東日本大震災から復興に向けて地域と共に歩み続ける復興浜団~
大津波が沿岸地域一帯を覆いつくしたあの日、ここ南相馬でも甚大な被害をもたらしました。そこから巻き起こった原子力事故。突然に、今後も続くはずだった当たり前の日常、一人一人が昨日まで築いた暮らしが一変し、2重の被災地となったのです。残され家族の安全や生活を確保しながら、混沌の中で自らが出来る事をしなくては、復興浜団は、南相馬市沿岸の消防団が震災を経て団結した仲間です。様々な思いをお持ちでしょうが、ここで改めて紹介させていただおります。
生活の再建と共に、先人たちが残した農地、代々と受け継がれた農地をどうする....
折しも、この地で、油には放射性物質(セシウム)が混入しないを着眼点とした油脂作物が注目されたことから、田畑をよみがえらすために相応しい作物は菜種がいい....
それから11年目を迎えた現在の南相馬では、菜種が地域の特色ある産物の一つとなって故郷おこしを支えてくれます。収穫した菜種を油とすることで生活の糧とするのみならず、今年5月も、開花する菜の花が一面に広がり、黄色の絨毯を織りなしました。その花を愛でることができる景観は、憩いの場となり、観光で訪問される方に好まれる場所を提供し、復興の過程にある南相馬に彩を添えています。
そんな地域と一緒に、復興浜団は自らがその圃場を手掛け、訪れる人を笑顔にする「菜の花迷路」で迎えてくれます。子供と大人が一緒になり楽しい一時を過ごせる菜の花迷路は、震災以前の楽しかった日々を顧みて、再びこの地に笑顔を咲かせたい思いが沢山つめ込まれています。移動への配慮が必要となった今年は、コロナウィルス感染症の拡散予防の観点から、南相馬市、福島県内で伸び伸びと過ごせる場所として案内し、咲き誇る菜の花に触れていただきました。
2013年から継続される「菜の花迷路」をご紹介
2017年の様子
2021年の様子
2019年に仲間がそろう種まきの風景
そんな仲間が、南相馬市の萱浜地区で恒例となった「追悼復興花火」の実施を支え、忘れることのない震災、その鎮魂と追悼の願いを、地域の人たちの思いを詰め込んで、自らが資金作りに挑んでいます。ここに至るまで、故郷を再び笑い声のあふれる場所としたい思いを、一緒に支えて下さった方々に感謝を込め、継続実施に力を尽くします。
2018年の菜の花迷路より
2021年8月11日に実施された「追悼復興花火」
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