こんばんは。国際交流シェアハウスやどかり代表の中野です。
皆様に支えて頂き、現在3名分の奨学金まできました。残り4名分、どうにか最後まで留学生、インターン大学生と力を合わせて頑張りたいと思います。
さて、二次選考となる「留学生版トライやるウィーク」が現在緊急事態宣言を受け、一部活動が止まっています。そこで一次選考で留学生が書いた小論文をアップしたいと思います。
すでに選考委員による採点・評価が終わっておりますが、皆様ももし御自身が選考委員だったら!?というお気持ちで読んでみてください。
最初の小論文はグエン ユイ ハウさんの小論文です。なお、学生のそのままを見ていただきたいので誤字脱字、文法、表現はそのままにしております。
「日本とベトナムの文化違い(初対面の会話)」
私は今年の1月にベトナムから日本へ来ました。日本に来る前に、日本語の中級レベルまで学んでいましたが、実際に日本に来てから日本人とコミュニケーションする際に驚くことがたくさんありました。その中で一番驚いたのは日本人とベトナム人の初対面での会話の違いです。
私は学校で勉強するだけでなく、アルバイトもしています。アルバイト先では、周りのパートナーがほとんど日本人です。ある日、一緒に働く20代の日本人女性に初めて会って挨拶しましたが、その時その女性に嫌な顔をされました。理由が分からなかったので、私はどうしてその人がそんな態度をしたのか、仕事が終わった後に店長を聞いてみました。店長が笑いながら、日本では初めて会った人に年齢や結婚の話をしてはいけないこと、特に女性に聞いてしまうのは失礼だということを教えてくれました。ベトナムでは初対面の相手でも年齢や結婚の話、出身地などを聞くことは普通のことなので、とても驚きました。
ベトナム語では相手の年齢によって呼称を変える必要があるため、初対面でも年齢を聞くのは当たり前です。相手が女性でも同じです。相手の見た目で年齢が明らかに判断できればいいですが、そうでなければ、実際の年齢を聞いてみないとわかりません。もし自分よりも年上の相手にたいして年下の呼称で呼んでしまったら、失礼になってしまいます。それに対して日本では相手を呼ぶ際は年齢に関係なく「あなた」や「~さん」を使うので、年齢を聞く必要がないのだと分かりました。
この初対面の会話スタイルのように、文化の違いが相手に誤解やよくない印象を与えてしまうことがわかり、いい経験になりました。この経験で学んだことを生かして、私はこれから日本語を学ぶと同時に、日本人の考え方や習慣、文化についても学び、それによってコミュニケーション力も向上できるよう頑張りたいと思います。
いかがでしたでしょうか。留学生が驚くこととしてよく挙げられるのが「日本人は初対面の人にはあまり踏み込んだ質問をしないこと」です。年齢を聞いた、結婚しているのか聞いた、子どもがいるか、どこに住んでいるのか、恋人がいるか、勤務先を聞いた、お給料がいくらか聞いた…「失敗した!」と後からわかることも多いようで「日本語はわかるけど、日本人と何を話したらいいかわからない」と会話の内容に困る留学生もちらほらいます。
決して「なんて失礼な!」という一言ではなくベトナム人がなぜ年齢を確認するのか。その理由がわかればベトナム人はベトナム文化の中で礼を重んじているんですよね。丁寧に接したいからこそ知りたい。そんな気もちがあることも私たちは理解する必要があるかもしれませんね。