2021/01/14 17:00

日頃より本プロジェクトを応援していただき、ありがとうございます。クラウドファンディングも残すところ、あと3日。引き続き皆様の温かいご支援、心よりもお待ちしております。

緊急事態宣言を受けての今後の稽古方針につきましては、こちらのお知らせをお読みいただけますと幸いです。状況を細かく判断しながら、感染症対策を念入りに、安全第一の制作を進めてまいります。


唐突座談会「作曲久野 × 演出大舘 × 脚本島川 3人寄れば熱血トーク」



島川柊(脚本):またやってきましたよ、よもやま話の時間が。


前回のよもやまはこちら


大舘実佐子(演出):今回は作曲の久野も参加で、東のボルゾイフル出陣です。


久野飛鳥(作曲):よろしくお願いします。


島川:緊急事態宣言が発令されてもう一週間になりますが、『なんのこれしき2020』は"土日のみ18時まで"の短縮稽古を実施しています。

稽古場を二部屋押さえて片方では振り入れ、もう片方では歌稽古、と限られた時間を有効に使って、3月の本番に向けて着実に進めています。


大舘:この作品は一昨年から準備を始めていて、本当は昨年の夏に上演予定でした。コロナ流行で上演を延期し、今年の3月に改めて上演することを決定して現在に至ります。


久野:中止という選択肢もあったし、そっちの方が運営する立場としては、正直楽だったかもしれません。それでも、延期してでも、上演に向けて戦っていこうと決めたのは、届けたい思いがあるからなんですね。

私が作曲面で追求しているのは、歌に頼りすぎることなく、人間がそのものとして違和感なく存在できるかどうか。

ミュージカルって、行き着くところは人間賛歌だと思っていて。人間のおかしなところも全部ひっくるめて肯定し、その素晴らしさや楽しさを全身で表現する。

私たちが力を合わせて作り上げた人間賛歌を、お客さまに届けることによって、きっと感じてもらえるものがあると思うんです。


大舘:企画当初の上演予定だった去年の夏に、劇中曲のMVを数曲制作しました。

感染症対策をしながら少人数で撮ったんですが、自粛で劇場やライブハウスがたくさん閉じていたあの頃、ものすごく久しぶりに触れた生のパフォーマンスがそのMV撮影だったんです。

もうすごく楽しくて。感動して。





島川:新しく作った曲とか、初めて実際に役者の方達が歌っているのを聴いて、自分たちで作った曲なので超手前味噌なんですが、いいじゃんと思って。こうやって身体を鳴らして歌ってもらうために書いた歌詞だし、メロディだし。

この世があまりにも大変でうっかり忘れていた、身体の表現の面白さ、人のパワーをお見舞いされました。


久野:すごく私自身も元気をもらったと言うか、ミュージカルの魔法を、改めて目の当たりにして。やっぱりこんな時代だからこそ、ミュージカルのきらめきをお客さまにも楽しんでいただきたいと強く思いました。


大舘:キャストもスタッフも「芸術」の力を信じ、そこに居場所を見つけ突き進んできた人たちです。私ももちろんその一人。うまくいかないことばかりの日々だけれど、表現することがどれほど自分にとって生き甲斐か、稽古をするたび実感しています。

『なんのこれしき2020』カンパニーの溢れんばかりのエネルギーが、どうか皆さまに届けられますように!前向きに頑張ってまいります。


久野飛鳥
東京藝術大学音楽学部作曲科卒業。学内において長谷川賞を受賞。 ミュージカル創作団体『20's』『東のボルゾイ』を主宰し、ミュージカルの企画・作曲を行う。コンサートやミュージカルの伴奏者としても活動中。


島川柊
脚本家。東京藝術大学先端芸術表現科卒業。ドレスデン国立美術館短期就業後、広告代理店コピーライターに。コミカルな言葉遊びと、濃厚な登場人物たちが魅力の作風。


大舘実佐子
演出家。東のボルゾイ主宰。東京藝術大学大学院美術研究科在籍。ミュージカルや会話劇の演出を手がける。代表作は『SPRING AWAKENING』(2019)『なんのこれしき』(2018)など。


【コロナ禍でも、高いクオリティの作品を安全に多くの皆様にお届けしたいです。皆様からのご支援をお待ちしております。また、すでにご支援いただいた皆様には、心より感謝申し上げます。『なんのこれしき2020』スタッフ・キャスト一同】

ミュージカル『なんのこれしき2020』 2021年3月11日-15日 BOX in BOX THEATER

企画製作:東のボルゾイ