ミャンマー現地とつながりました
1月22日に、ICU高校でイベントがありました。かるたプロジェクトとしてのイベントではなく、ミャンマーに縁のあるICU在校生のイベントという位置付けでした。
イベントでは、現地に暮らす(主にヤンゴン)ミャンマーの方とネットで繋がり、高校生が直接お話を聞く場を作りました。まずは、事前ミーティングで感じたことをお伝えします。
今回は取材が入っていたのですが、インタビューで「野中さんが考える平和とは何ですか」と聞かれ、言葉に詰まってしまいました。この一年、幾度となく考えてきたことですが、なかなか答えは、すぐに言葉になりませんでした。
平和とは何か
昨年は、ヤンゴンでも大規模デモがあり、撃たれたり、収監されたり、車に轢かれたり・・・たくさんの方が命を落としました。
でもニュースで伝えられる衝撃的な映像は、一部の地域で起きていることで、常に全ての人が危険に晒されているわけではありません。例えば、大阪で起きた事件を、京都の人がタイムリーに気付かないのと同じです。
激しい弾圧に苦しむ人がいる一方で、地域によっては「私の周囲は大丈夫で、仕事にも買い物にも普通に行けるし、外食もしています」と話す人がいる。
私たちがインタビューした女性も、学校に行けない子どもや学生はたくさんいて、逮捕されていく人もたくさんいて、様々な思いはあるけれど「ヤンゴンは平常が戻りつつある」と話していました。
それぞれの選択の中で
現状を生き抜くために、いろいろな選択をします。じっと耐え忍ぶ人も、民主主義を求めて大きな声を上げ続ける人も、家族や住む場所を奪われ、追いつめられ武器をとるしかない人もいます。問題が長期化することで、単純な「国軍vs国民」ではない問題も起きてくるのかもしれません。
誰かが少数派になったとしても、求めるものはきっと同じ平和であり、それを失った原因も同じです。ミャンマーの現地の様子をお聞きしながら、例えば少数派の一部の人たちを、悪者にしたり、排除することがないように、と願いました。イベントの中でも、ミャンマーの日常を伝えることで、平和とは何かについて考えたいと思います。
次回に続きます。
(野中優那)