●シリアやアフガニスタンの人が日本に来て、すぐに自立できるのか?
過去に受け入れたシリアの若者たちは、来日前からオンラインで日本語の基礎を学び、来てから日本での生活についてオリエンテーションを受け、その後2年間かけて日本語を学んでいます。また、地域社会の人々と交流し、アルバイトもして、日本人の考え方、文化・習慣等を理解していきます。ほぼ全員が半年間で、コンビニでアルバイトができるようになり、2年、ないし3年で、進学・就職レベルの日本語を身に着け、次のステップに進んでいきます。
もちろん、まったく異なる文化習慣の国に来て、新しい言葉を覚えるのは簡単なことではありません。ある留学生は、「日本に来ることは、まるで未来に旅をするような経験だった」と語ってくれました。しかし、それでも、新しい国に来ようとするのは、「夢をあきらめきれなかったから」といいます。大学にも行けず、希望していた仕事にも就けず、思い描いていた未来は一度失われたと諦めていた日々を経て、努力すればチャンスがつかめる国に来て、彼らは日々必死に学び、働いて、目標に到達しようと努力しています。そのような努力を重ねる彼らの姿を見て、周囲の人々も動かされ、各地で支援と交流の輪が広がって来ています。