ソーラーパネルを阻止するための最初のミーティングの夜。協力してくれそうな人たちに声をかけたけれど、集まったのは朝子氏とわたしだけでした。
「朝子さんは、家を買っちゃったし止めたいよね。わたしは、借家だから引っ越せるけど。」
「恵子さんはどうしたいですか?」
「止めれらたらそのほうがいい。そういえば、業者が事業説明会やるって言ってたよね。説明しに来てもらおう。まずはそこからだ。」
早速、ソーラーパネル予定地の組の組長である手塚さんに連絡をしました。
「ソーラーパネルの事業説明会どうなってますか?」
「そういえばやってないね。担当者に確認してみます。」
手塚さんは、本当はソーラーパネルなんて建ってほしくないけど、地主さんが毎年草刈りだけしているのを見ており、地主さんの意向なら仕方ないと考えて、組長としての農地転用のための同意のサインをしていたのでした。
しかし、太陽光発電とはどんなものなのか?メリット・デメリットをよく調べていくと、やはり家のすぐそばに建ってほしくないと考え直し、このあと、同意のサインをしてしまったことの責任を取りたいと「ソーラーパネル設置を考える有志の会」の会長を引き受けてくれたのでした。
もくじ
〜プロローグ〜 はじまりの日
Episode1 二人だけのミーティング