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一人でも多く読んでほしい。失語症の本、作ります!

失語症。この障害を負ってしまった方、共に生きてきた人、支援者、リハ職。それぞれの「声」を集めました!障害者と社会の間にあるのが「障害」、それは寄り添うことで消えてなくなる。このクラファン開催中に、この本が仕上がっていく様子を、あなたも一緒に楽しんでください!

現在の支援総額

406,280

135%

目標金額は300,000円

支援者数

81

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2021/03/12に募集を開始し、 81人の支援により 406,280円の資金を集め、 2021/04/11に募集を終了しました

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現在の支援総額

406,280

135%達成

終了

目標金額300,000

支援者数81

このプロジェクトは、2021/03/12に募集を開始し、 81人の支援により 406,280円の資金を集め、 2021/04/11に募集を終了しました

失語症。この障害を負ってしまった方、共に生きてきた人、支援者、リハ職。それぞれの「声」を集めました!障害者と社会の間にあるのが「障害」、それは寄り添うことで消えてなくなる。このクラファン開催中に、この本が仕上がっていく様子を、あなたも一緒に楽しんでください!

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こんにちは。失語症の日クラウドファンディング中の人、NPO法人Reジョブ大阪の松嶋です。クラウドファンディングを始めて12日。なんと、196,280円もの支援が集まりました。ありがとうございます!支援してくださっている方々の中には、言語聴覚士の方もいらっしゃいます。言語聴覚士。私がこの世界に入るきっかけになった友人、今や一緒にNPOを運営している西村紀子さんの職業でもありますが、西村さんに出会うまで、私はこの「言語聴覚士」という仕事を知りませんでした。言語聴覚士とは、音声機能、言語機能または聴覚に障害のある者について、その機能の維持向上を図るため、言語訓練、その他の訓練、検査、徐辺、その他援助を行う仕事。失語症者の為の訓練等々ももちろん含まれます。人間はそのコミュニケーションのほとんどを言語で行いますよね。もちろん、笑顔や身振り手振り、ボディタッチから果ては雰囲気という非言語コミュニケーションも大事ですが、現代の日本では、基本的には言葉です。脳の損傷によりそこに不自由を感じている方の為のリハビリテーションを行っているのが言語聴覚士。私たち、失語症の日制定委員会にも言語聴覚士がいます。今日はその中のお二人が、このクラウドファンディングのために書いた原稿を掲載しますね。大学3年の時、授業で失語症のある方との出会いに大きな衝撃を受け、自分の知識と経験と人生を傾けるに値する職業と思ってこの仕事を選び、ひたすら歩んできて今年で39年になります。昨年、失語症の日制定委員会の仲間とともに「失語症の日」の記念日の承認に成功してからの活動を報告します。突如降りかかったCOVID-19感染拡大防止のために、各地の友の会活動や講演会が中止になり、みんなで集まり会話を楽しむことができませんでした。しかし、今年はご覧のサイトの通り、皆さんの声を集めて本にするという新しい試みを始めています。また、私自身も非流暢な発話を特徴とする失語症の方が、滑らかに話せるようにする技法である「メロディックイントネーションセラピー(MIT)」のオンラインセミナーを開始することになりました。この晩秋にスタートするオンラインセミナーを受講すれば、セラピストもそうでない方も資格(セラピストにはMITトレーナー、それ以外の方にはMITアンバサダー)が認定される予定です。詳細につきましては、日本メロディックイントネーションセラピー協会(日本MIT協会)HPをご覧ください。https://japan-mit.com/失語症向け意思疎通支援者養成事業も各地で始まり、次の派遣事業の開始が待たれます。「孤独病」と言われる失語症ですが、誰一人取り残さず社会参加ができますよう、心から願っています。関先生は、三鷹高次脳機能障害研究所の所長です。言語聴覚士なのですが、ご自身が失語症となってしまいました。そのあたりのお話は著書をご覧ください。このクラウドファンディングのリターンにも先生の本があります。その後、当事者セラピストとして講演活動を盛んにしておられます。また、本文中にもありましたMITに力を入れておられます。私も傍聴させていただいたのですが、メロディに乗せて言葉を発するトレーニング、本当に素晴らしいと思いました。多くの方にぜひとも広まると良いと願っています。失語症の方々とのお付き合いは、もう40年以上になります。昔は、リハビリテーションを受けた医療機関ごとに、失語症友の会があり、その医療機関のいわば「卒業生」の集まりでした。それぞれの方には、その方だけのご家族との関係や、仕事、趣味などの経験があります。さまざまな方の人生に触れるという貴重な体験は、今でも私の財産です。時代は変わり、介護保険ができ、医療機関に入院してリハビリテーションを受けた方々は、退院とともに、介護保険の施設で、通所や在宅でのリハビリテーションを継続されることが多くなりました。それまでの医療機関を中心とした人の集まりは減ってしまいましたが、一方で、出口となる介護保険の機関ごとの友の会はなかなかできません。NPO法人日本失語症協議会が、友の会の活動を盛り上げようと各地を回られていますが、失語症の方は確実にいらっしゃるのに、ばらばらになっていてまとまってお顔を見ることは難しい状態が続いています。意思疎通が困難であるという側面から、平成30年度より、失語症のある人々に対して支援者の養成と派遣を行う事業が開始されました。失語症に対して国が初めて行う事業という意味で、とても画期的なことです。さて、これを活かせるかどうかは、言語聴覚士の肩にもかかっていますが、同時に当事者である失語症のある方々の肩にもかかっています。支援者を目指す一般の人、これから言語聴覚士を目指す人、そして言語聴覚士になってまだ経験年数の浅い人に、失語症について知っていただくチャンスです。失語症のある方々と接する機会が多くなれば、それぞれの方が何に困っていらっしゃるのか、どうすればその課題を改善できるのか、理解も深まります。ご家族以外の人とのコミュニケーションに対して億劫になっている方もいらっしゃるかもしれませんが、ここは是非、皆さんの声を聞かせてください。一人の声は小さくても、集まれば大きくすることができます。サロンに行きましょう。友の会に行きましょう。みなさんの声を届けること、そして身近なところでこの制度を使っていただくこと、これがこの制度の基本です。どうぞよろしくお願いします。立石先生は、失語症の日が承認されてから、私たちが委員会にお誘いした先生です。失語症の日ということであれば、日本言語聴覚士協会に関わってもらわなければ、持続可能な活動にならないと思ったからです。立石先生の当事者の声から学ぼうという考えは、本当にその通りです。私はここで出てくる「失語症者向け意思疎通支援事業」の講習生です。言語聴覚士の先生たちが作ったテキストやスライドはもちろん勉強になるのですが、実習先や当事者会で、当事者の方たちとおしゃべりした方が何倍も何十倍も分かるのです。例えば、良かれと思ってしたことが、失語症の人のやる気を削いでしまうということが何回もありました。私のおせっかい、例えば「それってこういうこと?」と伺うタイミングが早すぎたり、片手で不自由そうな人に対して、お菓子の袋を代わりに開いてあげちゃうとか、そういうことが失語症の方のリハビリとやる気の妨げになることもありました。どういうタイミングが大事なのか、まずは観察とチャット的な短くて簡単なコミュニケーションが必要だとだんだんわかってきました。昨年度の失語症の日もそうです。アンケートを見てください。委員が気づかなかったミス、改善すべき点がたくさん寄せられました。https://re-job-osaka.org/archives/986当事者の生の声は、確かにショックでした。一生懸命やればいいってもんじゃないということが、痛いほどわかり、正直落ち込みました。でも、誰のために活動をしているのか、もう一度自分の心に問いました。そして、当事者の声で発見できた改善点は、今後の役に立つんですね。失語症者向け意思疎通支援者として、言語聴覚士の先生がたと一緒にこの活動に向き合えることは貴重な機会です。去年のアンケートをもう一度読み直し、少しずつですが改善していきたいと思います。失語症のあるみなさん、もっともっと声を、気持ちを聞かせてください。そして、そんな私たちの活動を理解するのに、ぜひとも、私たちが出す本、このクラウドファンディングのリターンにもある本を、是非読んでみてください。お願いします。


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クラウドファンディングを始めて9日。なんと、185,280円もの支援が集まりました。ありがとうございます!CAMPFIREのクラウドファンディングって、支援者が現れるとメールが来るんですね。そのたびに、スマホに向かって深々と頭を下げております。ありがとうございます!でも、支援者がどこの誰なのか判明するのは、クラウドファンディング終了後。それまではたとえ知人でも気が付きません。もし、会合などでご一緒してもお礼をスルーしていたら、すみません、「クラファン支援したよ!」って是非声かけてくださいね!直接お礼が言いたいです。Twitterで表明することもできます。そうすると宣伝にもなります。https://twitter.com/flat__white_/status/1373472145737588740さて、このクラウドファンディングでは、支援額というより、失語症の本を広めることを目的にしています。その失語症の本、目次案が決まりました!これは正式な目次ではなく、どんな方が執筆されるかというリストになります。じゃじゃーん!はじめに NPO法人Reジョブ大阪 西村紀子先生第1章 失語症とは 日本言語聴覚士協会 立石雅子先生第2章 失語症のある方やそのご家族の体験談など 5人の当事者の方 ①小学校教諭馬渕敬さん ②ロコバントエルンストさん ③失語症のご家族がいらっしゃるMさん ④加藤俊樹さん・米谷瑞恵先生 ⑤松坂康弘さん第3章 就労について NPO法人Reジョブ大阪西村紀子先生第4章 失語症関係団体の活動について ①NPO法人日本失語症協議会 ②一般社団法人ことばの道第5章 失語症Q&A 三鷹高次脳機能障害研究所 関啓子先生執筆者プロフィール編集後記 当事者家族 星湖舎・金井一弘さん当事者、そのご家族、支援者、関係団体など、幅広い範囲の方に執筆をお願いしました。既に原稿が揃い、最終校正に入っています。私も、原稿のやりとりに関わっている関係で、原稿をチラ見できるのですが、それぞれの思いが詰まった、素晴らしい本になりそうです。そして、今回は、なんと表紙もチラ見せしてしまいます!じゃじゃーん!執筆者が言語聴覚士の先生が多いせいか、内容が結構固めなのですが、表紙は優しく親しみやすい感じでお願いします!と、頼みました。表紙を描いてくださったのは、失語症のある方です。出雲 縁ingトークの会の祝部英明さんです。https://www.facebook.com/hideaki.houri.9この「タイトル」というところに、本の題名、タイトルが来るのですが、なんと、まだ決まっていないのです。そこで、このクラウドファンディングを通じて、この本のタイトルを決めたいと思います!目次案と表紙画像から、あなたが考えたこの本のタイトルを募集します。次のフォームに記入して応募してください。応募締め切りは3月31日です。https://forms.gle/tEWWpUcT1EP7mFVo6届いたタイトルを、失語症の日制定委員会にて検討し決定します。本のタイトルの名づけ親の方は、この本に「タイトル案提供者」としてお名前を掲載いたします。皆様奮ってご応募くださいね!このクラウドファンディングのリターンにこの本そのものがあります。サンキューレターと、そして先着100名様には失語症の日のロゴステッカー付き。ぜひぜひ、本のリターンを!ではでは!


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こんにちは。失語症の日制定委員会の松嶋です。最近、私の所属するNPO法人Reジョブ大阪では、文筆業、鈴木大介さんとのお仕事が増えてきました。鈴木大介さんは、高次脳機能障害の当事者ですが、脳受傷前の言語表現能力を活かした当事者の苦悩、また症状の説明や表現がとても素晴らしく、名のある諸先生方からも「その症状は、そういうことだったのか!」という感嘆の声をよく耳にします。鈴木大介女性や子ども、若者の貧困問題などを主なフィールドとするルポライターだったが、2015年、脳梗塞を発症し、高次脳機能障害の当事者に。これまで取材する側であった「生きづらさ」を抱えた人と同じ立場となったことで見えてきた世界について、情報発信をしている。病後の代表作は『脳が壊れた』『されど愛しきお妻様』『脳コワさん支援ガイド』(2020日本医学ジャーナリスト協会大賞受賞)など。その鈴木大介さんから、この「失語症の日」について、応援メッセージが届きましたので、紹介します。失語症は、数ある脳機能障害の中でも、もっとも残酷な部類の障害です。僕自身は失語症の当事者ではなく、高次脳機能障害の当事者ですが、失語症診断のある方のお話を聞くと、談話障害をはるかにしのぐその不自由と理不尽に、悲痛な気持ちにならざるを得ません。 まず失語症の当事者にとって非常に残酷なのが「言葉のコミュニケーションが不自由」というだけで「知的なスペックまで落ちている」と判断されてしまうこと。つまりその人が発症前の人生で積み上げてきた経験や知識や尊厳を軽視されてしまうということです。 言葉が不自由なだけで、判断できることも理解できることも、できないことにされてしまう。それは当事者にとって、本当に耐えがたい屈辱です。 また、失語症の診断を受けている方には、言葉が不自由なこと以外にも、注意や記憶や認知判断に関わる障害(僕の抱えている障害と同じ、いわゆる高次脳機能障害)も併存されている方が多いのですが、失語のある方は、高次脳機能障害の特性によって起きる不自由を、周囲に理解してもらったり配慮をお願いしたりすることが大変困難です。 たとえ言葉がつかえても理解してもらうことの困難なこの障害について、それを伝える最大の手段が失われているというのは、もう、想像しがたいほどのつらさでしょう。ご本人が言葉で訴えられないことで、併存する高次脳機能障害に診断漏れが生じ、支援も配慮も受けられないといった事態も、大いにあり得ます。 駄目押しに、失語症と高次脳機能障害が併存する当事者には、障害特性を乗り越えることの困難もふりかかります。例えば高次脳機能障害の多くの当事者に共通する特性として、ワーキングメモリ(短期記憶・作業記憶)の低さや、頭の中だけで手順を組み立てたり言葉を論理だてたりが苦手だったりすることがありますが、この「頭の中だけで〇〇するのが苦手」という特性をクリアする代償手段として取られるのが、脳内の思考や記憶を紙に書き出すことなのです。 頭からすぐに消えてしまうことを「メモする」=消えない情報にすることは、健常の方にも想像しやすい代償手段でしょう。雑な思考や段取りなどをを考える際にもやはり「紙の上に書き出した自身の文字を手掛かりに、紙の上で手順や言葉を組み立てたり整理する」といった手段をとることで、その不自由を大幅に解消することができるます。 ところが、失語症には「文字を書く・読む」ことにおける不自由もある。つまり、失語症の当事者には、こうした代償手段すら取れないことがあるのです。 現状、この不自由がどれほど当事者にとって大きな苦痛となるかについて、あまりに社会には知られていません。失語症のある方は、言葉に不自由があるだけで、元々のパーソナリティや知的思考は変わらない方も多い。言葉が不自由なことの背後に隠れた、多くの苦しみすら無視されてしまうことも多く、それを乗り越えることもまた困難。何と理不尽な障害なのかと思います。 失語症の日、425の日を機会に、改めてこの障害が広く世に知られてくれることを願ってやみません。鈴木大介さんの著書『脳コワさん支援ガイド』がリターンにあります。本の紹介会話がうまくできない、雑踏が歩けない、突然キレる、すぐに疲れる……。病名や受傷経緯は違っていても、結局みんな「脳の情報処理」で苦しんでいる。高次脳機能障害の人も、発達障害の人も、認知症の人も、うつの人も、脳が「楽」になれば見えている世界が変わる。それが最高の治療であり、ケアであり、リハビリだ。疾患ごとの〈違い〉に着目する医学+〈同じ〉困りごとに着目する当事者学=「楽になる」を支える超実践的ガイド!鈴木大介さんも応援してくださっています。失語症の日、そしてその日出版予定の失語症の本、気合を入れて仕上げていきます。応援、どうぞよろしくお願いいたします!


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おはようございます!このクラウドファンディングの中の人、NPO法人Reジョブ大阪の松嶋です。いよいよクラウドファンディングが始まりました。30日間、どうぞよろしくお願いいたします!そして、既に沢山の支援が集まっています。このクラウドファンディングが広まっています!本当にありがとうございます!さて、皆さんは「失語症」って聞いたことがありますか? おそらくこの記事を読んでいる人は、既に支援をしているか、何らかのつながりがある方だと思われます。でもこの記事を読んでいる人の1%でも「初めて聞いたわ」という人がいたら、それは私たちが希望する社会に1歩近づいたことになるのです。知ることで人の心は動き、結果、社会は変わる。私はそう思うんです。私には失語症の友人知人が大勢います。そして、その症状、困りごとは十人十色。ある人は「おお(うん)」しか言えませんが、とても幸せそうです。ある人は、めちゃくちゃおしゃべりですが、読み書きができません。ある人は、言葉を発するたびに吃音が出ますが、お人柄か、思いやりのある言葉しか出てきません。ある人は、言葉が分からなくなり、長年コミュニケーション恐怖症のような感じでしたが、今は少しずつ外に出ています。でもちょっと想像してみてください。このような方たちが何の困り事もなく生きていける社会、国だったら、障害はどこにもないと思いませんか?そう、障害って、その人にあるわけではなく、社会にあると思いませんか?例えば、足の不自由な人に、「あなたが大変なのは、あなたの足に障害があるからです。だから、リハビリをして、あなたをできるだけ健常者に近づけましょう」というのが、今までの障害に対する考え方でした。もう、気が付きましたね。そう。「あなたが大変なのは、あなたの足ではうまく生きていけないという「社会」に障害がある。だから、その障害を取り除きましょう。どこに障害があるのか、あなたの方が気づくと思うんです。教えてください」というのが新しい障害にする考えなのです。もちろん、良くなるというのならリハビリはした方が良いです。特に失語症や高次脳機能障害といった脳損傷の場合は、長い時間がかかるかもしれないけれど、回復が見込めるらしいのです。でもその「長い間」に、生きるのに不自由だとしたら、悪いのはその人ではなくて社会の方じゃないですか?脳損傷者の不自由は、見た目では分かりません。脳は見えないところにあるからです。これは何も、身体に障害がある人はマシじゃん!と言っているわけではありません。脳損傷者の不自由の特性というか、特徴的な部分なのです。「見えない障害」と言われているゆえんです。例えば、あなたは、足の不自由な人に「歩け!」とは言いませんよね?目の不自由な人に「見ろ!」とも言わないと思います。でも、脳の損傷で、今まで通り言葉の読み書き、聴く話すといったことができなくなった人に、「なにやってんだよ」「とっととしろよ」「なんとかしろよ」「早くしろよ」と言ってしまうのが、今の社会なのです。なんとかするのは社会の方だと思いませんか?私が失語症のある方とコーヒー屋に行った時のこと。注文したいものについて、店先でゆっくり話し合い、カウンタでもゆっくり話して、フラペチーノを買いました。「ずっとこれが飲みたかったんだ……」私はこの言葉を聞いた時、涙をこらえるのが大変でした。お店の看板は横文字だらけ。サイズもSMLではないどこかの外国語。メニューの写真は小さく、その横にはこれまた小さいカタカナ。そして「これでよろしかったでしょうか?」という変な応対(あ、私は国語の先生なので、こういう変なコンビニ用語に厳しいのです)本当は違うけど「よろしくはない」とも言えず、いつも「あ、それでいいです」と温かいコーヒーを頼んでいたのだそう。でももしこれが、どの人でもオーダーしやすいように工夫されたメニューだったらどうですか?障害者も、お年寄りも、コミュニケーションが苦手な人も、めっちゃ頼みやすくなったら、お客さんもハッピー、お店も商売大繁盛になりませんか? 誰も困らない。むしろ三方好。それが障害のない社会だと思います。もちろん、そういう社会を作るのは大変です。お金もかかります。時間もかかります。でももし、日本がそういう国になったら、「急に障害を持っても安心」「将来年をとっても(それは当たり前ですが)不自由しない」「生まれ変わっても日本がいいな」そういうことになりませんかね?最近、NPOの活動を始めてから「脳」の本ばかり読んでいるんですが、脳ってすごいんですよね。例えばね、人間つらいことがあった時、あることをすると、早く立ち直ることができます。この、あることとは何でしょう?答えは、「ボランティア活動」つまり、人を助けるために動くことです。人は人を助けると、オキシトシンというホルモンが脳から分泌されるのだそうです。オキシトシンはその人自身の恐怖を鈍らせ、その人に勇気をわかせるとのこと。自分が苦しい時こそ、誰かを助けると、自分も早く立ち直ることができるということなのです。よく、ボランティア活動をした人が「自分も勇気をもらった」と話すことって多いと思いませんか? 私は長年きいてきたこの「自分も勇気をもらった」という言葉は、つらいときに分泌されるこのホルモンのおかげなのだと気づきました。このせっかくの脳からの贈り物を、脳を損傷してしまった人に贈る。つまり助け合いです。そうすることで、ストレス者会で生きる両者のストレスが減り、双方ハッピーになれるはずです。4月25日、失語症の日に失語症の本を出す。なんだかこじつけのように感じるかもしれません。でも、これくらいイベントにしないと、この障害は、忙しすぎる日本で、どんどん後回しにされてしまうのです。そんな時こそ助け合い。人は、人を助ける時に出るホルモンで、自分のストレスも軽減できる。この素晴らしい脳の贈り物を、その大切な脳が傷ついてしまった人にプレゼントしませんか?