プロジェクトの公開から、約1週間がたちました。すでにご支援いただきました皆様、検討をされている皆様、改めまして当プロジェクトオーナーの舟崎と申します。
これから募集終了までの間、この「活動報告」の記事投稿機能を活用して『様々な立場でノロッコ号に携わっているヒト』の紹介をしていこうと思います。
ノロッコ号はその「車両」や壮大な「自然」が注目されますが、日々の運行はJR北海道の運転士や整備士はもちろん、そのほかにも様々な職種や個人の「ヒトの力」が支えています。
それぞれがそれぞれの思いを乗せて30年以上にわたり運行し続けてきた「くしろ湿原ノロッコ号」。この記事投稿が「人」の紹介を通じて、皆様が来年以降に乗車した時により楽しんでいただける一役になれればうれしいです。
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その初回となる今回は、プロジェクトオーナーの自己紹介を兼ねまして、私「舟崎」の紹介をさせていただきます。
『レストラン&コミュニティ イオマンテ』オーナーシェフ
舟崎 一馬 (ふなざき かずま)
今年で開業15年目となる小さなフレンチレストランを釧路市で営んでいます。ご縁がありまして、ノロッコ号運行シーズンには「ノロッコ号プリン」を仕込んで発車前の車両に届けることが、毎日の午前中の日課となっております。
プリンに使う牛乳は、レストランの料理に使用するものと同じ『根釧牛乳』とよばれるものを原料にしています。そのまま飲んでも美味しい牛乳ですが、私は”料理の素材”として様々なデザートやポタージュなどに好んで使っています。
午前中にひと仕事を終えてからの小休憩の際に飲む「カフェオレ」もこの牛乳を使うのですが、濃いエスプレッソとも相性が抜群です。
このエスプレッソにも負けない「ミルク感」がある牛乳を主原料にした『ノロッコプリン』をさらに濃厚に仕上げているのは、おなじ釧路地域の生クリームです。
こちらもレストランでも使用しているもので、プリンに独特のキャラメルのような甘い風味を出すのに一役買っています。
さて、ここまでずっと「プリン」と呼んでいますが、じつはこの『ノロッコ号プリン』は厳密にいうとプリンではなくイタリア地方のデザート「パンナコッタ」に近いスイーツになります。
プリンは牛乳・卵・砂糖をまぜて加熱し固めますが、パンナコッタは生クリームと砂糖をゼラチンなどで固めるレシピとなります。
(見た目が似ているので、卵の力で固めてもゼラチンの力で固めても、「プリン」と呼ばれることが多いようです。)
どちらにしても、そのおいしさを決めるために「牛乳」の品質は欠かせないもので、それに関しては根釧地方は国内最高レベルであると、料理人として自信をもってお勧めいたします。
どうして美味しい牛乳ができるのか?
私はその答えが「湿原」にあると思っています。ノロッコ号が走る釧路湿原を含め現在の根釧地域の陸地ほとんどが古くは海だったとされています。
その古き海底だった大地に牧場があり、そこで牛たちが放牧されています。太平洋から海霧が立ち込む牧草地の風景をご覧になったことがある方も多いかと思います。そういった海の恩恵を受けたミネラル豊富な牧草を牛に与えられる環境が、美味しい牛乳をつくってくれているのかもしれません。
みなさんも車窓に広がる「くしろ湿原」と「ノロッコプリン」のこんな関係性も感じながら楽しんでいただければと思います。
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さて、自分の自己紹介のつもりで書き始めたこの文章。いつの間にか「プリン」の紹介になってしまいましたが(笑)、このような感じで今後数回にわたり【ノロッコ号と私】のタイトルで更新いたしますので、お時間のある時に目を通していただけますと幸いです。