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小説好きのあなたに近未来を届けます。

お届けする作品は『未来探検隊』の他三つです。四作品とも未発表。何れもワープロ原稿をワードの添付メールで送信。僕に送り先のメルアドが届き次第、直ちに送ります。スマホや他の携帯には送れても容量が大き過ぎて開けません。パソコンは大丈夫。ワードで圧縮せずに送るので今までの経験では問題なしでした。

現在の支援総額

18,000

1%

目標金額は1,000,000円

支援者数

4

募集終了まで残り

終了

このプロジェクトは、2021/04/05に募集を開始し、 4人の支援により 18,000円の資金を集め、 2021/06/04に募集を終了しました

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支援者数4

このプロジェクトは、2021/04/05に募集を開始し、 4人の支援により 18,000円の資金を集め、 2021/06/04に募集を終了しました

お届けする作品は『未来探検隊』の他三つです。四作品とも未発表。何れもワープロ原稿をワードの添付メールで送信。僕に送り先のメルアドが届き次第、直ちに送ります。スマホや他の携帯には送れても容量が大き過ぎて開けません。パソコンは大丈夫。ワードで圧縮せずに送るので今までの経験では問題なしでした。

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■『未来探検隊』の抜粋は「その20」で終了です。抜粋は予告編

 の位置づけになります。楽しめましたでしょうか。続きは本編を

 読んで下さい。

■4/12にリターンの内容を見直しました。4/12を開いて下さい。

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 何度もお詫びして、お願いしたら、新月の神さまはわたしの無礼

を許してくれた。夢を観させてくれた。隊長さんを殺った暴漢を教

えてくれた。新月の神さまはわたしの個人のお願いは聞いてくれな

い。わたしはこれからどうなるの…は無理。今までそうだった。新

月の神さまは、みんなの為に夢を降ろしてくれたんだ。一度も満月

の神さまにお願いしたことは無い。今更お願いするなんて新月の神

さまに失礼だ。

…そうか。自力で頑張れと言われているんだ。でも今は何もできな

い。ならば踏ん張って、歯を喰いしばって、時を待つ他ない。今ま

で新月の神さまには沢山勇気をもらった。与えてくれた。お陰で人

を救えた。今は黙示の激励なんだ。占冠は簡単では無い。試練が待

ち構えている。今は初めの一歩。それに立ち向かえるか…と神さま

は隊長さんを暴漢を殺った暴漢を教えてくれたんだ。

 ありがとうございます。

 ゆめは頑張ります。

 逃げません。

 氷空ゆめは新月の神さまにお礼と感謝と決意を込めて白の寝間着

を着た。冠と脚絆と数珠も身につけた。そして眠った。


 思いがけない夢が現れた。

 夢はわたしが見ている景色や人を映し出していた。

 知っている顔が登場しない。

 移り変わる景色と人。

 喋っているのはわたし。

 夢の中に、わたしが、居る。

 周囲を見ている。

 こんなの初めて。

 わたしが、わたしの夢を、観ている。


―学校の帰り、北十二条駅の駐輪場で、男の人二人に声をかけられ

た。有無を言わさず車に乗せられ千歳に着いた。そこでジャンボ機

に乗った。アラフォーの女性が、恭しく、わたしをもてなす。この

ジャンボ機には航空会社の名が書かれていなかった。垂直尾翼の日

の丸、尾翼から機首に伸びる赤のラインが特徴。何処かで見た。テ

レビだ。偉い人の外国訪問は何時も決まってこの機体。政府専用機

だ。千歳に配備されている。わたしは千歳から羽田向かっている様

子。客は誰一人居ない。政府専用機で羽田に飛ぶとは政府でイチバ

ン偉い人の処へ連れて行かれるのだろうか。もう夜なのに―


 訳が分からない。胸苦しくなり氷空ゆめの眼が開いた。

…変な夢…

 夢の続きを観ようとしても眠れなかった。

 窓の外を見仰げると何時ものように天の川が飛び込んできた。

 大きな満月が揺らめくとスマイルマークに見えた。


 授業が終わった。北十二条駅の駐輪場のスタンドに前輪を差し込

み施錠していた時に背後から声をかけられた。男の声だった。「氷

空ゆめさんですね」。振り返ると二人の背広がにこやかに立ってい

た。二十代半ばと三十歳過ぎの男たちだった。にこやかでも二人と

も目つきが悪い。氷空ゆめは身構えた。

「はい。そうですが。何でしょうか…」

「突然ですが私どもに命令が下り貴女をお連れしなければなりませ

ん。貴女をお待ちしておりました」

「わたしを…。何処へ…。あなたたちは誰…」

「失礼しました」

 二人は胸ポケットから身分証明書を差し出し開いた。ガラケーの

折り畳みに似ていた。顔写真の上には『北海道警察警備部公安二課

』。二〇代は西村拓哉。三十歳過ぎは錦戸勝。

 氷空ゆめは記憶した。

「あなたたちはコウアンの刑事なんだ。でもコウアンが何故わたし

に用なの…。お連れするって何処に…」

「私どもが氷空ゆめさんに用が在るのでは在りません。日本の政を

司っている方が貴女に会うのを望みそれが私どもへの命令になった

次第です」と錦戸勝が。頷いている西村拓哉。

「なんだか分かんない。わたしが嫌だと言ったらどうなるの…」

「その時は貴女を逮捕しなければなりません」

「タイホ…‼…。あのう。わたし悪いことしていないんですけど…。

日本の警察は罪を犯していない者を逮捕できないはず。わたしは善

良な市民の一人。だったらタイホして下さい」

「では逮捕します。これが裁判所からの逮捕状です」

 西村拓哉が胸ポケットから一枚の書類を開き示した。                   

 氷空ゆめはまじまじと逮捕状を見つめた。初めて見た逮捕状。


 『         逮捕状           


氏名                     氷空ゆめ

年齢                      一九歳  

生年月日         一九九八年十二月十九日生まれ

罪名        道路交通法五二条第一項違反(無灯火)

当該住所     札幌市北区北十三条西三丁目二番十九号

引致すべき場所         札幌市西警察署

有効期限            平成〇〇年九月三〇日


上記の被疑事実により、被疑者を逮捕することを許可する。


                平成〇〇年九月十七日             

                札幌地方裁判所

               裁判官 山家 惣太郎 印 』

                                                        

「えっ。無灯火で走っていてもタイホされるの。現行犯で無ければ

証拠が無いじゃないの」

「これが証拠です」。西村拓哉が自分のスマートフォンを開いた。

そこには氷空ゆめが三枚写し出されていた。無灯火の自転車に乗り

走っていた。「あっ。忘れていた。電池切れで点灯しなかったんだ。

今は交換したからちゃんと点くよ」。

「では無灯火を認めるんですね」

「認めるも認めないも一昨日は電池が切れてたんだ」

 錦戸勝が「それではどう致しましょう。我々に逮捕されて指定さ

れた場所に向かうのか。それとも同意して頂いて千歳に同行して下

さるのか我々はどちらでも構いませんが…」

「千歳に行くの…。だったら向かう先は東京…」

「それには答えられません。私どもの任務は無事に速やかに千歳空

港までお連れする。それだけです」

 錦戸勝が毅然と言い放った。



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