筋トレをすると固くなる?
そんな話を聞いたことがありませんか?
私も、若いころにはそう信じ込んでいました。
でも、事故で失った声を取り戻そうと努力するうち、
それが間違いである事に気付いたのです。
声というものは、肺から送り出された息が、
閉じられた声帯に当たり、振動することで産み出されるものです。
その、
息を吐く
声帯を閉じる
これらは、みんな筋肉の動作によって得られます。
筋肉は鍛えなければ、いずれは弱くなり、
やがては必要最低限の力すら出せなくなります。
つまり、声帯から充分な振動を得られるだけの息の量、
或いは、充分な振動が得られるだけの声帯の閉鎖力、
それらが得られなくなるかもしれないのです。
筋トレと言うのは、
擬似的に筋肉に損傷を起こさせて、
成長ホルモンを利用して、より太く修復させる事です。
成長ホルモンは、年齢とともに少なくなりますが、
筋トレによって、維持・増量することが可能です。
声楽家が歌うと、
この筋トレと同じような損傷が起こります。
若いうちは成長ホルモンのおかげで、寝ているうちに修復されます。
しかし、使う量がハンパないので、
そのうち、通常の成長ホルモンの量では、修復しきれなくなってきます。
そこで!
成長ホルモンを増やすために、若いうちから、
日常的に筋トレをしたほうが、修復が確実になるうえ、発達も見込めるのです。
勿論、筋肉をつければ良いというものではなく、
呼吸訓練等で、つけた筋肉に機能を持たせなければ意味がありません。
私は、今でも原則的に週2〜3回、筋トレをしています。
人に、生きた技術を教えるために、現役でいる間は、続けようと思っています。
私の、文字通り"鍛えた声"を、たくさんの方に聴いていただきたいと思っています。
みなさまのご支援を、お待ちしております。
どうぞ宜しくお願い致します。