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皆さん、こんにちは!
NPO法人あかりえの谷口西欧です。この度は記事をご覧いただきありがとうございます!
プロジェクトに関わる多様なメンバーの取り組みや想いをご紹介するこちらの「特別コラム・石蔵コワーキングからみる小川町」シリーズ。
第6弾で、石蔵コミュニティマネージャーの高木孝太郎さんに「新しく生まれる場を耕す」ということで、石蔵がただ働くためだけの場所ではなく、人と人とのつながり・出会いを大切にしたいという想いを語っていただきました。
第7弾では、そんな石蔵のワーク以外の大切な要素、文化・アートの発信拠点という側面について、今までも石蔵でイベントを開催されてきた地元メンバー・大塚暁(おおつかあきら)さんの記事をご紹介します!
小川町がとても栄えていた時代の景色が見えるような内容で、とてもわくわくします。
それではどうぞ!
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「アート・文化を育む街の記憶」|大塚暁
小川町で祖父の代から続く紙の卸売業を営んでいます大塚暁です。
NPO法人あかりえでは、主にアート・文化部門を担当しています。一昨年2019年9月にはオーガニックフェスとのコラボ企画で、石蔵での映画上映会(原村政樹監督「お百姓さんになりたい」)を企画担当しました。
4月にオープン予定の石蔵はコワーキングスペースとしての役割の他に、週末には映画上映会、コンサートなどアート・文化の交流の場としても活用される予定になっています。一昨年のお試し映画上映会の時に比べ、石蔵がさらに素敵な空間になり、小川町の文化の一翼を担っていくことが期待されています。
実は、小川町は昔からアート・文化を育む土壌がありました。明治、大正、昭和の時代には相生座という劇場があり活況を呈していました。大正末期の頃、劇場の存在自体が埼玉県内でも10に満たない時にすでに相生座が存在していたというのは小川町の文化レベルの高さを示すものではないかと思います。かつては商都と呼ばれていた小川町。恐らく、商売で潤った旦那衆達が芸術・文化にお金をつぎ込み、町の文化を支えていったことも文化が育った一因かもしれません。
「小川町の歴史 通史編 下巻」
編集発行: 小川町
平成15年発行
241P(写真は熊井岩雄家所蔵)
また、小川町にはかつて映画館がありました。小川会館という映画館で、私が小学生の頃までありました。私も両親に連れられて、また友達と一緒に映画を観に行った記憶が昨日のことのように思い出されます。
幼い頃、地元で映画を観た(歩いて映画館へ行くことが出来た!)記憶は強烈で、だからこそ「小川町に再び映画の灯をともしたい」といった思いを抱いた人は少なからずいるはずです。そういった思いを実現してくれる場所が石蔵ではないかと思うのです。
東京日日新聞小川出張所「商売繁栄双六」昭和7年元旦付録
上りが「劇場 相生座」
さて、石蔵の活用法は映画上映会だけにとどまりません。もう一つの柱が音楽です。実はこの石蔵、音響が素晴らしいのです!恐らく自然の大谷石を使用しているからでしょう。音楽のコンサートに使わない手はない、と音楽好きの人達と以前から話していました。
実はあかりえ代表の谷口西欧さん自身がギタリストで、音楽への造詣が深い人です。コンサートを運営する際も「音楽が好き」という視点に立って行われるでしょうから、きっと楽しいコンサートになるはずです。かく言う私も地元の仲間と趣味でバンドをやっています。音楽好きの端くれにとっても石蔵が音楽の交流の場となることは何よりも楽しみです。
今まで述べてきたように、映画にしろ音楽にしろ、小川町には昔から文化を生む風土があります。そういった街の記憶を石蔵が引き継いでいくものであると私は期待しています。