知る、動く、記録する
ISSでは、『SAジャーナル』というSA活動の記録ノートがあります。
ジャーナルには、SAカードや活動中の写真、その時に考えたこと、思ったこと、参加したボランティアに関する資料やパンフレット、などを貼りつけましょう、と伝えています。
SAカードには、活動担当者のサインや保護者サイン欄を設けています。
可能な限り参加したボランティ活動などの担当者の方に、サインをお願いしています。また、保護者の方へのサインしていただくのは、ぜひ生徒たちの活動をノートで知り、家庭でも話題にしていただきたいからです。
どちらも、生徒たちの活動のモチベーションにつながります。
SAカードには、Activity Levelとして「Key Level」「Challenge Level」をチェックする欄があります。こちらは、SAディスクリプターに基づいてチェックします。
SAディスクリプターですが、活動を「評価する」ための基準ではありません。したがって、key LevelよりもChallenge Levelの活動の方がレベルが上だ、ということではありません。
KeyLevelの特徴は、まず最初の一歩としてできること、そして「知る」こともSA活動で大事なことだ、と示しています。例えば、社会課題を取り上げた映画を見てジャーナルに感想を記入することも素晴らしい活動です。書籍を読むこと、または課題研究のテーマとすることもいいでしょう。
Challenge Levelは、多くの人たちとつながりながら活動してみよう、ネットワークをつくっていこう、ということです。能動的に動いてほしい、と思うとともに、独りよがりにはなって欲しくない、と思っています。
中高生の「困っている人のために何かしたい」という素直な気持ちはとても大切なものです。大事にしたいと思います。その上で、自分が今やろうとしていることが、支援を必要とする人の想いと合致しているのかどうか、についても考えて欲しいのです。その時、友人・先輩・後輩と一緒に活動することは、様々な視点で活動を見直すこと、より良いものとしていくことに繋がります。
そして、私たち教員もふくめ、地域の方々やそのことに詳しい方々など、大人の力をうまく利用してもらいたい。中高生だけではできなくても、大人の力を借りて現実化できることもあるのですから。
記録することは、未来につながる!
以前、6年生(高校3年生)にお願いして、1年生(中学1年生)にISSで過ごした6年間について、そして1年生の今どんなことをしたらいいか、について話してもらう機会を設けました。
その時、自分がつけ続けたSAジャーナルを持参して話してくれた6年生がこんなことを言っていました。
SAジャーナルってつけるの大変だよね。最初は、どんな風に書いていいかもわからないでしょ?
でも、大学入試を前にして自分がどんなことに興味を持っていたのか、何を大切にしていたのかふりかえるのにとても役に立ったよ。
SAジャーナルを自分なりに活用してくれていること、そして後輩たちにそのことを伝えてくれていること、頷きながら聞いている後輩たちを見て、とても感動しました。
「誰かのために何かをする」こと、そんなに難しく考えることではなく、自分たちも楽しみながら、多くの人との出会いを大事にしながら活動していってほしいと思います。
SAジャーナルに記録することは、いつか進路に向きあう時、自分の役にたちます。
それは未来への記録なのです。
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先日、個別学習日の午後に学校前の通学路で3年生(中学3年生)の生徒ふたりと会いました。
ふたりは大きな袋を片手に通学路のゴミ拾いをしていました。
どうしたの?と聞くと、日曜日に予定されていたゴミ拾いの活動がなくなってしまったので、今日ふたりでしています、と。
コロナ禍により様々な制限がありますが、できることをしようとする生徒の姿勢は素晴らしい、と思いました。
クラウドファンディング、あと42日。
これまで、¥364,000円のご支援を頂いています!