2021/06/25 08:00
朱鞠内へと向かう道は車で毎回通るたびにとても長く、険しく感じます。80年前、おなじ峠を越えてダム工事のために連れてこられた人々はどう思ってここを通ったんだろう。「笹の墓標展示館」で私は、きれいな木の箱に納められたご遺骨に出会いました。朱鞠内で日本に殺害され、何十年も土の下で忘れられていた方のご遺骨です。その時の感覚はずっと私の心から消えないでしょう。日本国籍をもつひとりとして、この史実に出会うこと、そして今もつづく植民地主義の痕跡、さまざまな差別や暴力について他者と一緒に学び考えることは、自分を大切にするための機会だと思います。朱鞠内は美しく、心が休まる場所です。この場所が再建され出会いが継続されるよう、募金にご協力ください。
会社員
殿平有子