2021/04/14 16:18

寄稿シリーズ「コロナ禍のコミュ壁」では、コロナによって生まれた「コミュニケーションの壁」をそれぞれの視点から寄稿して頂き、どのようにそれを乗り越えていくのかを考えてみる企画です。私たちがいま制作している「体で話し合うボードゲーム MUTERS」もそんな「コロナ禍のコミュ壁」にお役立ちすることを目指しています。


-------------- 今回の寄稿者 --------------

中條 幸子 りんどう国際事務所所長 /「ねころび」外国人労働者メンタル支援団体代表
埼玉県川越市生まれ。 平成5年 米国テンプル大学日本校を首席卒業(政治学、歴史学) 平成5年 地方新聞勤務  平成18年(独)労働安全衛生総合研究所(清瀬市)にて英語通訳、翻訳 平成21年 都内クリニックを皮切りに、臨床心理士として、東京都などでカウンセリングやメンタルの講演を行う 現在、社会保険労務士、臨床心理士、通訳案内士、英検1級取得者として労働相談や企業のコンサルタントに従事。また、講演会、各種分野の執筆も展開している。
【ねころびHP】 https://lp.rindowkokusai.com


①オンラインにより、簡単に他人と出会うことができるようになった
②一方で、「意図的に友人をつくろう」という人が散見される
③自己愛性人格、演技性人格、依存性人格などの人は特に目立つ。彼らはそもそも論で、他人を支配、攻撃、利用することが人生の目的。オンラインは気軽に彼らのターゲットを見つけられる場になっている
④意図的につくる、のは知人である。知人に何かしてもらおう、というならば契約(法律)が必要
⑤しかし、上記の人格が強い人々は「他人は自分の思い通りになって当たり前」と感じている
⑥このため、いともたやすく人に会い、そして他人がコントロールできないと感じると、いともたやすく他人を切る
⓻彼らは「他人から見た自分が認識できない」(メタ認知がない)ので、いわゆるやりたい放題になっている


①オンラインの特徴は、一気に一度に大量の情報が流れることである
②今まで、対面で”ごまかし”がきいていたものが、通用しない。オンライン上の録画やテキストで記録が残るため
③「この人は意のままにならない」と他人を次々に切っている人は「他人に次々に会い」ながら「次々に信頼を失っている」
④つまり、メタ認知のない人は”一気に人気を集め”、”一気に信頼を失っている”
⑤現在、経済を動かしているのは「トラスト」=信頼、である。(電子マネーはこれで動く)
⑥信頼という一度しか切れないチケットを大量に失っている
⓻一気に大量の「この人は他人を大切にしない=信頼に値しないが」が流布し、回収ができない状態が非常に多い


①オンラインという道具をどのように使うか、が問われている
②上記の人格の人は使用するな、は簡単だが(法律などで)、これではFBなどが「人との出会いの場をつくる」というコンセプトを逸脱する
③上記人格に限らず、人は苦手や嫌なこと、がある
④ぼんやりとした「苦手」「嫌」はどのように対峙してよいのか分からず、恐怖を生む。恐怖からなりふりかまわず行動する(他人を攻撃、支配、利用)。本当の目的=幸せに、安全に安心に、などが見えなくなる
⑤苦手や嫌を因数分解すると、実はこの部分が苦手、嫌、がみえてくるのではないか
⑥苦手や嫌を補完するために、道具を「誰の」「どこに」当てはめるのか、が非常に重要
⓻コロナから1年。コミュニケーションを促進するため、人が道具をどのように使うか、を再考する必要がある


コミュニケーションのメタ認知は、行き詰まるからこそ生まれると思ったことがあります。つまり、コミュニケーションが苦手な人ほど、俯瞰して広く深く考えているということはあるのではないかと思っています。

この『MUTERS』では、簡単にコミュニケーションの壁にぶつかることができ、壁をメタ認知しなければ進めないようになっています。壁の両側に誰が居て、自分はどう動けば、コミュニケーションの壁を越えられるのだろう…と。

1人でコミュニケーションの壁を認識するのは、時に辛かったりしますが、
『MUTERS』なら楽しく皆で乗り越えられる!お楽しみに!