ご無沙汰しております。
2月に募集を開始してから、慌ただしく準備がはじまり、
3月ももうすぐ終わり、募集締め切りまで1、2週間となりました。
今回は、高齢のおばあさんたちに代わって、自分で見本づくりをはじめました。
スモッキング刺繍は、2年前のワークショップで使用した
コットンワッフル生地を使用し、バッグに仕立てることにしました。
すっかりやり方を忘れていた私は、
全部の列をぐし縫いしてプリーツをよせたので大変時間がかかりましたが、
プリーツを寄せるだけで、形がそのまま決まってくるので、
改めてスモッキング刺繍の実用性を感じることができました。
いい具合に家にあった、ルーマニア産の織テープを当ててみると、
雰囲気もぴたりと決まります。
白黒の甘くなくシャープな色使いのテープに合わせて、
刺繍糸も黒としました。
今回は19列あるので、刺繍のボリュームも増しますが、
模様が見えてくる10列ごろから格段に楽しくなること間違いなしです。
イーラーショシュは、これまでに4回ワークショップでお伝えしてきましたが、
今回は初心に戻り、下地方のおばあさんたちといっしょに行います。
見本も初心者でもできて、何か新しいものをと考えているとき、
我が家の刺繍の小物入れ(ウォールポケット)が目につきました。
トランシルヴァニアでも古くから、ブラシ入れ、櫛入れなどが作られてきて、
花模様や文字を刺繍することもあります。
本当は文字を入れたかったのですが、
今回はワンポイントのバラと
花びんからチューリップ、すずらんが伸びるモチーフを
ペトリ村のアンナおばあさんに依頼して描いてもらいました。
小さなタペストリーですが、春の香りがいっぱいに漂うデザイン、
縁編みのレースが愛らしいものに仕上がりました。
前回に引き続き、ウドヴァルヘイ地方の刺繍も企画しました。
というのは、まだ現地でもあまり知られていない刺繍で、
植物だけでなく、動物モチーフも豊かで図案が変化にあふれていること、
前回はアウトラインステッチを使いましたが、
今回はチェーンステッチを使った技法を試してみたかったからです。
さらに、単色の多いトランシルヴァニアでは珍しい、
赤と青の二色使いの図案を選びました。
トランシルヴァニア北部、
マロシュ県の北部では民俗衣装や編みクロスステッチの刺繍として見られる配色です。
ヴィルマさんに見本制作をお願いしましたが、図案が思ったより複雑で
時間がかかるとのことから、急きょ別の図案で見本を作り始めることになりました。
青いチェーンステッチで輪郭を刺繍し、
それからウドヴァルヘイ地方特有のステッチで赤く空間を埋めていきます。
完成してみると、赤と青のメリハリが美しく鮮やかな刺繍のテーブルクロスとなりました。
第一回目のヴァグダラーショシュ(ドロンワーク刺繍)は、
講師のチッラさんに素敵な見本を作っていただいたのですが、
思ったように人数が集まらず、不開講とさせていただくことに決定いたしました。
参加者の方々にもいち早くメールでお知らせしましたが、
ある方に、昔トランシルヴァニアを旅され、カロタセグの村でドロンワーク刺繡をする女性から
作品を買い求め、さらに作りかけの作品や糸、針を譲ってもらい、
お礼に手作りの品をプレゼントされたというエピソードを伺いました。
日本でもハータンガー刺繡など習われても、別の技法があって、
結局その品を完成させることができなかったそうです。
これまで深く知らずにいたカロタセグのドロンワーク技法だっただけに、私自身も残念です。
第5回「トランシルヴァニアから伝統刺繡を広めたい!」
ワークショップ2週間前にいったん募集を打ち切りとします。
資金の関係上、25名様のお申し込みで開催となります。
現在のお申し込み数
2日目19名さま、3日目23名さま、4日目10名さまとなっております。
→どれも参加費は2500円です。
→現地の村へ私とカメラマン2名が赴き、
現地の職人おばあさんといっしょに生放送でワークショップを開催します。
→高画質で映像をお送りしますので、当日参加できなくてもかまいません。
何度でも繰り返し、ご覧いただけます。
●第2日 カロタセグのイーラーショシュ
4月14日(日)午後8時~10時
●第3日 バルツァシャーグのスモッキング刺繍ラーンツォラーシュ
4月20日(土)午後8時~10時
●第4日 ウドヴァルヘイ地方の刺繍
4月23日(日)午後8時~10時
お申し込みはこちらまで、
もしくはメールでもお受付しております。
tanizakiseiko@gmail.com
どうぞよろしくお願いいたします。
谷崎 聖子