ボルネオマレーグマ保護センターは行き場を失ったマレーグマを保護し、リハビリした後、最終的には野生に帰すことを目指しています。
野生復帰するには
・森の中で自分で昆虫などの餌を探せるか
・木に登り、森の中で寝床を確保できるか
・必要に応じて自己防衛できるか
などの項目を達成しなければなりません。
野生復帰が決定したマレーグマは、まず健康状態のチェックを受けます。
その後、GPS首輪を装着します。
せっかく野生に戻っても、すぐに野生で亡くなってしまってはBSBCCの活動の意味がありません。
そのため、ただ森に帰すのではなく、その後しっかり生存しているのか、どのように移動しているのか、を確認することは非常に重要です。
マレーグマを野生復帰後も追跡するために、GPS首輪は装着されます。
装着してから野生に帰すまで、しばらく施設内で首輪を装着した状態で過ごし、首輪に慣らします。
無事全ての行程が完了したら、いよいよリリースです。
マレーグマをリリースする際、ある程度の広さがあり、密猟者など生存を脅かすような原因の少ない森を選定します。
そこまで車やヘリコプター、自動車が入れない場所はスタッフの手によってマレーグマを運びます。
扉が開かれた瞬間、マレーグマは森に帰ってゆきます。
野生復帰にはGPS首輪、運搬費、センサーカメラ、運送ケージなど多額の費用を必要とし、マレーグマ1頭を野生復帰させるには最低35万円かかります。
そのため、リハビリが完了しているにも関わらず、費用の面で未だ野生復帰できていないマレーグマもいます。
1頭でも多くのマレーグマを森に帰せますよう、皆さまの温かいご支援よろしくお願い致します。