今週は3つの大きな出来事がありました。その1 去勢避妊手術( 後日詳細を発表します。)その2 トレーナーSさんによる外出しトレーニング引継ぎそして3つ目の出来事は、長崎市内のドッグラン兼ショップ、ドッキャイスタさんオーナーにして、セラピードッグトレーナーでもある、えいこさんがやってきたことです。えいこさんは、クラファンを立ち上げた当初からインスタを通じて熱い応援メッセージを送ってくださっていた方で、チームはその温かいご声援にずいぶん励まされてきました。この日、娘さんと3匹の愛犬ワンちゃん達と現れたえいこさん。愛情たっぷりに育てられているのが伝わってくる幸せなワンちゃん達です。えいこさんの3匹の愛犬。左端がサビ太郎くん。実はこのワンちゃん達のうち1匹と葛城さんの犬たちの間には不思議なご縁がありました。写真左端のサビ太郎くんは、なんと、葛城さんの山で生まれた子だったらしいのです。山から逸れて国道に出てきているところを通りかかった人が保護し、えいこさんに連絡がきました。保護当日のサビ太郎くんは、飢餓が原因で食べたのか体内に泥や石までもがたくさん入っており、獣医さんに「今日が峠です。」と言わしめるほどの極度の衰弱状態でした。ですがサビ太郎くんは、えいこさんの献身的な看病でみるみる元気を取り戻しました。当初は、復調したサビ太郎くんをトレーニング後に譲渡する予定で、2回のトライアルに出すことにも成功しましたが、どうにも人慣れしなかったため、譲渡先は決まりませんでした。ならば自分が育てようとえいこさん自身が引き取ることにしたのだそうです。今回のクラファンを見て「うちのサビ太郎はおそらく」とえいこさんからお声がけをいただいた時は、チームは大変驚きました。「サビ太郎の兄弟ならなおさら救いたい!」という熱い思いに突き動かされ、たくさんの方にインスタでも拡散していただきました。サビ太郎くんは確かに葛城さんの犬に似ているんですよね。ですが、つやつやした毛並みや目の輝き、全身から醸し出されている「僕、愛されています。」とでもいうような多幸感は、「大勢の中の一人」ではなく、「少ない数の大切な1匹」として愛情を注がれている犬ならではのものですし、葛城さんの家の犬達に与えてあげたい未来の姿だと思います。ところで、えいこさんが葛城家に訪れたのにはもう一つの大きな理由がありました。えいこさんのお客様で保護犬の里親を希望されている方がいらっしゃるのです。その方のために引き取れそうな子を見極め、引き取りたいというのが今回の目的でした。チームにとってはこれ以上ないほどの嬉しいお知らせです。もっとも、えいこさんが葛城さんにあうのはこの日が初めてということもあり、葛城さんに気持ちの整理をするお時間を持っていただきたいというえいこさんのご意向で、今回は下見だけをすることになりました。引き出す候補の犬達の情報を集めるえいこさん異なるグループの犬にじっくりと向き合い、観察をされたえいこさん。葛城さんから受け取ったリストと犬達を見比べながら、「病気の子が多いですね。」とごもっともなご指摘。その一方で、「ここの子達は攻撃性がある子がいませんね。譲渡できる子がたくさんいますよ。」という、とても嬉しいご感想もいただきました。この日の情報と写真を元に、里親に関心をもたれているお客様に詳細を報告されるということでした。今日も人間大好き!ライン。しっぽふりふり、ご機嫌です。長崎市内から佐世保市まで片道2時間の道のりもいとわず、駆けつけてくださったえいこさんにチーム一同、心から感謝いたします。たくさんのお土産(ドッグケア用品)もどうもありがとうございました。*ドッキャイスタオーナーえいこさん(インスタグラム: @dogcatista)*初譲渡のあかつきには、支援者の皆さんと打ち上げ花火をあげたい–––そんな心境のチームなのでした。2021年10月3日Team Katsuragi
野生犬 の付いた活動報告
外トレーニング2回目。前回、あんなに怖がって地面に固まっていたUKに驚きの変化が現れました。立ち上がりました!リードをつけて歩きました!Sさんの手から餌を食べました!たった2回目にしてこの進化。UKはまだ2歳。若さゆえの柔軟性なのでしょうか?チーム一同、じーんと感激です。ラインにも変化がありました。この日はまたSさんが今年来ることができる最後の日ということで、外トレーニングを引き継いでもらおうとボランティアさん2人に来ていただいたのですが、ラインはそのうちの一人、チームの友人Kさんの旦那さんにべったりに。Kさんの旦那さんになでられてご機嫌のライン見てください、この気持ち良さそうな顔!「人慣れプロジェクト」が始まったのはつい最近のことなのに、ラインのこの人慣れっぷりは群を抜いてすごく感じます、というか、もう慣れてますよね。人間大好きっ子ですよね?一方、旦那さんのラインの感想は一言、「毛が硬い。イノシシみたい。」でした。ユーモアたっぷりなコメントにチームは吹き出してしまいました。「毛質」についてですが、偶然にもこの日来てくださったFさんが、葛城家の犬にブラシをプレゼントしてくださったのです。次回のラインの毛並みの変化に乞うご期待ですね!「この子たちならいける。この子たちから出そう」と決断したトレーナーSさんの目利き力の正確さには本当に脱帽です。一方、Sさんはこうもおっしゃっていました。「ラインやUKがこんなに早く慣れてきたのは、葛城さんから体罰等のマイナスな経験を一切受けてないから」だと。残りの犬たちも葛城さん以外の人間に接したことがないので、マイナスな体験をして来なかったのであれば、どの子も人に慣れる素養があるということになります。未来に希望が広がりました。昨日は、ビター君もお外デビューを果たしました。ビター、5歳、雄。去勢済み(ラインに似てますね)家の中ではとってもフレンドリーなビター君ですが、初めてみる外の景色に完全に固まってしまいました。先週のUKみたいですね。ですが、今回UKが飛躍的な進歩を遂げたように、ビターも次回は大きく変わる可能性があります。大事なのはとにかく続けることのようです。残念ながらSさんはもうしばらくの間、来てくださることができません。Sさんによって犬たちに開かれた外の世界への扉を再び閉ざしたくはありません。毎日5分でいいので、犬たちを外に出してあげることができれば——前回、Sさんから引き継ぎのアドバイスを受けた葛城さんですが、毎日の犬の世話で手一杯で外に犬を連れて行くことまで手が回らないようです。支援者の皆様、もしご近所に住んでいらっしゃる方で、犬たちを外に出すお手伝いをしてくださる方がいらっしゃれば、下記メールアドレスまで是非ご連絡ください。どうぞよろしくお願いいたします。eメール: teamkatsuragi2021@gmail.com昨日はお忙しい中、ボランティアとして来てくださったKさんご夫妻、Fさん、どうもありがとうございました。今後も是非よろしくお願いいたします。そしてSさん、あなたがいなければ犬達の外への扉は開かれませんでした。深い敬意と感謝をもって、今後のご活躍をお祈り申し上げます。願わくばまた、犬たちに会いに来てくださいね♪2021年9月30日Team Katsuragi
葛城家の犬たちはこのところ「はじめて」をたくさん経験しています。はじめてみる人間、はじめて聴く人間の声。今週はそんな犬たちのはじめてに「首輪」と「リード」が加わりました。今日もドッグトレーナーSさんの詳細レポートと写真をもとに報告させていたします。この日、首輪とリードをつけてお外デビューを果たしたのは、Sさんが「とにかく性格がいい!」と絶賛した、UKとラインでした。UKは2歳。生まれてから2年間、これまで見てきた景色は、葛城さんの家の壁と天井と廊下と、大勢の仲間たちだけでした。「一人では61頭の世話だけで手が回らない。みんなを外に出せないならフェアじゃないから」という気持ちから葛城さんはこれまで家の犬を外に出していなかったそうです。屋内では出会って3回目でSさんの手を舐めるくらいに人懐っこいUKですが、ご覧のようにはじめてづくしの体験に完全に圧倒されたのか硬直状態になりました。地面に固まるUK。2歳、14kg強。一方、家では仲良しグループのリーダー的存在のライン。ラインがいいと言えば周りもいいかも、と思う。今でいうインフルエンサーのような存在ですね。Sさんに会って2回目でこの笑顔。名前は額の線(ライン)から来ている?そんなラインですら見慣れぬ光景、音、匂いに最初は怖気付きました。しっぽもこの通り下がっています。ただ、しばらくすると生来の好奇心が勝って来ました。土の匂いをクンクンかぎまわり、動き回り、やがて尻尾も上がり、ついに——この笑顔になりました!楽しい、楽しい、楽しい♫そんな笑顔で動き回るライン。もっとも、まだ首輪とリードに慣れたわけではありません。Sさんが試しにわざと少し引っ張ったら嫌がってぐるぐると回転していました。それでもこの日の体験で、ラインとUKが里親探しの道程において、大きな前進を遂げたことに変わりはありません。現在でもお店を一人で切り盛りされ、ドッグトレーナーの道を突き進んでおられるSさんですが、10月からさらなる高みを目指して学業に専念されるため、今月29日を最後にしばらく来ることができません・・・ですがSさんは今後のために道筋をつけてくださいました。「今日みたいに2頭ずつでいいから、首輪とリードをつけて外に出してください。」と葛城さんにお伝えしたのです。以前から「61頭全員を外で遊ばせるなんて無理だ」と固く思い込んでいた葛城さんに「構えなくていい。こうやればいいんですよ。」と示したこと。抱えきれない数の犬達の世話で忙殺される毎日の中でも「この方法ならできるかもしれない」と葛城さんが思うこと。そして実践すること。これで犬達の未来がより良い方向に変わるはずです。Sさんの報告によると、UKはバベシア症です。山から来た子でまだ若い他の2頭もまたバベシア症だったことが発覚したので、おそらくは山で罹患したのでしょう。バベシア症については、とある団体の方から「フィラリアより心配」と聞いた直後だったこともあり、チームは言葉を失いました。里親に出すのはおそらく無理だろうから自分が最後まで看取ると葛城さんは言ったそうです。でもUKの人懐っこさ、生来の性格の良さを見抜いたSさんは「この子は本当に性格がいい。病気でもこの子を好きで大事にしたいと思ってくれる里親さんと出会えれば幸せになれる子です。」と葛城さんを説得してくださいました。UK、2歳。去年、バベシア症のため3ヶ月の投薬。去勢避妊手術は先週も行われました。トラピーとピータンという雌2匹(いずれも5歳)です。トラピーは、施術時に子宮蓄膿症だったことがわかりました。施術によって命を救うことができたのです。施術後2日目のトラピー5歳。この通り、元気です!クラファンも残すところあと2週間を切りました。クラファン上のご支援もさることながら、インスタを通じて、または直接、続々と餌のご支援が集まってきています。餌の継続支援をオファーしてくださる方も多く、感激しております。葛城さんが一番心配されている餌代が浮くことによって、いただいたクラファン資金を課題が山積みの医療費に回すことができます。ご支援者の皆様、心より感謝を申し上げます。2021年9月25日Team Katsuragi「⇧Sさんから性格が非常に良い」とお墨付きをいただいた犬たち(ヒッピー、フォックス、トラピー。撮影、編集 by Sさん)⇧佐賀県のM様から届いたたくさんの餌のご支援。他にもたくさん物資のご支援をいただいております。どうもありがとうございます!
ついにこの日がやってきました。諫早市の民家でドッグトレーニングをされているSさんが葛城さんの犬達に会いにきてくださったのです。じっくりと犬達の様子を観察し、記録をとり、飼い主としての葛城さんに寄り添った会話をされ、葛城さんもすっかり心を開かれた様子でした。一つチームが気づいたのは、犬達が以前より吠えなくなっていることです。これは、葛城さん以外の人間に徐々に慣れてきていると受け取ってもいいのかもしれません。そもそも、葛城さんに慣れている、ということは、人間に慣れる可能性があるという風にも考えることができます。Sさんも、「何匹か人慣れできそうな子達がいる」とおっしゃっていました。「焦らずゆっくり人慣れさせていきましょう。」と。Sさんは今後もお時間のある時にできる限りお手伝いをしていただけるということでした。お忙しい中、はるばる犬達に会いにきてくださってどうもありがとうございました!また次回をおまちしております。 * * * * *ご支援の輪は勢いを増しております。以前ドッグフードをくださったY様からなんと最新式の壁掛け扇風機3台と、トッピング用の山のような缶詰をいただきました。さらにY様のお友達のN様からもありがたいドッグフードが届きました。皆様、本当にどうもありがとうございました! * * * * *犬達の今後について取り組まなければいけない課題が日々、増えてきています。目指す頂は高く、到達するにはかなり険しい道のりです。本当に可能なのか?とチームで悩むこともあります。クラファン以前、私たちは犬の保護活動に関わったことはなく、ただ、友人である葛城さんの苦境を救うためにクラファンを立ち上げました。つまり、まったくの保護活動初心者でした。犬達を救いたいという思いは強くあれど、犬に関する知識が浅かったため、危なっかしく見える部分もあるかと思います。犬を深く知り、深く愛するご支援者の皆様から、ご心配の声や、お叱りの声をたくさんいただいております。大変にありがたいです。迷いが生じた時に、次に進むべき道を示していただき、本当にどうもありがとうございます。歩みは遅くとも少しずつでも確実に前進していきますので、どうか引き続きのご声援をどうぞよろしくお願いいたします。2021年9月5日Team Katsuragi
9月に始まる去勢避妊手術のために、このところ葛城さんは山に行くたびに犬を捕まえるようにしています。山の犬は全くの野生犬と化していますので、葛城さんを味方と認識こそすれ、近づいてはきません。最近では葛城さんの手から餌を食べるまでになったものの、それ以上は近寄らせません。ですので1回につき1匹連れて帰るのがやっとのようです。それでも山から連れて帰った子たちは合計3匹になりました。3匹のうち1匹に重度の皮膚病が見つかったため、病院で3泊し、今日退院しました。なぜこのタイミングで山の犬を家に連れてくるのかというと、去勢手術後、家で安静にさせるために、まずは家という別環境に慣れてほしいからだそうです。ところで山にはヒッピーという雌犬がいるのですが、この雌犬がかなりエッジが効いたキャラクターのようです。近寄らせない。触らせない。心を許さない。彼女に避妊手術を行わない限りは「これ以上犬を増やさない」という目的を果たすのが難しいのだということにチームは気づいてしまいました。最初から全てうまく行くはずがないことはわかっていましたが、やはり、乗り越えるべき山がいろいろありますね。ご支援者の皆さま、何かいいアイデアがあればご助言くださいませ。どうぞよろしくお願いいたします。 * * * * * * * * * * * *一方、日曜日にはまたもや嬉しい出来事がありました。佐世保在住のFさんがご夫婦で葛城家の犬たちを訪ねに来てくださったのです。葛城さん以外の人間が家に来るというのは、犬たちにとっては大事件です。てんやわんやの大騒ぎ!家中の犬たちが一斉にほえたている中で、葛城さんはまずは犬たちを紹介して、一同は老犬クライ(16歳)の所に向かいました。旦那さんはクライを長い間撫でてくださったのだとか。犬たちの未来のために大きな一歩をくださったFさんご夫婦に心より感謝いたします。葛城さん以外の人間を警戒する犬たちから、人間に慣れている犬へ。そしていつか、特別な1匹として家族に迎えられる犬へ———道のりは遠いかもしれませんが、諦めずに少しずつでもそのゴールに近づけていけたら。2020年8月31日TeamKatsuragiドッグフードのご支援⇧ Fさん、どうもありがとうございました!