報告か遅れましたが、11/17(水)に郷土の歴史と文化を守る会の会員3名で京都府庁の文化財保護課に行って来ました。
会員でもあるこの3名は浦嶋神社奉賛会の会長、庶務、会計の三役でもある事からこの3名で行って来ました。
訪問した目的は、過日認定して頂いた補助事業、『地域交響プロジェクト』に関しての件です。
この事業で現在制作中の浦嶋絵巻の絵解きDVD制作事業と並行し、年明けに「浦嶋絵巻の絵解き」をテーマにした講演会開催を計画に挙げています。
この講演内容や講演者の相談、依頼をお願いし、より充実した事業にする為の教示を受けて来ました。
我々この事業を進めていく会にとって、浦嶋絵巻の絵解きを通し、地域の歴史と文化への更なる理解を深め、神社や地域に現存する文化財の存在とそれを保護する重要性を地域住民で共有、継承していく事は使命でもあると考えています。
それらは大切な地域資源でもあり、海の京都にとっても伊根町にとっても今後活用し得る大切な観光資源でもあります。
これらを継承、活用して行く事で地域、町の存続、活性化に繋がればと考えています。
今回、我々の訪問に対応して頂いた吉野氏は以前、宮津市にある丹後郷土資料館にも赴任されていました。
赴任中は何かとお世話になり、浦嶋神社が所有する文化財の鑑定、保護に関してもこれまで指導、提言等も頂いており、今回も大変お世話になりました。
対応して頂いたお話の中で現在、神社が所有する『浦嶋口伝記』の重要性についても意見交換させて頂きました。
『浦嶋口伝記』を分かりやすく説明すると、日本人の多くが見聞きしたことのある浦島太郎の物語、昔から口伝されていたこの浦島太郎の元となる話を文字に起こし紙に記した原文です。
昔から口伝されていた浦嶋子の話を、昔の人達も継承して行く為に、今から数百年前に文字にして紙に記録し保存されていた物です。
専門家の方々に鑑定して頂いた結果、おそらく現存する浦嶋伝説の口伝記としては、日本最古の物である可能性大という鑑定結果が出ている物です。
これだけ重要な物が今まで発見もされず、鑑定もされず、蔵の中?箱の中?で眠っていた為、経年劣化も激しいとのことでした。
当然、文化財保護の観点から大至急、修繕の必要があります。
しかし修繕にはおそらく2〜3年の期間と数百万円の修繕費が必要と予測されています。
幸いな事は、現時点で既に重要な文化財としての鑑定も修繕の必要性も鑑定済という点です。
そして修繕に向けた準備も鑑定によって整っている事です。
なにわともあれ早期に京都府の文化財指定を受け、その後財団による文化財保護の支援事業等に申請し、認定されれば費用面の自己負担率も軽減されます。
また、早期の修繕によって経年劣化による原文の損傷を防止出来ます。
我々、浦嶋神社の氏子衆としても、神社と浦嶋伝説の継承を担う団体としても、一刻も早くこの件について前に進めて行く必要があると強く感じました。
修繕に3年の月日を要したとしても、令和7年に予定している浦嶋神社創祀1200年祭と、京都への文化庁移転の節目に間に合うと予測しています。
そうなれば発見された現存する日本最古の浦嶋口伝記の修繕が、この大きな節目を迎える同時期に揚がって来れば、これほどおめでたい事はないと考えます。
1200年創祀と文化庁移転、浦嶋口伝記の補修完了は、京都府にとっても、海の京都である丹後にとっても、伊根町にとっても、めでたいビッグニュースとなり格好の観光都市としてのPR材料にもなると予測します。
今回の文化財保護課への訪問は、とにかく前を向いて突き進んでいった結果の御利益とも感じた訪問でした。
これを機に改めて皆様の今後の御指導御鞭撻を切にお願いし、今回の活動報告とさせて頂きます。