支援者の皆さま
日ごろよりManatody基金へのご理解とご支援・ご協力ありがとうございます。
日程調整や活動の整理など派遣準備が整いましたので、6月7日より講師をアンジアマンギーラナへ派遣します!今後もマダガスカルでの新型コロナ感染拡大の状況によっては、講師の派遣は延期したり中止することも想定されますが、アンジアマンギーラナでの状況が落ち着いている限り、今回の研修で育成される住民講師たちにより、改良かまどの普及や植林技術の普及が続けられることになります。
【クラウンドファンディングによる支援活動の概要】
クラウドファンディングが終了した2月以降、マナトゥディ基金では、メンバー以外のマダガスカル経験者の方にもご助言をいただきながら、現地の課題の見直しや予算内で実施できる支援テーマの絞り込み等の活動計画の整理を行いました。そして、下記3本柱の計画を実施することとしています。
1)日々使用する燃料の削減:改良かまどの普及 ⇒6月開始
先行事業や事前調査では、住民の研修参加促進(研修会の情報を聞いていても参加に至らない)や改良かまどの継続使用(かまどが壊れると修理せず放置してしまう)の点で、少し工夫が必要である、とわかっていました。
そこで今回、改良かまど使用の利点が視覚的にすぐわかるようなポスターを制作し、住民講師への研修会での使用してもらうことになりました。今後はこの講師たちが開く講習会の宣伝としても活用していきます。
(ポスターに書かれている内容)
マダガスカルでは森林伐採により土壌が流出してしまうという課題が起きていますが、村落部の生活では毎日の煮炊きなどの燃料に木材を使用しています。
改良かまどは誰でも作ることができ、使用することで次のような利点があります
かまどを使用しない時と比べて、少量の薪で煮炊きができます(11.8kg/日→5kg/日)
①薪集めにかけていた時間とお金を減らすことができます。
②子どものやけどや火事などの事故を減らすことができます。
③破壊される森林を減らすことができます。
住民講師たちが無料で技術講習を行いますので、改良かまどの作り方をぜひ学んでください。
2)有用樹の植林促進:住民と学校での植林技術の普及 ⇒10-12月開始予定
日々の暮らしの中で植林の効果が実感できるまでには時間がかかります。住民自身が長期的な視野にたって必要性を感じ、やってみたいと思う住民のうち、できるだけ多くの方にすぐに始められる状況を作り出すことが大切です。また将来を担う子どもたちにも、ぜひ体験してもらいたい、との思いから、私たちは学校での研修(体験型学習)も計画しています。
12月の植林研修開始の時期までに対象学校や内容など活動の具体化を図っていきたいと思います。
3)地域振興のための取り組み:養鶏技術普及と仲買人育成 ⇒8-9月開始予定
「ほかの職業選択肢のない人が安易に森林資源の販売に手を出しやすい」ということが、先行事業でも言われていました。
そこで私たちは、地域の特産品で商売としても人気のある地鶏をこの地域の産業として発展させていけるよう、生産者を増やすことと地域で生産者をとりまとめる仲介人の育成に取り組もうと計画しています。
4)その他:コロナ対策
講師の派遣期間中には、基本的な対策として、”コロナ対策”の啓発とマスクや手洗い用石鹸など提供を行います。
【かまど研修での工夫】
改良かまど研修ではスタンダードな形のかまどを教えていますが、実際には穴の位置や大きさ、鍋をおく足の部分の形などいくつかのバリエーションがあり、住民が用意できる材料によって作りやすさや機能を高めることもできます。
今回の研修では、Manatodyメンバーで元海外協力隊のOさんより提供いただいた、改良かまどのバリエーションを紹介する資料を活用していくことになりました。
今後も現地のくらしの様子や活動報告を適宜お知らせしていきます。
(文責:田中)