TOFA 広報チームの榎木田智子です。
タンザニアの3つの村に2000冊の教科書を贈るクラウドファンディングでは、たくさんのご支援をありがとうございます。
100%を達成した現在は、次の小学校へ500冊の教科書を贈ることをネクストゴールに据えてチャレンジ中です。15日まで、残りわずかですが引き続き、応援頂ければ幸いです。
さて、タンザニアの子ども達はどんな生活をしているのでしょうか?
日本の子ども達とは異なる環境に置かれた彼らの生活について、タンザニアでTOFAの現地パートナーを務めるポール氏にお話を伺いながら、今回の教科書プロジェクトがもたすものについて、改めて考えてみたいと思います。
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Q まずは、タンザニアの子ども達の典型的な1日の過ごし方を教えてください.
A.子ども達は6時に起きて、6時10分ごろから歩いて登校します。そして7時から学校の掃除をはじめ7時45分には環境を整えます。
一方で先生たちは7時45分から8時まで学校の見回りをして、8時に授業を開始。10時になると、20分間の休憩を取ります。(この20分間は体育の授業を兼ねていて、生徒たちはよく体を動かしています。)
休憩が終わって10時20分から12時半までは再び教室で授業を受けます。それから午後1時45分まで昼食を兼ねたお昼休みです。(この時、家に帰って昼食を取る子どももいますが、学校から離れた地域に暮らす子どもは家には帰りません。スクールバスは無いんです!こうした子どもたちは家から昼食を持参します。)
お昼休みの後は夕方4時まで再び授業です。それ以降、夕方4時から5時は、授業から解放されて夕方の課外活動やスポーツに勤しみ、5時5分に下校します。
Q 家の仕事の手伝いなどで学校に通えない子も多いのでしょうか?
A.以前はそうでした。ただ、最近は条例で親にそれ(家業を手伝わせるために学校に行かせないこと)を禁止するようになりました。ところが、自分たちの仕事を子どもに手伝わせたいがために、学校の先生に「子どもが病気で学校に行けません」と嘘の報告を送る親もいます。実際のところ子どもは元気なのに、です。
Q子ども達の制服はどうやって入手しているんですか?
A.以前は支給されていましたが、現在は保護者が購入しなければなりません。ただ、なんとか制服を購入できる保護者もいれば、経済的に厳しく購入できない保護者もいます。(※実際に、お兄ちゃんやお姉ちゃんのお下がりを着ている子どもも多いそうです。)
制服についての質問は、ニャンブリ小学校の女の子達が着ていた青いスカートの制服姿が印象的だったので尋ねました。
お下がりの制服というのは日本でもよくある話ですね。ただ、タンザニアの場合は政策の方針転換(※)によって、それまで無償で支給されていたものが各家庭での自己負担となったという点で、日本とは事情が大きく異なります。
タンザニアの経済状況(しかも自給自足で現金収入がほとんどない地方の村)で制服への出費というのは、たとえ購入できたとしても、保護者にとって結構な負担となっているのではないかと想像します。
また、いまだ保護者が学校に嘘をついて子供に家業を手伝わせる家庭があるということですから、暮らし向きは決して豊かとはいえないようです。
一方で子ども達は早朝6時過ぎに登校し始めるとのこと、小学生にしては家から学校までだいぶ遠い印象です。
例えば、TOFAが最初に教科書支援を行ったニャンブリ小学校は、以前は床がむき出し、1000人の生徒に教科書はゼロの状態でした。
今回、教科書支援を行う3つの小学校もニャンブリ小学校と同じような状況と予想されます。(尤も、目下の大雨季による豪雨被害でもっと悲惨な状況になっている可能性もあります・・)
学校で友達と過ごす時間は勿論それだけでもかけがえのないものだと思うのですが、その日を暮らすのに精一杯な家庭ともなると、「学校になんて行っても意味がない」と考え、家業を手伝わせる保護者がいても不思議ではありません。
しかし、そのような状況にあっても学校はやはり尊い、ということをポールさんは教えてくれました。パート2に続きます
(※タンザニアは独立後、社会主義経済政策を推進していたものの、80年代の経済危機を境に1986年以降、IMFの支援を得て社会主義経済から市場経済へと転換。)
タンザニアの小学校へ教科書を贈るプロジェクトは、次の小学校へ500冊の教科書を贈るネクストゴールに向けてチャレンジ中です!
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