2021/08/24 06:00
『公害スタディーズ;悶え、哀しみ、闘い、語りつぐ』の編集委員8名のメッセージを順に掲載します。
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「公害」は、多くの教科書に載っています。学校で教員をしていると、ふれる機会も多いです。ただ、教科書だけでは、遠い昔のことのようにも感じてしまいます。「四大公害病訴訟」の表のように。
でも、今も「公害」は終わっていません。現在も苦しんでいる人びとがいます。知られていない「公害」もあります。世界中の環境汚染とも、どこかでつながっています。つまり、現在進行形のものだと思います。
そして、意外な面もたくさんあります。「苦難の歴史」や「高度成長の影」だけでは片づけられない、「公害」を生きた人びとの力強さや、現在に投げかける問いかけも感じられます。
そんな、新しい「公害」の姿を、この本は気づかせてくれるのではないか、と思います。「公害」と「今」とをつなぐこの本が出版されることは、地球環境問題の時代における、重要な歴史実践になると感じています。