 82人の支援により 1,124,000円の資金を集め、 2021/02/27に募集を終了しました

東京学芸大学附属国際中等教育学校の特徴のひとつは、生徒のソーシャルアクション(社会貢献活動)です!私たちは、様々な課題解決に楽しんで取り組める生徒の育成が、これからの社会にとって必要不可欠だと思っています。みなさまの応援をもとに、課題解決に取り組みやすい環境づくりと、そのメソッドの共有を実現します。

このプロジェクトを見た人はこちらもチェックしています

thumbnail

2021年2月7日(日)に開催されたクラウドディングキャンペーン「日本でいちばんソーシャルグッドがうまれる学校」オンラインイベントのイベントレポート第3弾をお送りします!そして、今回のレポートが最後の活動報告となります。2ヶ月間ありがとございました。若者にとってのソーシャルアクションの意義とは、ぜひお読みください。----------vol.003 トークダイアログ「若者にとってのソーシャルアクション」今回対談するのは、 認定NPO 法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパン 代表理事の中島早苗さんと、ISS教諭で、国際Aの授業を担当している藤木正史先生のお二人。ISSの内と外部からみて、本校の活動や生徒の活動についてコメントをいただきつつ、様々なテーマで語っていただきました。-FTCJはどのようなNPO団体ですか?中島さん:フリー・ザ・チルドレンという団体は元々カナダの12歳の少年が始めたユニークな団体です。この団体を日本でぜひ紹介したいと思い、1999年に私が認定NPO 法人フリー・ザ・チルドレン・ジャパンを始めました。この団体を始める数年前、アメリカで仲良くなった語学学校の先生に「教室の中に日本人の生徒が増えるとディスカッションが滞る」「なぜ日本人は意見を言わないのか悩んでいるんだけどどうしたらいいか」と相談されました。すごくショックでした。”日本人だっていろいろと意見を持っているのにそういうふうに思われているんだ”って思ったんです。でも私自身、学生時代を思い返すと、ディスカッションとかディベートの授業がほとんどなかったんですね。先生から出される課題に対してはできるんだけれども、自ら考えたり、自ら疑問を呈してみんなの前で自分の意見を言うとか、そういった訓練をしてこなかったな、と。それはすごくもったいないと思ったんです。それがきっかけで、日本の子どもたちが主体となり、子どもの時期に社会問題を自分のこととして声をあげることができる団体をつくりたいと思いました。中島さん:クレイグくんという12歳のフリー・ザ・チルドレンを始めた少年は、世界中の貧困が原因で子どもたちが学校に行けないということや、子どもの権利を奪われているということを、同じ子どもとしてなんとかしたいと思ったそうです。なぜなら、子どもの問題は子ども自身が関わって解決されるべきだからと言っていました。その考え方を私は持ったことがなくて。社会問題というのは、知識や経験のある大人が解決していくものだとずっと思っていたんです。でも実際、クレイグくんが言っていた「子どもに関することは子どもが声をあげるべきだ」というのは新鮮で、このことをぜひ日本で伝えていきたいと思いました。フリー・ザ・チルドレン・ジャパンとして活動して、もう20年以上になります。-TGUISSのSA活動について教えてください。藤木先生: 本校の社会貢献活動は、本校の生徒活動の軸の1つかなと思っています。「SA」はソーシャルアクションの略で、社会に対してインパクトを与える行動という意味でのソーシャルアクション。私たちの学校は国際バカロレア、IB認定校なので、MYP、DPプログラムの中にある、サービス/アクションという各教科科目よりも内側に設定されている要素も内包しています。SA活動をした時、生徒はSAジャーナルを書いています。“知る”や“探究する”という活動もSAには含まれますから、社会課題を扱った映画等を見て、家族の方と感想を言い合って記録するのも立派なSA活動です。本校では課題研究も盛んですので、社会課題のソリューションをテーマにして研究している生徒もいます。校内でも1年を通してひと月に1回程度くらい、一般イベントのボランティア活動への参加の募集をかけています。これは、ISSが創立してからの10年間で先輩たちが一生懸命活動をして得た信頼から来る、地域の方や社会福祉協議会さんからのオファーで成り立っています。このようにして、本校では様々な社会貢献活動の機会を作ってきました。1. FTCJとISSの関わり-FTCJとTGUISSはどのような連携を取っていますか?藤木先生:私自身、大学院生の時にNPOなどで活動をしていた中で、フリー・ザ・チルドレン・ジャパン(FTCJ)を知っていて、中島さんやスタッフの方とも様々な機会でお会いするようになりました。正直なところ、一番最初に中島さんとお会いしたのはいつだと言われても、もうわからないですね。いつの間にかお話ししてたという感じです。中島さん:そうですね。藤木先生: 学校として直接オファーをさせていただいたのが2017年です。現在本校の高校2年生である10回生がジュニアインターンシップ(職業体験)を中学2年生の時に行う際、私がちょうど進路を担当していたので、ISSの特徴とこれからのことを考えた時に、ソーシャルセクターでのキャリアも意識してもらえるんじゃないかと思い、8団体ぐらいNPOにご協力をしていただきました。そこで受け入れ先のひとつとしてFTCJに快諾いただき、その後の事後指導でもゲストとして本校に来ていただいています。他には、FTCJが主催しているtake action campなどに生徒が自ら参加し、youthチームで活動しており、学園祭(スクールフェスティバル)では有志団体として途上国の商品を販売するときのサポートをしていただきました。今年度はオンラインイベントのwe are the ムーブメントというFTCJの活動に、本校から3チームぐらい参加していたと思います。-それでは中島さん、ISSと一緒に協力しようと思ったきっかけや、当時の印象はどうでしたか?中島さん:団体が1999年に始まって10周年の時にフリー・ザ・チルドレンを立ち上げたカナダ人のクレイグくんを日本に呼んで講演会や交流会をしたことがあります。その時に交流会をしますよと声をかけると、当時の生徒さんから「ぜひお話を伺いたいので参加したいです」と事前に質問表をいただいて。この交流会は学校との正式なつながりではなかったんですけれども、学校でどんな取り組みをしているかと聞くと、生徒さんたちはグローバルな視点に立って勉強したり、将来は国際的な視野を持った職場にいきたいと言っていて、私たちも国内の問題だけじゃなくて元々は国際的な問題に特化した国際協力という団体で始まったので、親和性というか、すごくこの学校さんと繋がりたいなと思いました。2011年に直接藤木先生にお伺いした時、藤木先生が生徒さんたちの実践を重んじながらやる気を後押しする形でサポートしていらっしゃっている姿を見て、2017年からは私たちが向かっていくだけでなくて、生徒さんたちを受け入れるという形で、一緒に関わらせていただいています。中島さん:先ほど話に上がったwe are the ムーブメントという去年からの新しい取り組みは、大東建託さんから青年の育成のために助成金のような形でいただいたお金を、子ども達のyouthチームに2万円を提供して、それを活動費に当ててもらおうと募集をしたのが始まりです。全国的に募集をかけて、いい企画にお金を2万円まで出しますよ、と。最終的に9つのグループを採用しましたが、そのうち3つのグループがISSの皆さんだったのです。さすがだなと思いました。企画もすごく上手に書かれていて、こんなことやってみたいということがすごく面白い企画で。環境問題に関心のあるグループもあれば、ジェンダーや人権に関心を持っているグループもいて、様々なことにアンテナを張っているんだなというのが印象的でした。藤木先生:あるグループは、自分たちのミーティングの記録や感想をジャーナルに記録して、非常に楽しみながら活動をしていたなというふうに思います。校内でも昼休みごとに集まって話し合いをしていましたね。2. 若者とソーシャルアクションの可能性-中島さんはFTCJの活動でも多くのユースと活動されていますが、その中で感じる”中高生の可能性”についてどのように考えていますか?中島さん:今、活発的に私たちとつながって活動しているISSの生徒のケニアプロジェクトのみなさんは、私たちが投げかけなくても、ケニアの女子教育を自分のこととして捉えて、どうすればその子どもたちが教育を受けられるのか、また、なぜそれを受けられないのか、そして受けられることでどんな恩恵が社会全体にあるのかということについて、自分たちの思いを話してくれます。そういうところから、周りの大人が少しタネをまくと、興味があればどんどん自分で探していくことがすごく素晴らしいなと思いながら見ているんです。子どもの可能性って、その世代だからこその視点で考えられることだと思うんですよ。世界の子どもに関する社会問題に対して、同世代として共感して考えることはとても説得力があるし、子どもの権利を守ることを、大人ではなく子どもが発信していくことは、社会へのインパクトも大きいです。年代が上がるとマインドを変えるのはなかなか難しいけれど、子どもには差別や偏見がない柔軟な思考があります。そういう意味で、むしろ子どもから学ぶことはすごくたくさんあると日々本当に思っています。-なるほど。若者、特に中高生は活動の中で、うまくいかなかったり、大人のサポートが必要だったりなど、中高生ならではの苦労がたくさんあると思います。学生との関わりにおいて、可能性を感じているからこそ、サポートする時に意識されていることはありますか?中島さん:私たちも失敗した経験を生かして意識していることがいくつもあります。日本で私たちの団体を始めた時、私はすでに大人だったので、子どもたちが主体的な団体にするために子どもの声を聞こう聞こうとするあまり、子どもの意見に引っ張られすぎてしまうことがありました。でも本来大人の役割は、俯瞰して物事を見て、子どもたちが「こういうことやりたい」と言ったときに、”それは本当に目標と目的があっているのかな”という客観的なアドバイスをすることであるはずなのです。最初は”子どもが言ったからそうしよう”と聞きすぎてしまっていました。それはそうじゃないな、ということを経験を通して学びました。子どもの提案に対して、「じゃあこういう選択肢があるよ」って様々なアプローチを提示するのは大人の役割かなと思っていて。数ある選択肢の中から子どもたちが自ら選択したという経験は、もし失敗してしまっても、それはそれで彼らにとって学びにもなります。失敗の経験を生かしてこそ、またプラスになると思うので、待つことだったり、寄り添うことは本当に大切です。でも、時には子どもの意見を却下せざるをえないこともあるんですよね。子どもだけのプロジェクトは子ども自身でやれるといい。でも、組織として子どもと一緒に意見を集約して1つのことを決めるのに、子どもと大人は関係ありません。その時に子どもに対して特に気を付けているのは、なぜその意見を却下しなければいけないのかという理由をわかりやすく説明することです。「自分の意見を出したのに、あれ?なぜ却下されるんだろう」と感じると、やっぱり信頼関係が損なわれてしまいます。大人や子ども関係なく、出してくれた意見に対して、どういうプロセスで物事が決定されたのかを明確にすることは気を付けているポイントの1つです。-藤木先生は学校の先生として、生徒と接する際に意識していることはありますか? 藤木先生: ソーシャルセクターの世界の言葉で『伴走支援』という言葉があります。それを意識したいなといつも思っています。中島さんが言ったように、「何かやりたい」と思っていた時、「それ意味ないよ」っていうふうに否定するってことは絶対にできないです。ただ、やりたいことをジブンゴト化してもらいたいんです。やりたいことの本質ってなんなのかを自分で気づいてもらえるように、相談に来てくれた子に対しては、どうしてやりたいと思ったのか、なにかきっかけはあったのか、という内容を聞くことを重視しています。また、中には何かしたいけどわからない生徒がいることもあります。その時はいろいろ話をして、「音楽に興味があります」とか「本を読むのが好きです」という内容が出て来たところで、「実は本の寄付があるよ」とか「物の寄付っていうものがあるんだよ」ということを伝えるなど、やりやすさから入ってもいいなと思っています。やっぱり積極性と、それから持続性や”しっかりとやる”ということはどちらもなきゃいけないものなんですが、だけどその積極性の「何かやってみたいな」って思った時に、“ちゃんとやらなくてはいけないよね”と、その思いがキュッと締めつけられてしまうような経験をしている子たちもいるのかもしれません。国際Aの授業の中で生徒たちの間では、「ちゃんとやらなきゃいけない、と社会では言われすぎちゃってるんだよ」という話もありました。だから、まずはやってみようね、という風になればいいかなと思っていますね。そんなときに、私たち学校の教員が、そういったサポートをできる伴走者になりたいと思います。また、広い社会には学校教員の他にもみんなの活動を支援して伴走してくれる人や組織もたくさんあるので、それらに出会うために動きだせる環境をつくれればいいですね。3. 若者への期待-最後に、今後ISSの生徒がソーシャルアクションに関わっていく中で期待することを教えてください。中島さん:期待していることはたくさんあります。私が子どもだったときは自分のことでさえも声をあげられななかったし、ルールなんか変えられないと思っていました。「ルールを守るのが生徒の仕事」だと言われ時、それを当然のことだと受け止めていました。そういうふうに育ってしまってしまった大人はたくさんいて、「そうじゃないんだ」ということは子どもたちこそ発言できる。若者から社会はどんどん変えられます。若者こそがリーダーになれるようにしないと、日本はこのまま本当に凝り固まってしまいます。もう、今までやって来たことをそのままやればいいやという時代ではないので、そこをなんとか変える必要があるな、と。みんなが自分らしく暮らせる社会を目指すためには、やっぱり若者がのびのびと自分らしく過ごせることが大切だと思います。SNSで自分の意見を発信できる時代なのでそういったツールも使いながら、ぜひいろんなことに挑戦したり声をあげていってたりしてほしいなと思っています。藤木先生:学校で生徒のみんなと長い時間過ごすと、やっぱり一番は期待しかないんですよ、本当に。今、目の前にいる自分の生徒たちがなんらかのやりたいことをやって次に進んでくれたら本当にいいなって。そのための環境づくりを我々はしなければいけないなと思います。その中で本校、それから私は、ソーシャルアクションに関わるところに関して、他の学校よりも充実した知識と経験をもっているかもしれません。ただ、やっぱりどうしても心配もたくさんあって。先ほどのSNSの発信とかも含め、危険な部分というか、リスクの部分をちゃんと確認してから動いてほしいです。信頼できる大人、ご家族だとか教員とか外部の方とか、そういった人たちをどんどん見つけて、その人たちを壁打ちですかね、意見の壁打ちみたいな、「どうですかね、どうですかね、これやってみようと思うんだけどどうですか?」というようにどんどん壁打ちをしていってほしいです。期待はもちろん、不安というよりは心配だと思うところもあるので、その辺りをクリアしてほしいということです。また、高校を卒業して大学生になるとできることも増えてきます。いつか先生と生徒ではなくて、同じ仲間として、同じ立ち位置で話し合うことができるように、この6年間で成長していってもらえたらなと強く思っています。----------中島さんも藤木先生も、若者の可能性を実感しているからこそ、子どもあつかいはしないんですね。社会の課題に取り組む、同じ仲間として若者とともにありたい、と思っていることを強く感じました。今回のレポートも、在校生が文字起こしをして、編集してくれました。今回携わっていただいた多くの皆さん、本当にありがとうございました。クラウドファンディングは期間が終わって、ようやく折り返し地点。その先があります。そして、あと終了まで2時間ほど。最後まで共感とご支援の輪をお願いします!


thumbnail

本日最終日!2020年12月25日かた始まった、クラウドファンディング「日本でいちばんソーシャルグッドがうまれる学校」を創りたい!も、本日最終日を迎えます。現在、110%を達成しています。活動報告でもっとISSの活動をお知らせしたかったな、と思うとともに、多くの方に共感していただき、たいへんありがたい気持ちでいっぱいです。昨日、ISSの前身である大泉中学校の卒業生の方から、「クラウドファンディングの件を知り、支援をしたいのだけれど」と、学校に電話がありました。母校の形は変わっても、ISSの生徒たちを後輩として気にかけてくださっていることがわかり、たいへんありがたいお申し出でした。およそ2ヶ月間のキャンペーンの中で、在校生・保護者・卒業生・ISSと関わるソーシャルセクターの方々など、あらためてつながりを感じさせていただきました。一緒に取り組むことができ、心強かったです。あと半日でクラウドファンディングは終了します。最後まで、共感とご支援の拡散をお願いいたします。そして、終了後もどうぞISSの教育活動に引き続きご期待ください!


thumbnail

目標達成!ISSみらい基金としての、はじめてのクラウドファンディング。2021年2月22日(月)、期限まであと5日というところで70名の皆さまからのご支援で、目標を達成することができました!本当にありがとうございます!今回のクラウドファンディングでは、教職員はもちろん、在校生、保護者、卒業生とISSに関わるステークホルダーが様々な場面でサポートをしてくれました。ISS一丸となって取り組むことができたことに感無量です。2月7日(日)の関連イベントでは、すでに社会人となっている卒業生の参加もあり、母校に関心を寄せてくれていることをあらためて感じました。そして、これまでのISSの社会貢献活動分野で協働させていただいたソーシャルセクターの皆さんからもたいへんありがたい応援をいただきました。あと4日!(今日を入れるとあと5日!)クラウドファンディングの最終日は、2月27日(土)!最後までさらなる共感の輪を広げられたら、と思います。目標金額をこえて集まったご支援は、実施予定の活動のさらなる充実に充てさせていただきます。・NPO/NGOなどソーシャルセクターによるゲスト講義の拡充・総合メディアセンターにおける社会貢献関連書籍の購入数の拡充などを考えています!ひきつづき、よろしくお願いいたします!


thumbnail

2021年2月7日(日)に開催されたクラウドディングキャンペーン「日本でいちばんソーシャルグッドがうまれる学校」オンラインイベントのイベントレポート第2弾をお送りします!今回も、第一部の在校生によるセッションの内容をお届けします。レポートは、参加した在校生が作成してくれました。----------vol.001 周囲の環境の大切さ〜ISSだからこそつくれる環境〜②グループ②のメンバーは現在高校3年生のアヤナさん、トウコさん、ソノミさんです。3人は同じ授業「国際協力と社会貢献」(以下国際A)を取っていたのですが、その授業以外で様々な活動や経験をしているメンバーなのでそれぞれお話していただこうと思います。1. 社会貢献について〜SA活動〜-まず、3人が取り組んでいたことを聞く前に、アヤナさんとトウコさんは留学していましたよね?留学先のことや日本との違いを感じたことはありましたか?アヤナさん:私はアメリカに留学していました。アメリカでは学校で行われるチャリティーイベントが身近にあり、社会貢献を真面目に捉えすぎない環境があります。みんなでお揃いのチャリテーTシャツを作るなど、楽しい雰囲気で寄付や募金活動ができました。日本へ帰り、授業で寄付や募金についてディスカッションをすると、「ちゃんとしなければいけない」という雰囲気があり、「楽しさ」と「ちゃんとしなければいけない」のをどうしていけばいいのか、という話になりました。-「ちゃんとしなければいけない」というのはどのような背景から話に出てきましたか?アヤナさん:例えば、自然災害への支援であれば、マイナスのことを楽しく捉え、お祭りのようにすることをよく思わない人たちもいると思います。寄付や社会貢献活動の目的に応じて国や文化のイメージも違うなと感じました。-確かに日本では社会貢献や寄付が身近にないからこそ、「ちゃんとやらなければいけない」、「しっかりしなければいけない」というイメージがあるのかもしれませんね。-それに関してソノミさんはどう思いますか?ソノミさん:日本人には「ちゃんとしなければいけない」「しっかりしなければいけない」という意識が潜在意識として自分たちの中にあるものだと思っています。例えば、それが顕著に現れているのは、中学生から英語を学んでいるのに日本語を話せないという日本人は多いのに対し、私が暮らしていたフィリピンでは一単語でも知っていれば日本語を話せるという、「話せる」の基準の違いです。意識の違いや基準の違いが社会貢献にも現れていて、悲観的に捉えがちなのではないでしょうか。でも、国際Aの授業では「それな」という言葉を使うなどフランクな雰囲気があり、大人っぽい会話をしているけれども、高校生の要素を取り入れた雰囲気から私たちは社会貢献を楽しもうとしている感じがします。-なるほど、自分たちが経験してきたことや持っているバックグランドの中に、話し合いの中のヒントがたくさんあったのですね。トウコさんはどうですか?トウコさん:私が国際Aの授業を選択してよかったと思っている点は、ボリビア留学中の孤児院でのボランティア経験を授業で共有する機会があったことです。そのような機会は日常生活の中であまりなく、話すことでみんなに広がったり、自分での理解も深まったりしたことがよかったです。-ちなみに、どのようなボランティアに参加したのですか?トウコさん:興味本位で孤児院に働く知り合いについて行き、ボランティアを集めていたわけではないのですが、自ら頼み、ボランティアとして毎日通うことになりました。-その経験で学んだことやシェアしたいことはありますか?トウコさん:授業でいろいろなNPOやODAの活動をみてきましたが、それらは先進国だからできることだということを実感しています。ボリビア国内にもあるけど、海外からの支援の方が多いという印象です。そこで「先進国で暮らす私ができることはなんだろう」、ということに授業を通して気がつけたことが一番大切だと思います。-授業を通して「こんなこともできるのではないかな」「これからしていきたいな」というようなテーマに気がつけたのかもしれないですね。また、ディスカッションベースの授業を高校で行うことができるのは社会に出たときに役に立つ経験だと思います。 2. 18歳意識調査について-みんなは小さなことから社会を変えることができるという気づきを得てきたと思うけど、社会ではまだまだその意識は少ない。どうしたらもっと意識が高まっていくのか、という話はしましたか?アヤナさん:ISSでは社会貢献活動をする機会があり、常に多くの生徒が活動している環境があります。その中でもこの授業を選択している生徒は社会貢献活動に関心が多く、それらに関心を持たない人たちは私たちを「意識高い系」と呼ぶと思うんです。「あの人たちは意識高い系だから自分たちとは違う」と言われがちである、という話は授業でも上がりました。勉強や部活など忙しい中でどうすれば参加しやすくなるのかと議論したのが印象に残っています。-ソノミさんはどう思いましたか?ソノミさん:私が感じた壁は、ISS生は海外から日本を見ている人や、海外経験を通して世界との違いを知っている人が多く、その視点から見ると、18歳の意識調査では日本のような先進国の学生たちは未来に可能性を感じていない悲観的な人が多いような気がします。逆に成長を遂げている発展途上国の学生は「これから自分たちにできることがある」と考えている人が多いような印象です。それは日本がどれだけ恵まれているのか、ということを知らない人が多いのかな、と思っています。住んでいたフィリピンは発展途上国であり、ストリートチルドレンなどの貧困問題の現状をこの目で見た経験から、日本には恵まれた環境に気がつくことができました。でも、もしフィリピンで生活した経験が無ければ、そのことに気がつくことはできていません。海外経験は社会貢献をする上で従業な経験であり、「外の視点から日本を見て見る」ことが今必要とされていることなのかな、と感じました。-外の視点がないと、私たちが置かれている環境の現状に気がつくことができない、ということですね。確かに、それが世の中にある問題や課題に敏感になれないのかもしれない。-トウコさんはどう思いましたか?トウコさん:私も「外からの視点」はとても大切だと思いました。また、日本の結果がどうしてこうなっているのだろう、と考えると、私の周りにはこの授業をとっている友達しかいません。例えば、東京以外に住んでいる人や社会貢献活動をしていない人たちの考えがわからないということに気がつきました。その視点から、このような授業が増えて、たくさんの交流の場ができれば、日本の若者も前向きになっていくのではないかな、と思いました。----------講座を通して、様々なギャップにあらためて気づいた3人。気づいたからこそ、次はどうしよう、と未来に向かっていることが良くわかります。中高生の社会貢献活動が「意識高い系」とされる印象ですが、みんなが大学生、そして若手の社会人として活躍していくことで払拭されていくんでしょうね。そして、後に続く後輩たちの大きな支えになると思います。今回のレポートは、イベント第1部でグループに別れた際のBグループの内容です。ISSでの"学び"がどんなものだったのか、生徒自身の言葉で実感してみてください!クラウドファンディングも、あと6日!もうすぐ目標達成です!共感とご支援をよろしくお願いします!


thumbnail

2021年2月7日(日)に開催されたクラウドディングキャンペーン「日本でいちばんソーシャルグッドがうまれる学校」オンラインイベントのイベントレポートをお送りします!今回は、第一部の在校生によるセッションの内容をお届けします。レポートは、参加した在校生が作成してくれました。----------vol.001 周囲の環境の大切さ〜ISSだからこそつくれる環境〜①グループ①のメンバーは現在高校3年生のリョウマくん、ユキカさん、アスミさんです。3人は同じ授業「国際協力と社会貢献」(以下国際A)を取っていたのですが、その授業以外で様々な活動や経験をしているメンバーなのでそれぞれお話していただこうと思います。1. 社会貢献について〜SA活動〜-3人はどのようなことに取り組んでいましたか?リョウマくん:僕は学校の研究課題でeスポーツについて研究していました。世界と日本を比べたとき、日本では選手とスポンサーや大会の運営側がいい関係を築けていないと気づき、僕は様々な立場にある人たちがwin win になれるような関係どうやって構築できるかを研究していました。僕はゲームをするプレイヤーよりもゲームを主催している側に関わることによって、選手自身の収入も増え、視聴者も楽しめ、スポンサーもどんどんお金を循環していくにはどうすれば良いかを考えてやっていました。-研究をする上で一番大変だったことはなんですか?リョウマくん:ゲームで研究をしている人がいなかったのでうまくいくか不安でした。でも先生たちがゲームとかeスポーツに対して肯定的にサポートしてくれたので、僕としてはすごく心強かったし、好きなことで研究するってすごくいいことだよねというコメントを頂いたりして、自信にもなりました。ISSじゃないと、なかなかそういう言葉は出てこないんじゃないか、応援してもらえないのかなと思ったりするんです。-先生たちの専門分野ではないところでも、研究内容だけでなく、課題に対するアプローチの仕方など様々な面で先生がたがサポートしてくれるのですね。-参加している残りの2人は留学という共通点があります。まずはアスミさんに留学の経験を聞きたいと思います。アスミさん:わたしは高校1年の夏から高校年2の夏までアメリカに約1年間留学していました。留学に行くきっかけに社会貢献とかそういうものは自分の中で考えてもなかったのですが、実際に行ってみて、すごく印象に残っているのが、アメリカは社会貢献がすごく身近に感じられる場所だなって。やっぱり日本だと社会貢献はすごいものだと思われているし、すごくとっつきにくいっていうか、周りにやっている人がいなくて、えらい人だけがやっているイメージがあると思うんですけど、アメリカではボランティア活動があたりまえで、日常的にそういう話題を話す環境がそこにはあって、それが私にとってすごく衝撃的なことでした。-本校は留学が盛んで、学年の1割ほどが高校1年生の時に留学をします。その中でいろんなことを感じているのかなと思います。-留学に行った経験を生かして、国際Aの授業で何かできたことはありますか?アスミさん:国際Aの授業は生徒が中心となって、社会貢献ってなんだろうとか、SAについて考え、ディスカッションすることが主な授業スタイルになっています。そこで私は留学に行って学んだことを発信できました。ISSには帰国子女、日本にずっと住んでいる人、留学にいく人もいて、色々なアイデンティティを持った人がたくさん集まる中で、その人たちが自由にどんどん意見を言っていくので、自分の価値観や考え方もすごく柔軟になりました。自分が発言したことに対してや自分自身を受け入れてくれる環境があるので、海外での良かった経験、苦い経験も躊躇わず共有することができました。-国際A の授業の中で一番印象に残っていることや、面白かったことはありますか?アスミさん:NPO団体の評価基準を生徒たちだけで作る時に、たくさんのNPOや団体の方からお話を聞く機会がありました。そこで自分とは違った考え方を持ち、活動している人の新鮮な意見を聞き、それをふまえて私たちはNPOを評価する上でどういう観点を大切にしたいかをたくさん議論しました。「高校生だからこそできること」を思考の中核に置き、特に大事にしていました。そもそも私たちが基準を作ってNPOを評価するってことがあまりないことなので、そこにもすごく新鮮味を感じました。より良い社会を作るために高校生の私たちにもできることがあるとか、そういう未来の話をして、自分の未来って明るいなって思えたし、その未来に私は少しでも貢献できるんだなっていうのが授業で実感できました。-授業の中で自分たちができることや、じゃあ自分は何をしようっていうことを生徒同士で考えていけるのが国際Aの授業の魅力だと思いました-ユキカさんは留学にいく前にも学校のボランティア部に入り、留学を通して社会貢献に対する考えは変わりましたか?ユキカさん:私はもともと社会貢献に対して少しとっつきにくいイメージを持っていたのですが、ボランティア部に所属している時、社会貢献は楽しさが原動力であり、かつ大切なものだと気がつきました。アメリカではその「楽しさ」がみんなの原動力になっていて、良いサイクルが生まれているなっているのをまず感じました。例えば私の友達は植物が好きだったので植物園でボランティアをしていたり、他の友達は野生の狼を救う活動をしていて、自分が本当に心から楽しめるものを社会貢献としてやっているのがすごくいいなって。この考え方が日本でもっと普及すれば良いなと思いました。ユキカさん:社会をちょっとよくする行動も社会貢献になる。リョウマの、eスポーツを通してお金のより良い循環やサイクル作っていくっていうことも社会貢献につながってて、私はいわゆる”社会貢献”っていう堅いイメージから、もっと自分の好きなこととか、ほんのちょっとの行動でも社会貢献になるっていう見方を持ちました。-活動している中で、高校生という縛りとか、”高校生だから”みたいな見られ方ももちろんしたと思いますが、自分が高校生であることに対してなんか思うことってありましたか?ユキカさん:もちろん”高校生”という見られ方はすると思います。でも、私がこれまで参加したボランティアは周りの大人の方々がいい意味で「参加していて偉いね」ってポジティブに受けとってくれました。私の社会貢献活動のスタートはそうだったからこそ、ボランティアってこんなに楽しいんだと感じられました。それも、ISSが初心者にも優しいたくさんのボランティアの機会をつくってくれているおかげで、こんなにもボランティアに気軽に参加できることを教えてくれる環境があってとても良かった。高学年になって初めて気づいたのですが、そういう環境づくりもボランティア部の生徒がやっていて、私は留学後、学校で募集するボランティアを収集する役割をしていました。-本校では学校としてボランティアに参加することが当たり前というか、そういう環境が整っていて、ボランティアを普段から生徒が参加できるような機会がたくさんあります。自分が興味を持ったり、友達と一緒に行こうよっという感覚でボランティアに参加することができます。-授業の中で留学の体験を話した時に、みんなからはどんな反応でしたか?印象に残っている反応とかこれはシェアして良かったなみたいな話はありますか?アスミさん:ISSには海外経験のある子が多いので、彼女彼らと「それな」って共感したり、州による違いなど新しい発見をしました。いろんな反応がありましたが、全体的に肯定的で、受け止めてくれる子もいるし、私はこうだっとよって違う考えを教えてくれる子もいて、自分な言ったことからどんどん話が広がっていくことがとても楽しかったです。-留学を通してどのような社会問題に興味を持つようになりましたか?アスミさん:宗教関係に興味を持ちました。一緒に暮らしていたホストファミリーがキリスト教で教会に行ってたんですね、なので教会にくる幼稚園児にキイスト教を教えるボランティアをしていました。帰国後もイスラム教徒や他の宗教にも興味をもちました。ユキカさん:私はアメリカに留学して、移民・難民の友達ができたことをきっかけに、移民・難民問題に興味を持ちました。国際Aの授業ではWelgeeという日本に来る難民の方をサポートしているNPO団体の方と関わる機会があって、授業外で私はWelgeeが主催しているイベントに自分で応募して参加しました。実際に日本に今滞在している海外の方、アフリカ、コンゴ、エチオピア出身の方とオンラインで話すことができたことはすごく良かったし自分の興味分野、気になっていたことが授業を通して深められたなと思っています。-実際に授業の中で一緒になった団体と自分の興味を深めていくことができたのは良いですね。-「国際協力を社会貢献」の授業では、毎回様々なテーマを設けてゲストの方に来ていただいたり、先生からの話題提供があります。その後は生徒主体でディスカッションをします。2. 18歳意識調査について-”自分の国の将来を自分が変えられると思うか”という18歳への質問では、日本がダントツ低い結果になっています。その結果を見た時に、まず率直にどんなことを思いましたか?リョウマくん:やばいなって思いました。みんなそう言ってましたね。ちょっと低すぎる、どうしたこれは、みたいになっていました。-結果には驚いたと思います。授業でその結果について議論した時に印象に残っていることはありますか?リョウマくん:僕は課外活動などをしてきたので、なんでみんなは活動できないのかわからないぞみたいな尖った意見を最初持っていました。でも、それって僕自身が結構環境に恵まれてたっていう部分があるということに議論していて気がつきました。夢とかそういう何かを持って行動しようとしている時に応援、サポートしてくれる人がその人の周りの環境にどれだけいるかっていうのを話している子がいて、それがもうその通りだなと。そういう環境を少しでも作れるようなことができたら良いなっていうのをその時に思いましたね。-18歳意識調査の結果を見た時に、自分たちとのギャップも感じたんじゃないかなと思います。アスミさん:私はどちらかというと”自分は国に貢献できるのかな?それってできなくない?”という立場でした。でもディスカッションを通して、リョウマが言ったように、ISSのような社会貢献とかを身近に感じられる環境が広まっていけば、このデータもよくっていくんじゃないかと考えました。そういうことを考える機会は他の高校には少ないのかなって思って。様々な社会問題に対して自分が思っていることをシェアできる環境がすごく大切だなと思いました。日本財団 第20回18歳意識調査「テーマ:社会や国に対する意識調査」調査報告書【日本】上記調査をもとにした国際A「国際協力と社会貢献」の受講メンバーによる授業のレポート『日本財団ジャーナル』【「18歳」シャカイ創りのヒント】「自分の国の将来が良くなる」と思う日本の若者は1割未満。希望の持てる社会づくりに必要な支えとは(特集第1回)【「18歳」シャカイ創りのヒント】「高校生」が日本の「若者」について考えた。必要なのは「失敗しても大丈夫」と言える支え(特集第2回)----------3人は、ISSでの環境をとても肯定的に捉えてくれています。しかし、それも活かせればこそ。自分自身が能動的に動いていったからこそ、周囲の大人も、同級生も、後輩も応援や関心を持ってくれたんですよね。ISSでの6年間はもうすぐ終わってしまいますが、みんななら必ず次のステージでも、周囲の人とコミュニケーションをとって、様々なことにチャレンジしていくんだろうな、と確信しています!今回のレポートは、イベント第1部でグループに別れた際のAグループの内容です。次回は、Bグループの内容についてお伝えします!ISSでの"学び"がどんなものだったのか、生徒自身の言葉で実感してみてください!-----クラウドファンディングも、いよいよ残り1週間!もうすぐ目標達成です!共感とご支援をよろしくお願いします!