上川路です。モロモロ立て込み、更新が遅れてすいません。
滑って転んでしながらですが、ガザビジは何とか2017年の夏のイベントを無事に終え、これからサポートのフェーズにはいっていくこととなります。
僕らの取り組みは本当にちっぽけで、ガザみたいな圧倒的なリアリティを目の前にするとその瞬間にヘニャッとなってしまいそうになる自分がいます。
普段の仕事もあるし、家族も友達も生活も、守りたいものもたくさんあります。朝は眠いし、夜はお腹が空くし、美味しいものは食べたいし、体型だってそろそろライザップで絞らなきゃいけない。
それなのに何故ガザのことに手を出すのか、出し続けるのか。
正直自分でも良く分かりませんが、僕はただ、ちっぽけな自分でも何かをできることを証明したいだけなのかもしれないと思います。
少し昔の話をさせてください。
===
学生時代、イスラエルとパレスチナの対話にたまたま関心を持って、挑み、派手に失敗しました。
イスラエルとパレスチナ、仲が悪いよね。でも日本に呼んできて、日常から離れたところで対話したら仲良くなれるんじゃないか。
そんな思いで突っ走り、JICAや外務省に手ぶらで出かけて語り掛けたら、話を聞いてくれる人がいました。仲間も少しずつ集まり、イスラエル人、パレスチナ人を日本へ呼んでくる企画が実現。
正直、調子に乗りました。
企画を一緒に進めてくれている税所は「世界変えたい系男子」という恥ずかしいネーミングを貰ったそうですが、僕も一緒。
世界は変えられるんじゃないかとホントに思って、ガザに突っ走って、不条理を見て、感情に任せて兵士に当たりちらし、気が付いたらイスラエル軍に掴まってました。
軍隊って対話とか通じないんですよね。裸に向かれて、ひたすら放置されて、怖くて、不安で、30時間後に僕は「世界変えたい系男子」からあっさり宗旨替えしてました。
もうパレスチナとか、イスラエルとか関わりたくない。
漫画喫茶にこもって、ただひたすらに現実から逃避する日々。
カイジっていう漫画にドはまりして、力が欲しい、力がない正義なんて虚しいだけだ、なんていうことを強く思うようになりました。そこから某総合商社に入社。
仕事は楽しいです。世界中を飛び回り、知らない世界に触れ、優秀な仲間や先輩に恵まれて、ムカつくこともそりゃあるけど、面白おかしく10年以上、社会人をやってきました。
でもなんでしょう。自分の中でパレスチナってのは消えない。やりきった感じがしない。
2014年にイスラエル軍による大規模なガザ侵攻がおきました。
当時僕はアメリカにいて、パレスチナは果てしなく遠くて、今の自分にできることなんか何もないような気がしてました。
でもそれでいいの?まだ心の中がモヤモヤ。
モヤモヤの中から、当時の仲間と話して考えたのが起業コンテストでした。
社会人になって10年以上が経った今なら、もう少し、できることがあるかも。もうちょっとだけ、トライしてみたいかも。
===
学生時代の気持ちがよみがえってきました。
2016年、ガザで初めてのビジネスコンテストを開催。
2017年、世界の女性起業家を日本に呼んで、第2回のビジネスコンテストを開催。
僕らのできることは本当に小さな小さなことしかないけど、僕らが選んだガザの企業家たちは凄いです。
昨年選んだMajdは世界に羽ばたき、Amalは若手起業家のホープとして、2人ともガザのアイコンみたいな存在に成長している。
現実は厳しい。でも、あきらめる理由なんてない。
僕ら1人1人ができることは本当に限られているけど、みなさんの支援を貰えたら、そのパワーや思いは掛け算で増えていくんだと思います。
あと5日間、できることは多くはないけど、少しでもみなさんのパワーを分けてもらえたら嬉しいです。
長文を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
9月25日 上川路