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春来クラファンプロジェクトメンバー 鈴木 克哉(さともん代表理事) より
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最初に春来の皆さんと出会ったのは昨年秋のことでした。新温泉町の鳥獣害対策サポーター派遣事業で、春来区の獣害対策について専門家として現地調査や指導を行うという業務で訪問したことがきっかけです。
春来区は周囲を山に囲われていてシカ・イノシシの出没が多く、今まで様々な対策をしてきたけどいい結果が得られず、おまけに豪雪地でもあり、地域の皆さんは獣害への対応に疲弊しているようでした。
まずは地域の皆さんの意識や現状を把握するためにアンケート調査の提案をしました。
しかしながら
「今までやることはすべてやってきた。その結果住民は疲弊しきっている。このようなアンケートをして、もう一度獣害対策を頑張ろうと地域に言うことは難しい」
このように率直な意見を返されたときに、いったいこの場所でどのように獣害対策を助言し、地域の役に立てるのか途方に暮れたものでした。
けれども、ここから何度も訪問して、地区の役員さんとの対話を繰り返す中で見えてきたことがありました。
それは地域の未来に対する不安と、それでも捨てていない「希望」でした。
プロジェクト本文でも、説明しているように、春来区は20年も前から地域が運営する蕎麦屋さんを運営してきたほど、地域づくりに大変熱心で過去には国から表彰も受けている優良地域です。この春には「てっぺん」を法人化し、地域課題の解決に前向きに取り組もうとしていました。
しかし、どこの農村にも共通する高齢化の荒波に抗えず、これから農家も減少していくなかで、すべての農地を守っていくことは難しいと考えられていました。
そんな状況において、ここだけはなんとしてでも守っていかなければならない農地がある、という強い想いを教えていただきました。
森の中の林道を進み、その場所に案内してもらって僕は息をのみました。広々とした空の下、周囲の山々を見下ろすような高台にある農地からは鉄塔や電線など人工物は見えません。とても開放的な素晴らしい景観の農地がそこにありました。
そして、もっとも印象的だったのは当時の区長の言葉です。
「ここが春来の生命線だ」
この農地を守ることが、地域の未来につながるのではないか、いや、つなげていかなくてはいけない!直観的にそう思いました。
そこから、このクラウドファンディング企画が生まれました。僕も地域への想いが強くなり、3月末の業務終了後も地域の方といっしょに、なんとか企画を実現しようと伴走してきました。
このクラウドファンディングの最大の効果は、実現したい未来を「見える化」できたことだと感じています。
「獣害対策」を目標にしたアプローチでは地域の疲弊感を振り払うことはできないかもしれません。しかし、目標をもっと先の「地域の未来のため」に定めることで、獣害対策はそのための「手段」となります。そのために、もう一度頑張ることができる。
地域の未来を守るための獣害対策
これは春来が成功事例となって、同様の課題に悩む他地域にも広めていくチャレンジです。
このクラファンをきっかけに地区では実現したい「春来の未来」に共感して、さまざまな関わりを持ってくださる方を望んでいます。
既に多くの方にご支援いただいて、うれしい限りです。本当にありがとうございます。
残り2日となりましたが、より多くの方と一緒に、ぜひ、このチャレンジを前に進めていきましょう!
鈴木克哉 (さともん 代表理事)
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プロジェクト終了まで残り2日。皆さま最後までご支援どうぞよろしくお願いいたします!