はじめに
初めまして。丹後バルの関 奈央弥と 杉本 健治です。
私たち丹後バルは「つくる人と食べる人の距離を近づける」というMissionを掲げ、缶詰を中心とした加工食品の開発や、丹後の生産者を訪ねるツアーの企画といった事業に取り組んでおります。
私たちが活動をしている丹後地域は京都府北部に位置し、最近では「海の京都」とも呼ばれています。
海だけでなく、山、川といった自然も非常に豊かな丹後では、その多様な自然環境を生かし、漁師さんや農家さん、酪農家の方や酒蔵の方等、様々な食のスペシャリストの方々が素晴らしい食材を日々生産されています。
丹後地域の食材生産には『少量多品種生産』という特徴があります。
物量は豊富ではない分、『美味しさ』や『鮮度』『栄養価』など質にこだわった食材生産に取り組まれる生産者さんが多数いらっしゃる地域です。
また、身近にある生産現場を訪れると、生産者さんの様々なこだわりや熱い想いに触れることが出来ます。
丹後バルは、この食材の生産現場にある、生産者さんのこだわりや思いを届けるために、丹後バルというイベントや缶詰の商品開発に取り組んで来ました。
今回新たな試みとして、地域の食資源に学ぶ、食の学校「Food Campus Tango」をスタートさせたいと思っています。
このプログラムを通じ、地域の食を生かした新たなサービスが生まれていくお手伝いができればと思っております。
ぜひ皆さんのお力をお貸しください!
Food Campus Tangoとは
教室は、丹後の海、山、畑などの多様なフィールド。
先生は、生産者さんや料理人さん等、丹後の食環境を活かして活躍をするプロフェッショナルの方々。
Food Campus Tangoは食の現場や生産者の皆さんから学びを得て、食のサービスや食を取り巻く環境への取り組みを考え実践していく食の学校です。
私たちは、丹後地域の食環境だからこそ得られる食の学びがあると考えております。
今回は、Food Campus Tangoの一つ目のプログラムとして、4ヶ月にわたり、地域の食資源を活かしたプロダクト(加工品)づくりを一から考え、実践する「地域とつくる食品開発プログラム」を届けたいと考えています!
このプログラムを届けたい人
『自分が関わる地域の食資源を活かし、加工食品の商品開発に取り組みたい』
『地域の食を活かしたビジネスを新たに始めたい』
『副業的に、自分で新しいチャレンジを取り組みたい』
『自分が関わる地域の魅力を、食を通して伝えていきたい』
などなど、地域の食資源を活かし、新たな方法で地域の魅力を伝え、事業を作って活動をしていきたい方々にこのプログラムを届けていきたいと思っています。
ほんの4~5年前、私たちは地域と関わりを持ち始め、『地域の食資源を活かして、自分たちに出来ることは何なのか』ということを考え始めました。
その中で、地域において『食品加工』という技術を用い食材に新たな付加価値をつけたり、日持ちがするようにしたりすることで、地域にある魅力的な食材を更に活かして、新たな切り口で届けていくことが出来るという可能性に気付きました。
関は、地域に出来た加工場の方と連携をとり、加工場を持たずに加工を行う体制で缶詰商品を中心とした商品開発に取り組みはじめました。
杉本も、地域の加工場と連携し、商品開発に取り組み始め、現在は自身の加工場も持ちながら、商品開発及び製造に取り組んでいます。
このプログラムでは、私たちのこれまでの商品開発経験を基にした講義に加え、丹後地域の生産者の方々及び、加工場の方々の現場の訪問を通して、商品開発を一から考え実践していきます!
地域の食資源を活かしたチャレンジを行いたい皆様、丹後の食を通して商品開発を学んでみませんか?
【地域とつくる食品開発プログラムスケジュール】
現地ツアー、オンラインでの授業、現場での実践を組み合わせ約4ヶ月のプログラムを実施いたします。
◯実施期間 2021年12月〜2022年3月
<12月>
(1)イントロダクション・開校式(オンライン)
(2)現地ツアー①(丹後)
*1日かけて、午前・午後で2箇所生産現場の視察に行きます。
(3)缶詰開発講座①(オンライン)
※それぞれ別日で開催予定
<1月>
(4)現地ツアー②(現地)
*1日かけて、午前・午後で2箇所生産現場の視察に行きます。
(5)缶詰開発講座②(オンライン)
*オンライン講座の所要時間は2~3時間です。
※それぞれ別日で開催予定
<2月>
(6)考案商品検討会(オンライン)
(7)缶詰製造実習(現地)
*リフレかやの里にて考案した商品の試作を行っていただきます。
<3月>
(8)考案商品発表プレゼン・試食会(現地orオンライン)
プロジェクトを立ち上げた背景(Food Campus Tangoを始めたい理由)
私は、元々東京都の小学校で栄養士として子どもたちへの食育に関わっていました。
小学生への食育に携わる中で、
『スーパーでただ野菜を買うだけでは分からない、生産に携わる生産者さんの食材生産のこだわりや自然環境についての話を伝える事の価値』に気づき、
『当たり前の知識を伝えるだけではダメ』『行動変容に繋がる食育を行うことが必要』と考えるようになりました。
この事に気付いてから、元々地元であった丹後の生産現場に通うようになり、様々な生産者さんと会い、一緒に作業を行いながら話を伺うようになりました。
農家さんや漁師さん、料理人さんや酒蔵の方など、食に携わる様々な方とお会いする中で、様々な角度から『食』を捉え、『食』の本質について考えを巡らせる事ができるようになりました。
最近では食についての情報が溢れ、かつ年々新しい食品が増えて食の選択肢が増える分、食について考えていかなければいけない事が日増しに増えています。
そんな中、様々な食のスペシャリストの方とお話をする中で、違う分野の方が同じことをおっしゃっている場面に多々遭遇してきました。
この経験より、食の本質や、本当に大切にしていかなければいけないことについて、自分なりの理解を深めることができました。
私は、『丹後地域という狭いエリアの中に、食の多様性があるからこそ、様々な角度から食の本質を学ぶことができる』と考えています。
まずは、商品開発をひとつの切り口に、丹後の食の多様性から食の本質を学べる環境を作っていきたい。
そしてゆくゆくは間口を広げ、様々な切り口から、様々な世代に向けて、丹後の食環境を活かした食育に取り組んでいきたい。
こんな思いを持ってプロジェクトに取り組んでいます。
これまでの活動
私たち丹後バルは「つくる人と食べる人の距離を近づける」という想いのもと、食に関する様々な取り組みを行なってきました。
丹後の生産者さんのこだわりの食材を、プロの料理人の手で料理してもらい、参加者の皆さんと楽しむ「丹後バル」や丹後地域の生産者さんのもとを訪ね、生産者のこだわり、とれたての食材の味、その土地の匂いや雰囲気など食のバックグラウンドを知るツアー「LOCAL FOOD TOUR」、丹後の食のプロ達の話から食についての理解を深めるオンラインイベント「シェア食」などです。
丹後バルの取材記事はこちら
また加工食品の開発に関しては、「よさのうみ福祉会 リフレ農産加工所」と連携し、丹後地域の生産者さんや料理人の方と現在まで10種類以上の缶詰の開発をしています。
これまでに開発した商品はオンラインストアで販売しております。
今年の6月には京都信用金庫QUESTION(京都市)にて、丹後の食を様々な切り口で楽しめる分散型FES「丹後FES」の出店者コーディネートなどをさせていただきました。
資金の使い道と今後のスケジュール
みなさんからご支援いただいた資金は、今年度開講する食品開発コースの経費に当てさせていただきます。
総額100万円
・プログラム経費(参加者食事代、施設利用料など) 450,000円
・講師謝礼 150,000円
・缶詰製造費(食品開発コース) 150,000円
・リターン費用 100,000円
・ロゴ制作 50,000円
・BOOSTER手数料 100,000円+税
今回のクラウドファンディング では上記の経費100万円のうち、まず50万円をみなさんにご支援いただきたいと思っております。
リターンのご紹介
※写真はイメージとなります。
○お礼の手紙
ご支援への感謝の気持ちを込めたお礼の文章と丹後の生産者情報を掲載したお手紙を送らせていただきます。
②オンラインツアー参加権
Food Campus Tangoの現地ツアーをライブで配信し、オンラインで参加できます。ご支援いただいた方限定で現地ツアーの動画をYoutubeにて公開いたしますので、当日参加できなかった方もご覧いただけます。動画のURLは後ほどメールにてご連絡いたします。
③丹後バル缶詰3種
生産者の方とともに作り上げた丹後バルこだわりの缶詰をお送りします。
【久美浜湾牡蠣のアヒージョ】
京都丹後の久美浜湾で養殖された大粒の牡蠣を使用しています。塩分濃度が低い久美浜湾で育つ牡蠣は、あっさりとした女性的な味わいが特徴です。その素材を活かし、オリーブオイルとニンニクがきいたシンプルなアヒージョの缶詰にしました。
生産地:久美浜湾
生産者:Kumihama Oyster Farmers
原材料名:牡蠣(京都府久美浜湾産)、オリーブ油、にんにく(国産)、塩、赤唐辛子、ローズマリー
内容量:85g
栄養成分(1個あたり):熱量196kcal, たんぱく質6.0g, 脂質15.4g, 炭水化物4.7g, 食塩相当量1.78g
【宮津湾タコのアヒージョ】
日本三景の一つ「天橋立」がある宮津湾。様々な魚介が育つこの豊かな海で、蟹やエビを食べて育った蛸を美味しいアヒージョに仕上げました。熱く美食を追求する漁師 本藤靖さんが贈る、こだわりの一品です。「美味しい餌を食べる蛸が美味しくないわけがない!」宮津湾を知り尽くした本藤さんの蛸をぜひ一度食べてみてください。
生産地:宮津湾
生産者:本藤靖
原材料名:タコ(京都府宮津湾産)、オリーブ油、にんにく(国産)、塩、赤唐辛子
内容量:85g
栄養成分(1個あたり):熱量205kcal, たんぱく質14.9g, 脂質15.1g, 炭水化物0.7g, 食塩相当量0.79g
【阿蘇海イワシのアヒージョ】
天橋立の内海に位置する阿蘇海。この阿蘇海で獲れるイワシは、昔から「金樽イワシ」と呼ばれ、地元の人に親しまれてきました。阿蘇海の若手漁師 村上さんが丁寧に水揚げをした旬の金樽イワシをトマトと一緒にアヒージョに仕上げました。
生産地:阿蘇海
生産者:村上純矢
原材料名:いわし(京都府阿蘇海産)、オリーブ油、ミニトマト(国産)、にんにく(国産)、食塩、赤唐辛子、バジル
内容量:93g
栄養成分(1個あたり):熱量257kcal, たんぱく質14.5g, 脂質21.9g, 炭水化物1.9g, 食塩相当量1.14g (推定値)
④【丹後の生産者を訪ねるオリジナルツアーコース】
1日で丹後の生産者さんを2箇所訪問するオリジナルツアーを立案させていただき、当日ツアーのアテンドをさせていただきます。
11月中に開催日程及び訪問先のお打ち合わせをさせていただきます。
<ツアー工程>
・午前:丹後の生産者さん訪問①
・お昼:ランチ
・午後:丹後の生産者さん訪問②
※備考欄にご希望の催行日程候補日を3日ご記入ください。(2021年12月〜2022年3月の期間中)
※同伴者含め、最大5名まで参加可能です。
※交通費、宿泊費、現地での食事代(ランチ代等)は含まれておりません。
※できうる限りご希望の内容でツアープランを組ませていただきますが、生産者の状況、天候などの影響により、ツアー内容についてご希望に添えない可能性もございますのでご了承ください。
⑤【Food Campus Tango 食品開発コース】
・2021年12月〜2022年3月にかけて開催予定の『Food Campus Tango 食品開発プログラム』にご参加いただくことができます。
・丹後の生産現場でのフィールドワークを経て出会った食材を活かし、商品コンセプトの立案〜試作までを行い、商品を形にしていきます。
【コンテンツ内容】
・イントロダクション・開校式(1回)
・丹後地域の生産現場のフィールドワーク(2回)
・商品開発についてのオンライン講座(3回)
・缶詰商品製造実習(1回)
・考案商品発表プレゼン・試食会(1回)
【プログラム詳細】
◯実施期間
2021年12月〜2022年3月
◯予定カリキュラム
<12月>
(1)イントロダクション・開校式(オンライン)
(2)現地ツアー①(丹後)
*1日かけて、午前・午後で2箇所生産現場の視察に行きます。
(3)缶詰開発講座①(オンライン)
※それぞれ別日で開催予定
<1月>
(4)現地ツアー②(現地)
*1日かけて、午前・午後で2箇所生産現場の視察に行きます。
(5)缶詰開発講座②(オンライン)
*オンライン講座の所要時間は2~3時間です。
※それぞれ別日で開催予定
<2月>
(6)考案商品検討会(オンライン)
*現地ツアーで訪問した生産者さんの食材を使用した缶詰商品のアイデアを考案していただきます。
(7)缶詰製造実習(現地)
*リフレかやの里にて考案した商品の試作を行っていただきます。
*参加人数が8名を超える場合は製造実習を2グループに分けて実施いたします。
*試作商品のアイデアを出していただいた中から、1グループ2種類に絞り試作を行なっていただきます。
*製造実習には、試作費用及び試作用原材料費を含みます。
<3月>
(8)考案商品発表プレゼン・試食会(現地orオンライン)
*皆様に考案いただいた商品を発表していただき、試食会を行います。
<その他>
・現地までの移動及び、現地ツアー中の移動については基本的にご自身で移動を行っていただきますよう、ご協力をお願いいたします。
・新型コロナウイルスの感染状況や天候などを考慮して、プログラムの実施形態を変更させていただく場合がございます。
⑥【あなたの思いを形に!オリジナル缶詰開発コース】
あなたの考えるオリジナル缶詰を150缶製造できるプランです。缶詰開発のノウハウを持つ丹後バルと相談しながら開発を進められます。
試作3回、150缶分の製造、検査、パッケージデザイン・製作費(パッケージは丹後バル指定の規格から選定)が含まれます。
<商品開発の流れ>
①事前面談
まずは面談を元に、商品開発を行う商品を方向性を決定いたします。
事前面談の所要時間は1時間半程度です。
②試作工程
面談を元に、商品の試作を2〜3回行い、製造を行う商品を決定いたします。
試作後は、試作品を郵送させていただき、オンラインにて味見会及び打ち合わせを実施いたします。
*商品の試作日程は、加工場の空き状況に合わせてご相談させていただきます。
*味見は、商品の味が馴染むのを待つため、商品試作より2週間経過した後に行います。
*試作は最大3回まで実施する事ができます。
③製造工程
試作で商品の方向性が固まりましたら、製造を行います。
製造個数は150個です。
希望される方は、追加製造をさせていただくことも可能です。(別途加工賃がかかります。)
④パッケージデザイン打ち合わせ
パッケージデザインの打ち合わせをさせていただき、商品のパッケージを作成いたします。
*ご自身でデザインをしていただく事も可能です。
*デザイン作成の流れは以下の通りです。
<デザイン作成流れ>
デザイン打ち合わせ→デザイン初版提出→第一デザイン初版確認→デザイン再販提出→デザイン再販確認→デザイン最終版提出→デザイン確定・印刷発注
⑤納品
製造後、出荷用の検査が終了次第、商品を納品させていただきます。
<予定スケジュール>
11月:事前面談・試作1回目
12月:試作2回目
1月:試作3回目・商品製造・デザイン打ち合わせ
2月〜3月:商品完成
*上記スケジュールは予定です。商品開発の状況に応じて、製造スケジュールが前後することがございます。
最後に
皆様と一緒にスタートをきるFood Campus Tangoを通して、一人でも多くの方に、『自分や家族の健康』や『地球環境』『地域社会』それぞれを、日々の食生活を通して少しでも良くしていくようなヒントを得ていきたいと考えております。
Food Campus Tangoを通し、世の中をより良くしていく、そんな大きなビジョンを描いて皆様とプロジェクトにチャレンジしていければと考えております!
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
■特定商取引法に関する記載
●販売事業者名:合同会社tangobar
●代表社員:関 奈央弥
●住所:〒627-0053 京都府京丹後市峰山町鱒留1648番地
●電話番号:請求があり次第提供致しますので、必要な方はメッセージ機能にてご連絡ください。
●送料:送料込み
●対価以外に必要な費用:プロジェクトページ、リターンに記載のとおり。
●その他記載事項:プロジェクトページ、リターン記載欄、共通記載欄(https://camp-fire.jp/legal)をご確認ください。
最新の活動報告
もっと見るFOOD CAMPUS TANGO実施レポート
2022/07/14 23:12皆様からご支援いただき実現した「FOOD CAMPUS TANGO」。その第1期プログラムが終了しましたのでこちらでその様子をご報告させていただきます。改めて、多くのご支援ありがとうございました。コロナ禍のため、当初予定しておりました日程・内容から一部変更しましたが、目標としていた缶詰の完成も無事実現しました。【実際に実施したカリキュラム】<2021年12月>(1)イントロダクション・開校式(オンライン)(2)缶詰開発講座①(オンライン) <2022年1月>(3)生産現場フィールドワーク(現地)(4)缶詰開発講座②(オンライン) <2月>(5)考案商品検討会(オンライン)(6)缶詰試作 ※コロナ禍のため受講生の参加はなし<3月>(7)試食会(オンライン)<4月>(8)商品発表会@シェア食 (オンライン)1.イントロダクション・開校式(オンライン)まずはイントロダクションということで、お互いの自己紹介や受講生の方のヒアリングを行いました。なぜこのプログラムに参加したのか、作りたい商品のイメージなどを聞いていきます。記念すべき第1期の受講生になっていただいたのは藤本さん。tangobarのメンバーもよく知っており、クラウドファンディングにてプログラムの参加権購入という形でご支援いただきました。藤本さんは京都、丹後、福岡、そして地元の広島など多くの地域を活動拠点としながら、移住支援など地域と人を結びつけるお仕事をされています。活動拠点としている各地域を、食という面でもつなぎ、より活動の幅を広げていきたいという思いで今回参加していただきました。当初、藤本さんが作ろうとしていた缶詰のイメージがこちらです。・食材のコラボを通して、地域間を結びつけたい・地元広島の保命酒の使いたい・ちゃんと美味しい缶詰を作りたい・食べた人が地域に興味を持つような缶詰を作りたいこの後、プログラムを通してこのイメージがどう具現化されていったのでしょうか。プログラムを追っていきながら見ていきたいと思います。2.生産現場フィールドワーク生産現場を訪ね生産者の方と直接お話しすることで、生産現場での課題、加工食材の見つけ方などを学びます。また異なる業種の生産現場を訪ねることで、地域の生産現場の多様性を感じてもらうことも意図しています。今回は2日間かけてこちらの4人の生産者の方を訪ねました。・久美浜カキ漁師 豊島さん(漁業)・ミルク工房そら 平林さん(酪農)・てんとうむしばたけ 梅本さん(農業)・日本海牧場 前田さん(畜産)①久美浜カキ漁師 豊島さん(漁業)最初に訪ねたのは久美浜湾で牡蠣やトリガイを養殖している豊島敦史さん。「久美浜湾の牡蠣養殖を後世まで残したい」という想いのもと、新しい手法の養殖に挑戦したり、海外の企業との連携も模索するチャレンジングな漁師さんです。豊島さんの所では実際に海に出て、牡蠣を養殖するイカダを見学したり、久美浜の環境の現状を知るため浅瀬の見学などをさせていただきました。久美浜湾は塩分濃度が低いので、塩味が抑えられ本来の旨みが感じられやすい牡蠣に育つそう。その味を求めて毎年注文をいただくお客さんもいらっしゃいます。一方で、温暖化による牡蠣の生育時期のズレや後継者不足などといった今抱えている課題のお話もしていただきました。②ミルク工房そら 平林さん(酪農)次に訪ねたのは、同じ久美浜にあるミルク工房そらの平林学さん。ここでは牧場と同じ敷地にレストランやショップがあり、こちらの牛乳で作ったジェラートや、チーズをのせたピザを楽しむことができます。またこちらで育てている牛も、一般的なホルスタインではなくジャージーという珍しい種類の牛。ジャージー牛から搾られた牛乳はとても濃厚な味わいが特徴です。ミルク工房そらさんではジャージー牛の牛舎を案内していただき、搾乳の説明などをしていただきました。その後は、モッツァレラチーズ作りの体験。固まった牛乳を練っていきながら作っていきます。できたモッツァレラチーズはフレッシュながらも、濃厚なミルクを感じる味わいで非常に美味しかったです。平林さんによると、こういったチーズ作りなどの体験も今後増やしていき、牛乳の楽しみ方や酪農のかっこよさを伝えていきたいとのことでした。③てんとうむしばたけ 梅本さん(農業)2日目は朝からオーガニック野菜をつくる梅本さんの畑へ。こちらのてんとうむしばたけでは、年間約150種類の野菜をすべて有機栽培されています。多くの人が健康でいられるように「オーガニックスタンダード」を掲げる梅本さんのもとには、有機農業を志す若手の研修生が全国から集まっています。てんとうむしばたけさんではまず収穫のお手伝いをさせていただきました。研修生の方と野菜の旬や美味しい食べ方などお聞きしながら、野菜を一つ一つ手作業で収穫していきます。その後は堆肥場で梅本さんの土づくりの話をお聞きしました。ここでは近隣の山や川から落ち葉や枯草などを集めて腐らせ、一から土を作っています。市販の肥料などを使わないのは、野菜を自然に近い状態で育てるため。肥料などを使うと本来の自然より過剰な栄養となってしまい、野菜がたくましく育たないとのことでした。また一から作った土には微生物が多く含まれていて、その微生物たちが野菜と共存しながら生育を助けてくれたりするそうです。自然の摂理に沿って行う農業の面白さを感じました。④日本海牧場 前田さん(畜産)最後に訪れたのは日本海牧場さん。ここでは赤身肉の旨味が濃い、京都生まれ京都育ちの「京たんくろ和牛」を飼育されています。自然の中で循環した安全で安心できる「食」を届けたいという思いから、母牛を放牧し、飼料の5割以上を地元の飼料米や醤油粕を使うなど牛が健康で安心して無理なく育っていけるような飼育方法を実践されています。まずは「うちの肉を食べてみて」ということで、日本海牧場さんの運営するレストラン「山と海」にて牛肉のフルコースを味わわせていただきました。その後は牛を飼育している牛舎に向かい、担当の前田さんから牛の流通や自家配合の飼料についてお話をお聞きしました。特に飼料については、使用している牧草などが急に値上がりし、牛が売れても利益を出すのが難しくなっているとのこと。そのため、牧草の自給や新たな加工品の開発など、より自社の牛肉の価値を高めていく取り組みをしていかなければならないとおっしゃっていました。<フィールドワークを通じての藤本さんの感想>「実際に生産者の方の日常に触れたり、食材を作って届けるというストーリーに触れられたのがすごく良かったです。今までも収穫体験などはあったんですが、あくまで食べる側としての意識だったので、今回はそこを自分で商品を作るという意識で生産者の方にお会いできたのが大きかったと思います。」3.缶詰開発講座・考案商品検討会フィールドワークの前後で、缶詰の商品特性、加工法、地域での販売方法などを学ぶ講座をオンラインで実施しました。今回は受講生が藤本さん1名だったため、上記のことを学びながら藤本さんの作りたい商品のイメージを具体化していくような内容となりました。丹後でのフィールドワークを経て、藤本さんが作りたいと思ったのは「くわい」を使った缶詰。くわいとは、ほんのりとした甘味とホクホクとした食感が特徴のイモのような食材。藤本さんの地元である広島県福山市が生産量日本一を誇っています。おせち料理の食材としては知られているのですが、正月以外ではあまり食べられていないことから、もっとくわいの美味しさを知ってほしいと缶詰の食材にすることを決めました。そしてくわいがでんぷん質が多く、うま味も強いことから、ジビエを合わせることに。ジビエは上世屋(京都府宮津市)という地域で「上世屋獣肉店」を営まれている小山さんの鹿肉を使わせていただきました。こうして商品の原型ができていきます。4. 缶詰の試作、完成へ 当初は缶詰の試作を現地にて一緒に取り組む予定をしておりましたが、新型コロナの感染が再び増え始めていた時期であったため断念。出来上がった試作品を藤本さんの元へ送り、味見などをしながら缶詰のレシピや仕様を決めていきました。そして出来上がった商品がこちら「くわいと鹿肉のレモンアヒージョ(旅するごちそう缶)」。ホクホクのくわいと旨味のある鹿肉が楽しめるアヒージョ。レモンが効いているので、アヒージョながらさっぱりと食べられます。4月には商品のお披露目も兼ねて、tangobarのオンラインイベント「シェア食」に出演いただきました。▼シェア食当日の様子はこちら▼https://www.facebook.com/tangobar.kyoto/videos/754767165906158今回食材を使わせてもらった、くわい農家の喜多村さん(広島 福山市)、猟師の小山さん(京都 宮津市)にもご出演いただき、当初描いていた「各地域の生産者さんを繋げる」というのも一つ形になったのではないでしょうか。ちなみに7月22日(金)には、藤本さんが京丹後市(京都)で今回開発した缶詰を含め、自分と関係の深い地域の商品やスポットを紹介するイベントを開催されます。気になる方はぜひ。▼ひと旅酒場 in 丹後▼https://l.facebook.com/l.php?u=https%3A%2F%2Ffb.me%2Fe%2F22aUEfjfv&h=AT3heOF7z5lQyIM5PULIeOJVRs_lBYqMg79jaw_CBx5KQW8LZUmi2X9F9DTV6NyTVYkPiwmikG51uoQuVrJV4jmbktefSCNhAh5el4GNKagNqBPTr2rRbg-TLG2ffYW3jhI_QYAIfHE5. 今後へ向けて皆さんからご支援いただき実現できたFOOD CAMPUS TANGO。コロナ禍での実施だったこともあり、自分達が思い描いたようにはできませんでしたが、なんとか目標としていた「受講生の考えた商品の完成」までたどり着くことができました。改めて御礼申し上げます。今回はtangobarとしても初めての長期プログラムであったため、一つ一つ手探りでプログラムを組み立てていきました。収支面や多人数の場合の対応など、今回実施したことで見えてきた課題もあり、今後に向けて非常に得るものが大きかった企画となりました。丹後という地域の、食の学び場としての可能性を広げていくため、私達は今後も様々な取り組みを行っていきたいと考えております。ぜひご支援いただいた皆様とも、丹後の食を通して繋がっていけたらと思っておりますので、今後もどうぞよろしくお願い致します! もっと見る
リターンの送付の遅れにつきまして
2021/12/03 10:43リターンの発送の遅れにつきましてリターンの送付が遅れている皆様、大変申し訳ございません!リターンの準備、発送においてこちらに不手際があり、現在、皆様の元に届く日程に若干遅れが生じております。ただいま梱包、発送を順次行っております。ご支援いただいた方お一人お一人に感謝の気持ちを込めてメッセージも書かせていただきました。来週中には皆様のもとに届く予定となっておりますので、もうしばらくお待ちいただければ幸いです。合同会社tangobar 関、杉本 もっと見る
クラウドファンディング多くのご支援ありがとうございました!!
2021/11/08 18:04クラウドファンディング、多くのご支援本当にありがとうございました!最終的に、\\ 684,000円(目標金額の136%) //を達成し、68人の方にご支援いただきました!ご支援の金額という点はもちろんのこと、私たちの想いに共感してくださる方々がこんなにもたくさんいらっしゃるということも本当に嬉しく、そして心強くも感じています。目標金額を超えて支援していただいた分は、より食の学校のプログラムの質をあげることに使わせていただきたいと思います。今回企画しましたFOODCAMPUS TANGO「地域とつくる食品開発プログラム」では、・地域で食材を見つけるところから商品の企画・開発をするところまで一連の流れの実践・地域で食品開発を実践する事業者の経験を踏まえた講座といった内容を提供していく予定です。フィールドワークでは丹後の多様性を生かし、農業、漁業、畜産、狩猟、酪農など様々な生産のあり方を参加者の方に体験していただきます。そんなプログラム内容も、1ヶ月先の開校を控え、現在2人で詰めております。お互いの今までの食に関わった経験を振り返りながら、事業立ち上げ当時に知っておきたかったことや苦労したことなどを講座内容に盛り込み、より実践的なものにしていこうと考えております。こちらも引き続き、プログラム参加申し込み受け付け中ですので、興味ある方がいらっしゃいましたらお気軽にお問い合わせください!クラファンのリターンについても、着々と準備しておりますのでご支援いただいた方はぜひ楽しみにしていただければと思います!合同会社tangobar一同 もっと見る
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