〘 殺処分のない世の中へ 〙
かたちあるものは いつか壊れ
命あるものは いつか消えて行く
この宿命を誰も避けられることはない
年老いたとき沢山の思い出の時間を胸に染み込ませ穏やかな余生を
のんびり生きて行けるならそれがいい
飽きたから、大きくなりすぎたから
吠えるから、懐かないからと言って無残に捨てられる
犬猫たち・・
年老いたから
寝たきりになったから
介護が出来ないからと言っていとも簡単に
捨てられる老犬たち・・
彼らの最後の時間が
壁を見つめながらガス室のカウントダウンを
聞くだけの時間なら、あまりにも侘しい・・
行き場を与えられず
愛のかけらすら失った、犬や猫たち
彼らの思い出は幻を映すだけの映画館だったなら
彼らの命は涙の川を渡るだけの難破船だったなら
何のために産まれて
何のために生きて来たのか
こんな仕打ちを人間から受けるために産まれたんじゃない
こんな思いをするために頑張って生きてきたんじゃない・・
そして
私たち人間は、何事もなかったように暮らしている
彼らを殺める私たちの言い訳は損得でもなくましてや愛でもなく
自分だけを見つめる大きな鏡に溺れる人間という悪魔からの言い訳に過ぎない・・
彼らは生きるのも老いるのも
そして死に逝くのも言い訳さえ聞いてくれる人すらいない・・
この子たちにも楽しかった思い出がある
この子たちにもさまざまな生い立ちがある
この子たちにも泣いたり笑ったりする権利がある
そして何よりもこの子たちには、確かに所有する(命)がある
何万年も 何世代も継承され生き続いた尊い命を殺めるこの人間社会に
果たして愛はあるのか 未来はあるのだろうか。
愛・命・平和
さて、この三つの言葉がどこの行に当てはまるだろうか
愛ほど大切なものは他にない、命ほど尊いものは他にない、平和ほど望むものは他にない。
私たちがなぜ生まれたのか
なぜ、いま生きているのか
それは弱い者を慈しみ
平和を求めるためだと言うことを自答して行動することだと
私は信じたい。
むやみな殺傷
殺処分がない世の中になるために。
ganman