2022/03/10 20:00
(株)文化財マネージメントの宮本です。
前回の投稿からだいぶ間が空いてしまいましたが、像の修復の過程をお知らせします。
現在は修復工程の最終盤でありますので、少し前の作業になりますが、後補彩色除去についてです。
不動明王像は、制作時に彫刻された谷間が、過去の修理時に絵具が厚く塗られたことによって埋まってしまっていました。
その結果として、形が不明瞭になり、もったりした印象となっていました。
そうした後世の絵具層を剥がすと、彫刻されている部分がちゃんと出てきました。
こうした作業によって、制作当初に近い姿となり、全体の印象もだいぶ変わります。