むかしから、完璧で強い主役が活躍する物語より、脇役のキャラクターが魅力的な物語に魅かれます。特にトーベ・ヨハンソンのムーミンシリーズは、登場人物がみんな不思議で変わり者で、ズボラだったり、人嫌いだったり、みんなどこか弱さや欠陥があるのに、それを包み込む優しさや、その個性を尊重し、敬意があるまなざしを持つ世界観がとても好きなんです。
そして最近、ここ厚真町も、なんだかムーミン谷の様になってきている気がしてなりません。
ハスカップで厚真町を盛り上げたいと奮闘している山口さんに、馬と一緒に暮らし、馬搬というレアな職業にチャレンジする西埜さん、厚真の産業や自然と子どもたちを繋ぎ、居場所をつくる役割を果たす放課後子ども教室を運営する上ちゃん、古民家でストイックに自家酵母のパンを作る此方の高田さん、美味しいヴィーガン料理とヨガで自然に健康になる提案をしているShijima Yoga Studio & Shijima cafeのジョンさん、東京の美容師からいちご農家へ転身した小林くん、そんな人たちを皮切りに、近年どんどん個性的なキャラクターの移住者が増え、いま若い世代のおもしろいことをやっている人が、注目するような街になっている様に思うのです。
ありがたいことに、8月から企業研修型地域おこし協力隊として働いてくれている、なつみさん(この人もめちゃくちゃ個性的でおもしろい)のつながりや、クラファンにチャレンジしたことで、来訪してくれたり、興味を持ってくれる方が増えてきました。みなさんに厚真町の魅力をお伝えするとき、景観の美しさや森の豊かさ、原木しいたけを始めジンギスカンやお米の美味しさなど、いろいろ思いつくんですが、ここの一番大きな魅力は「完璧じゃなくていい」「チャレンジする人を応援する」という懐の深さがあるところなのかなと最近思っています。
第一、私も決してオールマイティな人間ではなく、どちらかといえば足りないところの方が多いのに、そんな私でも会社を興して、なんだかんだ楽しく事業をやっていられるのは、周りに助けてくれる人がたくさんいることと、やりたいことをやればいいよという風土があるからなのかなと。
私の好きなムーミン谷の様になっていく厚真町で、たのしく暮らしながら、たのしいたけを育てるなんて、なんて幸せなのかしらと、すっかりムーミンママの気分になっています。
さて最後に、この人を忘れてはいけません。本当にムーミン谷に迷い込んだような森の中で、リスや猫と暮らしながら美味しいクッキーやケーキを焼くmomo cafeの未来ちゃん。これで、厚真町=ムーミン谷というの私の説は立証されましたね。