はじめに・ご挨拶
こんにちは、動物ジャーナリストの佐藤栄記(59歳)と申します。
1993年から2009年までTBS系列局で放送されていた動物情報番組 『どうぶつ奇想天外!』(TBS)のディレクターをしておりました。
2009年に心臓病の為、TVディレクターを離脱。以降は、心臓と相談しながら動物ドキュメンタリー映画を自主製作しております。
ドキュメンタリー映画の撮影時には、毎回のように、悲惨な状況下で死を迎えるばかりの小動物たちに出会います。
私は映画の撮影と同時に彼らを救出しています。
在来種(もともと日本の生き物)は自宅で一時的に保護し、戻せる状況になった時点で自然に返しています。
足掛け12年の間、アメリカザリガニ、カエルやトンボ、チョウ、水棲昆虫の幼虫、魚類、カマキリ等の卵のう等、さまざまな生き物を保護して来ました。
年間に数百匹、多い時には数千匹の小さな命を自宅で保護しています。
また、生態系に影響を及ぼしてしまう可能性のある外来種は、狭い自宅ではございますが、できる限りの配慮をし、終生保護(日本の生態系を配慮し、生き物達には申し訳ありませんが死ぬまで保護)しています。
※ブラックバス、ブルーギル、ウシガエル等の特定外来生物に関しては外来生物法によって生きたままの移送も保護もできません。
※アメリカザリガニ以外の外国産ザリガニも、近年の法律の改定により保護ができなくなりました。
※現在、本国で飼育可能なザリガニは、ニホンザリガニとアメリカザリガニの2種だけですが、さらなる法の整備が行われる動きもあり、飼育等可能な種類については、随時変化しています。もちろんですが、当方も外来生物法を厳守する形で、保護する種類が変化する可能性はございます。
このプロジェクトで実現したいこと
私たち人間の豊かで快適な暮らしの影で、ほとんどの生き物が、住処も行き場も繁殖の地もなくしています。
苦しみながら死を待つばかりの者達もけして少なくありません。
また、アメリカザリガニ等は、ドブに居るのが当たり前のように無意識のうちに思われがちですが、
本来は北米大陸の広大な大自然の中で悠々と快適に暮らしているはずの生き物です。
排水溝では、餌もほとんどなく、餓死したり、脱皮直後の弱い個体が共食いされたりして、非常に長期に渡って苦しみながら死んでいきます。
ザリガニに限らず、小さな生き物達は、悲痛な叫び声を上げている事さえ誰にも気付かれていません。
本当なら、この世に生を受けたすべての生き物には、『幸せに生きる権利がある』はずではないでしょうか?
そして、その権利を私たち人間が他の動物から奪ってしまい、
命までも奪っているのなら、その償いをする人間が居てもおかしくないと思っております。
その為、わたくしは2009年頃から狭い自宅で、そのような生き物たちを保護しています。
しかし、心臓病を抱え、さらには後期高齢者の母を扶養しながら、知的障がい者の支援施設で都の最低賃金で就労している為に、自分達の生活も困窮している中、小動物たちの保護スペースの充分な確保もままならない状況です。
救える命を見過ごす事も多々あり、辛い想いを強いられていました。しかしこの度、他人に貸していた自宅の1室(約10平方メートル)が空いた為に、現在、保護している生き物達の保護継続の他、今も日々、遭遇する『死を待つばかりの生き物たち』の保護シェルターにしたいと考えております。
しかし、私の最大の目標、あるいはテーマは、ただ保護し命だけを延命する事に留まりません。
保護した生き物達に、『生きている間に、少しでも幸せを感じてもらう』という事を最大の目的と考えております。
現在、日本ではマスコミを中心に外来生物を、『迷惑者』『厄介者』『悪者』というレッテル付けをしています。たしかに、生態系へ影響を及ぼしたり、農業や経済活動へ被害をもたらしたりする事がありますのでそれも仕方ない事かもしれません。しかし最近は、外来生物を殺す事に躊躇いを感じないばかりか、殺す事が正義といった風潮すら見受けられます。
あまりに安易に『即、殺して解決』という考えを浸透させてしまう事は、未来を担う日本の子ども達を心無い人にしてしまうのではないかという懸念を感じるのです。
外来生物が増え過ぎ、殺して解決せざるを得なくなってしまった今だからこそ、一度、立ち止まって考えて頂きたいのです。
『何故、このような事になったのか?』『外来生物自体に罪はあるのか?』『少しでも苦痛なく殺す方法はないのか?』『少しでも生かせる事はできないのか?』
『少しでも幸せに生かす事はできないのか?』
そして、『もし、自分が一生懸命に生きようとしていただけなのに無造作に殺されるこのザリガニだったら?』といった事を、多くの子ども達に考えてもらうきっかけづくりの為にも、私は、このような活動をし、クラウドファンディングをする事でこれを周知して頂きたいと考えております。
プロジェクトをやろうと思った理由
私は、動物の映像を製作する仕事に長い間、携わって来ました。
そして、そこで痛切に思い知らされたのが、『人間以外の動物たちの悲惨極まりない実情』です。
食べるものもろくにないどころか、暮らす場所も繁殖地も日に日に潰され、彼らはどん底の生活を強いられ、年々、『絶滅』に向かっています。
そして、アメリカザリガニ等の外来生物に関しては、存在自体が認められず、駆除対象にされているものも少なくありません。
もともと彼らは、好き好んで日本に来たわけでもなく、すべて人間の身勝手な行動で故郷を追われた被害者であるにも関わらず、存在すら迷惑がられ、毎日、大量に殺戮されているのです。
もちろん、増え過ぎた外来種を放置すれば、本国の生態系が乱れるので、やむを得ない話かもしれません。しかし、彼らの顔や眼を、じっくりと見ていると、そこにキラキラとした命の躍動のようなものが必ず見えて来るのです。
『全て殺して解決』ではなく、私のような一個人でも命を救える手立てが必ず何かある気がしたのです。
そして、在来種(元から日本に居た生き物)に関しては、恐ろしいほどのスピードで激減して行っている事も実感しました。
例えば、カエル類に関しましては、東京都区部においては、なんと全種類のカエルが準絶滅危惧種以上のカテゴリーに指定され、絶滅が危惧されているにも関わらず、それらのわずかに残る生息地さえ、日々、開発によって潰されている事が長年の観察から見えてきました。
『日本の野生動物たちを減らさないようにしながら、
外来種の命も、できる限り救う』
その当たり前の事が、至難の業である現代社会に、信念を持って立ち向かい、
『1匹でも犠牲者を減らし、その命を少しでも幸せにする!!』というのがこのプロジェクトで成し遂げたい事であります。
また、このようなプロジェクトを公開して行う事で、共感し、同じような考えを持ってくれる方や、同じような行動をとってくれる方が出て来てくれると良いなあ!という思惑もございます。
これまでの活動
アメリカザリガニという希少でもない外来生物に着目し、ドキュメンタリー映画まで自主製作致しました。
それは、アメリカザリガニの悲惨な現状を映像化する事により、
我々人間の優雅で楽しい暮らしの為に、毎日、毎秒、地獄を味合わされている動物が居る事を一人でも多くの方に知って頂きたかったからでございます。
例えば、ザリガニ釣りさえできる場所がなくなって来た都会では、水族館等の施設でザリガニ釣りコーナーが設けられています。
しかし、それは、自然界のザリガニ釣りとは大きく異なります。
狭いスペースに、ザリガニ達は押し込められ、リラックスできる時間がありません。
元来、テリトリー意識の強い動物が、隠れ場所もないところでひしめき合い、ケンカも絶えません。
さらに、客がザリガニがよく釣れるように、ザリガニはけして満腹状態にはさせてもらえません。
わずかな餌を食べようとすると釣り上げられ、床に落とされたり、竿でこずかれたり、四六時中、気の休む暇もありません。
挙句、衰弱し使い物にならなくなった者は、場所によってはアカミミガメやコツメカワウソ等の餌にされるところもあります。
人間の一時的な娯楽の為に、地獄のような生涯を追わされているアメリカザリガニ達。
いざ、ザリガニ側の視点に立って考えると、『とてもかわいそう』で仕方ありません。
これは、アメリカザリガニに限らずで、学校でイジメをしている生徒とイジメられている生徒のそれぞれの視点の相違にも似ていると感じます。
動物たちは、絶対に、オモチャではありません。
そして、外来種であろうが在来種であろうが、尊い命である事に変わりはありません。
私は、常日頃からアメリカザリガニなどの極めて弱い立場の者たちを保護して参りました。
そして、それを映画や、YouTube、講演、SNS等で発信し続けています。
それは、ザリガニ1匹を通し、わたくし自身が他者の気持ちを酌める人間になりたいし、
多くの方々にも弱者の声なき叫びに気付いてほしいからであります。
資金の使い道
集めた支援金用途や内訳については以下のような事に充当させて頂くつもりです。
新しい飼養環境(水槽、エアレーション、ろ過装置、床材、流木、水草、餌等々)。
水槽をセッティングする為の水槽台や枠組等。
当面の場所使用料、光熱費(電気、水道代)。
リターン作成材料費、リターン郵送費。
キャンプファイヤー手数料。
リターンについて
ザリガニやカエルの気持ちになって、お礼のメールを書かせて頂いたり、
私が小動物を救出・保護している様を描いた自主製作ドキュメンタリー映画『ファントム・パラダイス』等のDVDをお送りしたり、
私がこのクラウドファンディングの為に新たに描き下ろした動物の絵などを
心を込めてリターンさせて頂く所存です。
また、当プロジェクトのクラウドファンディング開始後も、
新しいリターンをどんどん追加して行くつもりですので、たまにこのページを覗いて頂けると幸い甚でございます。
実施スケジュール
☆2021年11月末に当クラウドファンディング終了
12月中旬から、リターンを開始。
☆同時にプロジェクトの小動物保護シェルターも2021年12月から、新しい部屋に少しずつ増設。
2022年2月のアズマヒキガエルの産卵シーズンまでに完成させる予定です。
最後に
『この世に生まれて来た全ての生き物に
イキイキと自由に生きる権利がある』という信念を
生涯に渡り訴え続け、そのような世界になるよう尽力していきたいと考えています。
ただ命を継続させるという保護ではなく、
アメリカザリガニ、カエル、昆虫類等、保護させて頂く生き物達に幸せを感じてもらうように一生懸命に頑張る所存でございます。
貴方様の大切な500円が、小さな命の生涯をダイレクトに助けます。
どうか、かわいくもたくましい地球の小さな仲間たちに
御支援よろしくお願い申し上げます。
■特定商取引法に関する記載
●販売事業者名:佐藤栄記
●事業者の住所/所在地:請求があり次第提供致しますので、必要な方はメッセージ機能にてご連絡ください。
●事業者の電話番号:請求があり次第提供致しますので、必要な方はメッセージ機能にてご連絡ください。
●対価以外に必要な費用:プロジェクトページ、リターンに記載のとおり。
●その他記載事項:プロジェクトページ、リターン記載欄、共通記載欄(https://camp-fire.jp/legal)をご確認ください。
<募集方式について>
本プロジェクトはAll-in方式で実施します。目標金額に満たない場合も、計画を実行し、リターンをお届けします。
最新の活動報告
もっと見る皆殺しへのカウントダウン
2021/11/29 20:13今年、環境省の中央環境審議会小委員会は、アメリカザリガニを『新たな厳しい規制対象』とする法案を環境省に答申。2021年10月5日、小泉進次郎環境大臣が、環境大臣として最後の日に、彼は、これを受理しました。その為、来年の通常国会では、環境省はアメリカザリガニに対し、外来生物法改正案を提出する事になります。これは、可能な限り、アメリカザリガニを本国から根絶させる目的である事は言うまでもなく、現実に栃木県では、この一連の動きと連動する形で『アメリカザリガニ根絶』のスローガンを掲げ始めました。国が『皆殺し』の方向を示した今、『少しでも幸せに生かしたい!』という人間としてのプライドと意地を賭けて、当該プロジェクトを発足させました。『殺して解決』という無慈悲な残虐行為を、少しでも人間らしく解決策を見出したいという切なる願いに、予想を上回る人が賛同し、支援の手を差し伸べてくださいました。当プロジェクト最終日の今日、残り時間あと4時間を切りましたが、現時点での頁シェア数279。ご支援者様62名様。支援金359590円。熱い血が通った、魂のある人々に、心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。当プロジェクトは本日を持ちまして終了となりますが、わたくしは生涯を賭けて、小さな命の大切さを全身全霊を傾け、訴え続けてゆく所存です。 2021年11月29日 佐藤栄記 もっと見る
人間って何だ!?
2021/11/28 20:51本当に悲しく、信じられない事が、今もこの国では起きています。公然と。写真は、数年前ではありますが、ある水族館で目にした光景です。生きているアメリカザリガニが、クサガメたちがたくさんいる水槽に無造作に投げ込まれました。自然界では逃げる事も可能ですが、ここはカメたちの水槽でカメがウヨウヨいるばかりか、逃げ場はどこにもありません。ザリガニは、カメたちに噛まれ続け、身体の部分部分をだんだんと失っていきました。最初は、10本ある脚の後の方の脚から、やがてお腹、胸と、自分の身体が少しずつ減っていくのを自分で見ながら、その恐怖と屈辱と哀れと痛みを感じながら、絶望の中で飲み込まれました。今も多数の水族館で公然と、あるいは隠れて、このような惨劇は行われ続けています。もしこれが、他の動物であったなら、おそらくお客さんからの苦情でこの残酷極まりない所業は、大問題となるでしょう。しかし、残酷に殺されているのがアメリカザリガニの場合、何の問題視もされる事はありません。それは、政府やマスコミが植え付けた『外来種=厄介者、迷惑者=殺して解決』という暗黙の方程式が我々の頭の中に潜在的にあるからではないでしょうか。TVでも、例えば、池の水を抜くような企画において、アメリカザリガニは厄介者だとか、迷惑者と形容され、『外来種であるアメリカザリガニは全部処分されました』というたった1行のナレーションで片付けられています。確かに外来生物は、本来の生態系を乱したり壊したり、在来種を減らしたりします。しかし、外来生物が好き好んで日本に来たわけではなく、日本人の身勝手で連れて来て、挙句、拡散させてしまったわけで、誰がどう考えても彼らこそ被害者な筈です。そんな被害者を加害者が捕獲しては殺したり、命を冒涜する殺し方をしたり、全部殺せば良いという考え方をしたりするのは、私は、人として恥ずべきだと思っております。人間って、なんなんでしょう?そんなに偉いのでしょうか?かつて、アメリカザリガニを保護しようなどというプロジェクトはこの国に存在したでしょうか?少なくても私は聞いた事がございません。おそらく、誰もが馬鹿馬鹿しいと思い、やっていないはずです。ところが今回、そんな馬鹿馬鹿しいプロジェクトに今現在、55名様という多くの方々が賛同し、大切なお金をご支援くださいました。キャンプファイヤーの片隅で行われているこの小さなプロジェクトにご賛同してくださいました55名の心有る方々に、私は同じ国に生きる人間として、誇りを感じます。そして、多大なる感謝と敬意を表したいと思います。本当にありがとうございます。残りあと1日、どうぞ応援よろしくお願い申し上げます。 2021年11月28日 佐藤栄記 もっと見る
ミクロに見る命の重み
2021/11/27 00:11今朝、もう本当に死を待つばかりといった感じの、弱り切った小さな蝶がいました。シジミチョウの仲間ですが、種類の詳細はわかりません。そおっと花壇にその蝶を置き、仕事をし、夕方、その花壇に行くと蝶は花壇の前で死んでいました。死んでから誰かに踏まれたのか、翅は片側がなくなっていて、藤色に美しく輝く翅の内側が見えていました。私は、この美しい翅がもったいなく思い、この蝶の亡骸を持ち帰り、顕微鏡で見てみる事にしました。10年も前に8万円という大金で買った顕微鏡に、同じく、その頃買った一眼レフカメラを接続しシジミチョウの翅を見てみると、綺麗な鱗粉(りんぷん)が一面にびっしりと並んでいるのがわかりました。蝶の翅を触ると、指の腹にくっつく粉、それがこの鱗粉です。この鱗粉のおかげで、雨水などをはじいたり、太陽熱を吸収したりできます。こぼれてしまった鱗粉を、もっと倍率を上げて見ると、そのひとつひとつが微妙に大きさも形も異なり、その蝶の独特で繊細な模様を創り出している事がわかります。そして、もっと拡大して見てみると、鳥の羽のような形の鱗粉は、下側に棒状のものが飛び出ていて、それが翅に無数にあるソケット状の穴に一個ずつ刺ささる構造である事がわかります。小さなチョウ1匹をとってみても、本当に恐ろしい程に緻密な身体の創りをしています。そこに命の重みを感じざるを得ません。当プロジェクトも、残すところ、あと2日になってしまいました。現在までにページのシェア269件!ご支援者様、46名様!目標達成率47%にもなりました。小さな命を守り、少しでも幸せに暮らさせてあげたい!という暖かいお気持ちの御支援に心から御礼申し上げると共に、必ずや、自分の責務を全うしたいと強く思います。そして同時に、このような命の神秘とその尊さを生涯を賭けて、発信し続けていければと考えております。残りわずかですが、最後まで応援、どうぞよろしくお願い申し上げます。2021年11月27日 佐藤栄記 もっと見る
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